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亀山氏の新訳で、久しぶりに古典への挑戦です。カラマーゾフと同じ印象ですが、ラスコーリニコフを青年と呼ぶ箇所がこんなに多かったのか!が驚きです。これは私自身の年齢の重なりが大きいのでしょう。従って、以前読んだように怪物ではなく等身大の犯罪を冒す若者として受け止めることが出来たように思います。それにしても殺人の実行までがこれほど長く、マルメラードフのことを書いているとは覚えていませんでした。これも不幸な人々の描写を充実させているのでしょうね。
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今月の2冊目。今年の114冊目。
途中で中だるみしつつもなんとか読み切った。しかし、あと2冊らしいが、読めるのか。名前が長いので、なかなか読みづらい。うーん、名作といえども、読みづらいものは読みづらいですね。カラマーゾフも読まなくては・・・。
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新潮文庫に次ぐ2回目。前回のカラマーゾフに続き、亀山訳を読んでみた。非常に読みやすいので、最初に読もうとする人にはおすすめ。
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ドストエフスキーは、なんて優しい人なんだろう。
こんなに人間を信じて、愛を信じて、嘘をつかない。
ドストエフスキーがこんなにも長く愛されているのは、
その主題が人間の普遍的なことを描いているからだと思っていたけれど、それだけではないようだ。
私は、それはドストエフスキーがあまりにも人を愛していたからだと思った。
まさか「罪と罰」で、こんなにも温かい気持ちになれると思っていなかった。
皮肉もなく、楽しませるためだけの落ちもなく。
それでいて、通しで読めばやはり極上のエンタテイメント小説だった。
よかったね、ロージャ。
ソーニャと出会えて本当に良かった。
はじめのうち、ラズミーヒンにとても惹かれましたが笑、今はロージャを抱きしめたいくらい彼がかわいい。
がんばった、ロージャ。
しかも君は、うそつきの反省を拾わなかった。
バカだな。
でも、そうしかできないんだよね。
7年、あと7年。がんばれ。
新しい世界では、きっと。
彼は自分が犯した罪について、きっと違う考えを持つようになるんだろう。
もしかしたら、その時が本当の苦しみの始まりなのかもしれない。
でも、ソーニャがいるんだ。
君は恵まれている。
責めている訳でも、皮肉を言っているわけでもなくて、よかった。
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序盤は目がスベるスベる。めちゃ退屈だった。名作と呼ばれるものはいいと思えない薄っぺらい私(=゚ω゚)ノ二巻面白いのか?
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これでドストエフスキーの著作は2作目。最初に読んだ「悪霊」はまだロシア文学に慣れていないせいか読了にかなりの時間がかかったが、今回は何故だか割合サクサク読むことが出来た。人を殺したラスコーリニコフが今後どのような運命を辿っていくのか目が離せない。
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2015年19冊目。
『カラマーゾフの兄弟』と違って、“事件”は1巻の半ばで早くも起きる。
すでに巻き起こっているラスコーリニコフの混乱や悟りは、残り2つの巻でどのように進み、どのように終着するのか楽しみ。
「光文社古典新約文庫」シリーズはやはり読みやすい。
日本語も読みやすいが、文字も大きめでページを繰るのが早いから疾走感がある。
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罪と罰。
恐らくは中学生くらいの頃に読んで以来ですから、およそで言うと30年ぶりくらいになります。再読。
と、言っても前回は新潮文庫版。今回は光文社古典新訳文庫版。
去年あたりから、「もう何にも覚えていないし、再読したいなあ」と思っていました。
亀山郁夫さんの翻訳については、賛否両論があるようですが、僕は光文社古典新訳文庫さんを応援したいので(笑)、そちらで購入。
「読んだ」という記憶以外に何も覚えていなかったのですが。
改めて読んでみると、まあ、ほぼ、イっちゃってる青年が殺人事件を犯す、と言っても過言ではありません。
そしてその背景には、資本主義的な大都会の貧困や格差の人間模様に満ち溢れています。
まあとにかく、パワフルでクドイ。
サウンドを敷き詰めるコルトレーンのような、濃さ。濃い。濃ゆいですドストエフスキー。饒舌。
その代り、第1巻について言うと、それほど難解ではありません。
とにかく主人公の心情にべっっったりと寄り添って、汚れた街を暴走していく感じ。
主人公は、ラスコーリニコフ。「元大学生」という設定がどういうコトなのか、ちょっと判りにくいですが、要は貧しいインテリ青年。
貧しい。実家も貧しい。田舎に母と妹がいる。あんまり貧しいので、金の為に、兄の為に、愛の無い結婚を妹はしようとしている。
ラスコーリニコフはペテルブルグに暮らしている。時代は明治維新くらいの頃。(当時の現代劇です)
当時のペテルブルクは、資本主義といっしょに地方の農民たちがどどどっと流入したようで、えらいこっちゃな犯罪貧困都市だったそうです。
もうとにかく貧しくて、未来が無くて、娘は娼婦に落ち、父はのんだくれる。
そんな人生模様が酒場に充満し、ラスコーリニコフと読者の目と耳を埋める。正直、その饐えた匂いが鼻まで支配されそうな濃さ。
もう、のっけからラスコリくんは、イっちゃってます。
ほとんど神経症?ノイローゼ?演劇的?ふらふらの痩せっぽちの、熱にうなされがちな病弱青年が、自分と未来と家族と犠牲と貧困と不公平と社会に、うなされています。
そして、金貸しの老婆。徹底してがめつい高利貸し。
家族もいない。義理の妹がいるが、日々その義妹を虐待している。
こいつを、なぜ、殺してはいけない?
