投稿元:
レビューを見る
【日本に一度も来たことない/アメリカ人女性による/70年近くも前に書かれた】本のはずなのに、「あーね」「分かるわー」「それな」連発。参りました。笑
少し前の「そのツイート玄関に貼れますか?」事案もそうだが、表面は変われど本質は変わってないんだろうな、日本人って。ベネディクトさんまじ慧眼。
投稿元:
レビューを見る
/////感想/////
上下関係を重んじるのは今でも通用する認識だが、天皇への忠誠心、ところどころ「古い人間についての説明」に聞こえる。
この本を読んだからといって何が変わるのかがいささか疑問に思った。
//////////
多くの東洋人と異なって日本人は、文を綴ることによって自分自身をさらけ出そうとする強い衝動を備えている。
日本が戦争を正当化するために依拠した前提ですら、アメリカの考え方とは正反対であった。国際情勢の解釈の仕方が異なっていたのである。アメリカの考え方に依れば、戦争の原因は中枢国の侵略行為に会った。略)日本は戦争の大義を他の観点から見ていた。つまり、各国が絶対的な主権を持っている限り、世界の無秩序は一掃されない。日本は国際的な上下関係を確立するために戦う必要がある。そのような階層の頂点に立つのは、もちろん日本である。
日本人の生得の信念で、半永久的に変わらない物がある。そのうち最重要の物は、階層的な上下関係に対する信仰である。 平等を愛するアメリカ人にとって、それは疎ましいものである。
日本人は秩序と階層的な上下関係に信を沖、アメリカジンは自由と平等に信を置く。
日本人は、常に上下関係を基準にして自分たちの世界を秩序立てる。家庭や個人的な人間関係においては、年齢・世代・性別・階級ごとの作法に従わなければならない。政治・宗教・軍隊・産業においては、身の置き所が改装に沿って区切られており、上のものも下の者も、おのおのの分を超えると必ず罰せられる。
直接の競争をできるだけさけようとする傾向は、日本人の生活の隅々人まで浸透している。
日本人は汚名をすすぐという義務にかくも力点を置いているが、それゆえに実際の生活では、できるだけ侮辱を感じなくても済むように事を運ぶ。
日本人は、失敗すること、また、人から悪く言われたり拒絶されたりすることに対して傷つきやすい。そのため、えてして他人を責めるより自分自身を責めがちである。教養のある日本人は過去数十年、鬱屈した気持ちを募らせた挙句、怒りを爆発させて憂さを晴らすことが良くあった。日本の小説はこのような感情のパターンを幾度となく描いている。
アメリカジンは自殺を非難する。それは、自暴自棄になって絶望に身を任せることに他ならない。だが、日本人は自殺に対して敬意を払う。
西洋の哲学に依れば肉体と精神という二つの力は、それぞれの人間の営みにおいて優位を争おうとする。だが、日本人の哲学においては、肉体は悪ではない。肉体の楽しみを満喫することは、いささかも罪深いことではない。
日本の戦争映画を鑑賞したアメリカジンは往々にして「今まで見た反戦映画の中で最高の作品だ」と評する。これはアメリカ人の典型的な反応だ。なぜなら、それらの映画はもっぱら戦争に伴う犠牲と苦痛を主題としているからだ。
日本人は鍛練が自分の利益に繋がると力説する。しかし、日本人の規範がしばしば要求する極端な行動は、彼ら自身にとって正真正銘の深刻なフラストレーションの原因となる。
ヨーロッパでの苦行の目的は、肉欲を克服することで会ったり、神の慈悲を請うことで会っ��り、光陰状態を呼び起こすことで会ったりする。日本人が好む寒行にも夜明け前に身を着るように冷たい滝に打たれるとか、冬、一晩に三回冷水を浴びるなどの行がある。しかしそれは、目的が異なる。意識する自己を鍛え、苦痛を感じない境地に達することをねらいとしているのである。求道者の目的は、迷走が途切れることなく続くように己を鍛えることにある。冷水を浴びても衝撃を覚えない。夜明け前の寒さの中にあっても、身体の震えを覚えることがない。その境地を切り開いた時、達人になるのであった。見返りはそれだけである。
投稿元:
レビューを見る
心理学に興味を持つきっかけになった本。
初めて読んだのは高校生の時で読書感想文を書くために渋々読み始めましたが、想像以上の面白さで一気に読みました。
それから何度も繰り返し読んでいますが、読むたびに新しい発見、共感、考察が生まれます。
投稿元:
レビューを見る
思わぬほどに時間がかかってしまいました。そんなに
読みづらい文章ではないのですが。
昔から読んでみたいと思っていて読めずにいた本です。
1946年の本。いまから70年以上も前の本
ではありますが、日本人の考え方についてよく分析している
と思いますし。自分でもなるほどと納得する部分もあります。
自分自身の根っこの部分は、両親から教えられたことが
そこに純然としてあって、それは、応分の場を意識すること
義理を果たすこと。恥を嫌うこと。過去に負い目を持っておくこと。などが確かにあると思います。
ただ、やはり日本人も少しずつかわっているのだと
思いますし、自分よりも後の世代の人たちがどのように
受け取るのかは興味があります。
最後の部分
”日本人は現在、軍国主義が輝きを失ったことを知っている。日本人は、世界のほかの国々においても事態は同じなのだろうかと、目を凝らして見守ることになるだろう。同じでないとすれば、日本はふたたび好戦的な情熱を燃やす可能性がある。そして、事に加担する力があるということを誇示するであろう”
については、安部首相とその仲間たちとそれを喜々として騒ぐネット系の人たちのイメージがわいてくるのですが、もしそうであれば、そのまま言い当てられていると思いました。
投稿元:
レビューを見る
これはもう、とんでもない研究論文である。
読む時間が相当かかったのは、日本人たる自身や周りに垣間見える、見ようと思わないと気がつかない日本人の姿そのものが細かく描写されていて、いちいち読み込まねばならなかったからだ。
戦後、大きく日本人の文化は変わり、アメリカ人の文化も変わって、互いに融合して重なる部分が増えたように思う。しかし、本書で指摘されている恥の文化のようなファンダメンタルな日本人は変わっていない。その事を認識すれば、日本社会のみならず、国際的な活動における指針となるだろう。
投稿元:
レビューを見る
日本人としてはごく当たり前のことではあるのだけれど
その指摘の鋭さに、しかもほぼ全編に渡って文献研究のみ、というところに
ただただ感心しきりの1冊でした。
投稿元:
レビューを見る
500P超えの大著。
アメリカの文化人類学者ベネディクトによる『菊と刀』
アメリカとの第二次世界大戦中に、
敵国日本の情報収集の意を担ったこの研究は、
表層的な日本の軍事行動ではなく、
日本人の行動原理を深層から理解するために、日本人の文化発祥から当時に至るまでの歴史的観点で、日本人ならではの文化特性を鋭く考察した著書だ。
この本は1996年の時点で日本語版だけで230万部を売る、1946年からのロングセラーとなっている。
1945年第二次世界大戦終結の翌年に出版されている。
日本人をアメリカ人の社会文化構造の価値観の中から判断するのではなく、
日本人の社会文化構造の根底からの理解に努め、その流れや枠組みを汲み取り対象を見ようとしており、だからこそのアメリカとの違い、日本人であるからこその様々な特徴が浮き彫りになって見えてくる。
日本人とはこうゆうものなのか、逆に日本人が日本人を理解するような、非常に腑に落ちる感覚になる。
秩序と階層的な上下関係を重んじる日本人。
自由と平等を重んじるアメリカ人。
ジョン・ロックの『市民政府論』などに見える「自由」、「平等」の自由主義や民主主義的なバックボーンをもつアメリカとは、日本は背景が違うのだ。
戦後70年以上たつ今観るからこそ、
アメリカナイズされた日本、だがアメリカナイズしきらない日本、どこに日本人本来の特性があるか。その一点が眼前に観えてくる。
時を経ても「忠臣蔵」に対する義理を重んじる姿に感銘を受けずにはいられない。
今もまだ日本人には「義理」の心が息づいている。
こういった日本とアメリカの本質的な違い
ということをテーマにおかれた主題
アメリカ人にとっては理解不能な、一見矛盾しているように見える日本人の行動原理には、日本人には矛盾ではなくそこに秩序があり
そういったようなことを真に理解していくには
物事の表層的なことだけを捉えても理解は浅く、
歴史、宗教、政治、経済などのあらゆる全人間的知識を総動員して読み抜く必要がある。
そういった気概で向き合う価値のある骨太な良書である。
本質を見抜くには、多角的視点は不可欠だ。
投稿元:
レビューを見る
よくぞここまで研究したもんだと感心した。
が、研究結果と論文の出来は別物で前述で完結したものとばかり思っていた言葉が二度も三度も繰り返して別の例でくどくど蒸し返すのでテンポの悪さが目立つ。
日本人特有の特徴をうまく表現しているだけに例えば忠臣蔵のくだりなど、どこまで論文から離れて忠臣蔵の詳細を延々と書くのだろうと胸焼け気味。
最後の菊と刀はタイトルにするがためのこじつけたかのような印象を受けるが日本好きな外国人らしいかなと目を瞑ることにして星3つ
投稿元:
レビューを見る
太平洋戦争終結時に敵国日本がどのような態度に出るかを予想するために、アメリカ軍情報局が文化人類学者に指示し編纂された軍事報告書が元になっている本書。
当時、アメリカ軍は不可解な敵国「日本」に困惑していた。
最高の礼節を身に着けている にもかかわらず 思い上がった態度の大きい国民である など、これほど「~にも関わらず」という言葉が多用された民族は他にない。
極めつけは、戦争終結前に国民の大半が徹底抗戦を肚にくくっていたのに、戦争が終結するや否や、進駐軍に笑顔を振る舞いている。
この急激な態度の変化にアメリカ軍は面食らった。
以上のような状況を踏まえ、日本人がそのような態度を取るもしくは取り得る文化的背景を解明し、今後の占領計画に反映するというのが本書制作の背景である。
内容は
・戦時下の日本
・応分の場を占める事
・明治維新
・過去と世間に負い目があるもの
・万分の一の恩返し
・義理ほどつらいものはない
・汚名をすすぐ
・「人間の楽しみ」の領域
・徳目と徳目の板挟み
・鍛錬
・子供は学ぶ
・敗戦後の日本人
で構成されている。
ルース先生自身、日本に来ることなく本書を書き上げている。
よって日本人からするとさすがにそこまで社会的圧力によってばかり生きているわけではないよ。
と反論したくなる部分はあるものの、中にいるからこそ
見えない視点も多く、学ぶところの多い書だった。
70年近く前に書かれた本だけあって、現代日本人に当てはまらない部分も多いが、当てはまる部分もある。
私たち日本人は大きな変化を経験したが、完全に入れ替わったわけではない。
日本人という民族として連綿と続いていると改めて実感した。
だからこそ、悪習も残ってしまっているのだが。。
以下、簡単な論旨。
・日本は古来、階層社会である。
・侵略戦争を経験しなかったため、周りとうまくやり、役割を回すことが生き延びる上で最善であった。(だから土着信仰である神道が今に至るまで根付いている)
・社会構成員にとって重要なのが「義理」と「恥」である。
・社会的規範を遵守する外への義理がある。基本的には恩の授受をバランスよく行う事と、義務を果たすことである。
・もうひとつ、自分の名誉を守る内への義理がある。これは強烈な攻撃性を発揮してでも守らねばならない。
・以上の義理を守れないものは「恥さらし」「恥知らず」として最低位の非難を受け、これは母集団からの排除につながる。これは個人的な死より恐ろしい。
・このように制約ばかりであるが、人間的な楽しみで義務に反しない限りは大いに自由が認められている。
・ある義理が義務と対立するとき、注意深く両方の義務を全うするか、片方の義務を全うできなかった責務を受け入れる(自害)のが美徳とされた。
・目的が明確でない苦難を日本人は「修行」という見方で捉え、何をするにも役立つという見方をすることに��り耐えている。
【ここが一番大事】
・日本人は幼少期に自由で奔放に育てられる。だから家族が大切な拠り所になる。
しかし家族は同時に義理や義務を強制する。それを放棄すれば居場所を失う。その恐れから困難な義務や義理を受け入れる。
・この自由奔放な幼少期と緊張と規律ばかりの青年期の大きなギャップが日本人独特の2面生を形成する元となっている。
以上の理屈を現実に応用すると、過去の振る舞いもだが、現代日本人の振る舞いにもある一定の説明が付く。
最後にしびれたのが表題。
菊から制約となる針金の輪を外す
錆に侵されやすい身内の刀を錆びつかせないよう
作者の一番の願いが表題に現れていました。
投稿元:
レビューを見る
山口周さんの本の中に出てきた「欧米人の罪の文化に対して、日本人は恥の文化」というのが気になって読んでみました!
第二次世界大戦中に米国戦時情報局の依頼を受けた文化人類学者が、日本の気質や行動の研究・考察をまとめた本。いまだにベストセラーってすごい
日本の外からだからこその着眼点とか、逆にちょっとずれた解釈とか、どちらにしてもいちいち詳細で深掘りしてあってびっくりする。戦時中だから日本に調査に行くこともできない中、どうしたらこんなに鮮やかに描き出せるんだろう…!
同じ日本人でも時代がかなり変わっているし、恩とか忠とかの話は途中から難しくてついていけないところも多々あったけど、外国から見た日本の特異性って自分たちではなかなか気づけないからおもしろいな
なにより、日本人の理解できない行動や思考を、自分たちの持つ価値基準とは異なる価値基準にあるとしてそれを解明しようとする姿勢、めちゃくちゃ格好いい
わたしは何か理不尽なことやイラッとしたことがあった時に、心の中で相手に「恥を知れ!」って言うことが多いのですが笑、これって日本独特な考え方なのかな!?というのに興味が沸いて…
結局恥の文化も一読ではぜんぜん理解できてないのでそのうち再チャレンジしたい笑
ー日本人を描写するために、「その反面…」という言い回しが数え切れないほど繰り返されてきた。世界中でこれほど頻繁にこのフレーズを適用された国民はないー
これらの矛盾はいずれも日本に関する書物の縦糸と横糸であって、すべて真実である。菊も刀も、同じ日本像の一部なのであるー
最初のこの導入の文章が大好き!
投稿元:
レビューを見る
全編通して、日本に対する外からの視点で語られているのは非常に面白かった。そのような特性から、これまで意識することのなかった日本の特性に気づけた。
一方で、刊行された時代と現在に隔たりがあることやフィールドワークなくして行われた研究であることなどから、誤りや現代にそぐわない内容も多く、歴史の勉強にはなっても現在の分析にはなり得ない箇所も当然散見された。
それでも、戦時中の慣行から、当時ほど過激ではないとはいえ、現代の日本にも通底する要素が見られた。それは例えば、精神論であったり、階級制度の絶対視であったり、恥の文化であったり、応分の場を弁えることであったりする。
「精神はどんな物理的なものにも勝るし、肉体を追い込めばその精神は鍛えられる。」バカバカしいとも思える主張だが、このような考えをもとに形作られた文化や風潮は未だに根強く残っている。
階級制度とそれがもたらす秩序の絶対視も未だに根強く残っている。それは先輩後輩など年齢による過剰な区分に表れている。能力や人格ではなく、年齢によって敬意を示す相手が左右されるなんて自由のかけらもない。これは朱子学、儒学などに由来すると聞いたことがあるため今後関連する著書にも目を通してみたい。
本書を通じて、時代や場所によって常識があまりにも左右されるということが改めて感じられた。今、自分が過去の日本について読んでいて愚かであると感じたり、変わっていると感じたりするように、他国の人々や未来の日本人にとっては自分にとっての常識が非常識に映ることが大いに有り得るということを考えなければならない。そしてこれはいつの時代、どの場所でもそうなのだろう。我々人類は不変性や必然性をもった良識なんて見つけることが出来ないのだから。
投稿元:
レビューを見る
これ著者女性だったんだ。知らなかった。
太平洋戦争前後の日本人的価値観をアメリカ人文化人類学者の視点から紐解いた本。
アメリカ人との対比でさらに理解が深まる。そして70年以上経った今も日本人に根付いている価値観ばかりで面白い。恥を重んじる文化とか特にそう。夏目漱石の小説から分析したくだり超面白かった。奢ってもらった友人に馬鹿にされてることを知って、貸しを作っていることに屈辱を感じ、代金分を投げ返した話。確かに未だに日常で目にするわ〜、絶対につまらない貸しを作りたくない人いる〜。格下だと思っている相手だと特に。かたじけのうございまする(笑)だわ。
読んで良かった。誰かも言ってたけど、フィールドワークしないでここまで日本人という独特な人種を分析できたのスゴい。
投稿元:
レビューを見る
難しかったー。
でも面白かった。
簡単に説明するならば。
第二次世界大戦の折のアメリカ。
「日本人、不可解すぎるよ」
攻撃的なのに温和。
思い上がりつつ礼儀正しい。
頑固さと柔軟さを兼ね備え。
従順でありながらぞんざいに扱われると怒る。
節操あると思いきや二心もある。
勇敢でもあり小心でもあり。
保守的であると同時に新しいものを歓迎する。
他者の目線を気にし見られていなくても気にし。
上からの規律を守るが上に反抗的な態度もとる。
竹槍で戦闘機は落ちないよ。
ラジオ体操で空腹はおさまらないよ。
冬場の乾布摩擦や滝行、何?
寝ずの行軍練習で極限に慣れる、なんてやめとけ。
とまあ、矛盾しすぎて次の行動が読めず、
「この民族滅ぼすしかないんじゃね?」
日本人を知るための研究レポートに加筆修正を加えたのが本書です。
面白かった考え方。
「恩」について。
受けた分はきっちり返さなければならない、まるで借金のようなもの。日本人は「恥」を以って、返済を強要されている。「名前」「名誉」を汚すことのないよう、他者からの評価、つまり自分に向けられる目線を気にして生きている。
「そんなことしてたら人に笑われるよ」
と小さい頃からしつけられる。
もし「名」が汚されたときには「復讐」として人に返すことを好む。侮辱には報復を。しかし仕返しが叶わなければ、憎悪は自分自身に向かっていく。
「やられたらやり返す…」
って現代でもやってますもんね。
忠臣蔵のときからそれは変わらん、と。
そして、人からの目線が気にならない人間を「悟った!」と崇め、皆鍛錬を積んで目指す。
無我の境地。ゾーン。邪魔をするなら仏でも倒す。
日本人にとっての修行はそんな感じ。
「恥」から逃れた生き方ができるのが、達人。
わがままに過ごせた幼児期に帰る、とも言う。
それこそが日本人の二面性を生むらしい。
大胆不敵な子どもだった自己。
慎重に「恥」に気を配る、自重する大人の自己。
菊を愛でる美的感覚を持ちながら。
武士のように刀を振るうのを厭わない。
日本人の国民性を浮き彫りにした著作として、ロングセラーになる理由がわかりました。
投稿元:
レビューを見る
とても興味深かった。
タイトルの『菊と刀』のことを、何となく皇室と武家?みたいな感じにとらえていたので、本文読み始めてびっくりした。私が単に常識知らずなのかもしれないけど思い込みってこういうことあるよな〜としみじみ。
ベネディクトが日本人論を著す必要に迫られた時代と現代とではずいぶん日本人も変わっていると思うし、色々と指摘されているとおり誤解や誤りも多々ある。また、ベネディクトの視点には、偏見をなるべく取り除こうという意識も感じられるけれど(レンズの下りなど……)、やはりアメリカについて語るとき「そのレンズは少し曇っていないか?」と思ってしまうところ(建国以来平等が人権の基盤とは?南北戦争のあった、奴隷制のあった国が?とか……)などもあり、難しいものなんだなと感じた。
それでも、いわゆる「日本人論」の基礎基盤として現代にも通じるベストセラーであることにはとても納得したし、読んでいて面白かった。
訳者あとがきも大変興味深く、日米露の遵法意識の違いの下りなんか目から鱗というか、書かれているとおり、そんな形の一味違った比較文化論も面白そうで、読んでみたい。
それにしても、子育ての様子などをあんなに生き生きと描写しているのに、一度も日本に来たことがないとは驚いた。すごいな。
アメリカの情報収集能力もすごいだろうけど、それもベネディクトの才能なんだろうなあ。
投稿元:
レビューを見る
1ヶ月かけて読み終わった!
今まで疑問に思ってた自国の文化について分析されていて、また理解が深まった。大学の時に文化人類学の授業で読んだんやけどなー
一部しか記憶になかった
日本に興味のある外国人は読むべき、もちろん日本人も