まあ、読む側も大抵は、「青年が老婆を殺す話」ということくらいは知って読んでるってこともありますけれど、100頁も我慢したら、その犯罪に向けて堕ちていく、まさにダークヒーロー。悪漢小説。ピカレスク・ロマン、というのですかね。
犯罪のプロじゃありません。シロウトです。どきどきです。
計画、偶然、迷い。決断。斧。目撃者。現場。
この心臓バクバクする感じ、ジェットコースター・エンターテイメント。
殺しちゃってからがまた。絶体絶命かと思われた現場からの逃走。
警察。悪夢。うなされて気を失って、復活したら。
宿敵?「可愛い妹と結婚するいけすかない勝ち組野郎」との対決。
自首するのか?生き延びるのか?悩みと彷徨。
偶然という美味しさ。貧しい中年男の事故死から、その娘の、娼婦ソーニャとの出会い。その家族への支援。
いたいけな幼女から感謝と祝福を受ける場面は、前後がどれだけ、くどかったりもたついたりしていても、圧倒的な小説らしい快感に満ちた名場面。震えます。
こういうのが、くどくて、長くて、饒舌で、重くて痛くないと、こういう瞬間にならないんだろうなあ。
すごいです。
そして、なにかしら、やる気になって帰宅...ドアを開けると待っていたのは、田舎から出てきた母と妹。
うーん。
疾風怒濤の第1巻。
やっぱり面白い。犯罪ミステリー。どきどき、第2巻へ。
(って、名作だからそういう議論になりませんが、芥川龍之介さんが言った通り、ドストさんの描く女性像っていうのは、ひょっとして結構...紋切り?だったりするのか?
「ドストエフスキーの女は、すね毛が見えている」。
つまり、男性が頭で想像した女性像で、妙に男性的なことを言うか、あるいは紋切りな女性的情緒と健気さのイメージ?
そのあたりを検証しつつ、2巻3巻を美味しくいただきましょう)
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今ごろになって読んでみようと思い立ちました。何種類も訳本は出ているのですが、レビューをチェックして、まずは読みやすさ重視で亀山郁夫氏のものを選んでみました。
読み終わっての感想ですが、こういった作品を味わう上では、旧弊たる「国語の授業」の得意技、「この小説の主題は何か?」といった問いは不相応です。読後のゴールとしての「解釈」への拘りは全く不要だと思わせるような作品でした。
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貧乏は悪徳ならず…でも、これが極貧となったら、です…極貧となったらこいつぁもぉ悪徳なんですなぁ…。深い。
ラスコーリニコフの心の葛藤
金と正義のバランスについて考えさせられます。
いや、正義と悪の感情なんだろうけれど、それはやっぱり金が媒介している。どんな美しい精神も、金を媒介すれば極悪を正義にすり替えてしまう。こわいこわい。
まぁよくある正義のための悪は許されるの?っていうタイトルなんだろう。その代表作か。
ルールを破るという「罪」は許されないし責任を負うべきである。しかし、その量刑の程度である「罰」は感情が介入してもいいのかもね。そういう意味で罪と罰は違う。
罪はどんな社会でも罪である。でも、罰は社会が悪ければ社会も責任を負わなければいけない。
日本も格差が拡大し、罪を破る人が増えていくだろう。そうなれば、その罰は社会が責任を負わなければならない。そうならない楽な社会を作らなければいけないのになー。
誰がいけないって、政治家。じゃないよ、ワレワレ国民ヒトリヒトリだよ。
頑張って全巻読もう。
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めったにないことなんだけど、読み出してすぐさま、
ムリ・・・・・・・・・orz
てな拒否反応が。
カラマーゾフは読めたんだけどな~
合わないのかな~
もう読まない人生でいいや!てな気になってたんだが、ここのレビュー見てたら、やっぱそのうちリベンジしよう・・・て気ももたげてきた。訳変えてみたらいいんかな。とりあえず10年後ぐらいにw再チャレンジ。かも。
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うぇぇぇぇ。
ずっと読みたい、読まなきゃ、読むぞ、と思いながら、なんか普通の文庫だとすごい長いイメージしかなくて読めていなかったこの子。
やっと読み始めました。
しかし。
うぇぇぇぇぇぇ。
殺人の話、えぐすぎでしょ・・・
特に、第1部、やばい。
電車の中で読んでて、もう、多分超絶なしかめっつらで読んだと思います。
こんなに詳しく殺人の現場(しているしぐさとか考え方とか鮮血飛び散る状況とか…)を描写した本って、そうそうないと思う。。。Oh my...
そして、何の前知識もなく読んだので、こんな本だったのか!!!とびっくり。
ただひたすら、一人の青年を追って、その人の考えている内容をつらつら綴るんです。確かに小説ってそんなもんですが、今時の日本の小説とは、やっぱりちょっと異なる世界。
犯罪者って本当にこんな風に考え得るのか?
この作者も何かやったのか?!
とか思うほどの詳細な表現。
後の解説読むと、牢屋から出てきてから、、、とか、作者自身も超貧乏だった、ということで、本の中の描写はある程度はうなずけるところがあるのか。
しっかし、なぜこのころの文学って、こんなに酔っ払い、出てくるんかねぇ。そして、貧乏との戦い。
やっぱり、貧乏だと、人間の心の極限にはなりやすいのかな。良い方も悪い方も本性が出やすいと言うか。
読んでて、ゾラの居酒屋を思い出した。
あれも、幼き(?)学生時代に衝撃なる印象を受けた本の一つだ。(考え方、とかではなく、まざまざと場面が脳裏に浮かんでそれがあまりに過激なのでショックを受けたということ。忘れられない。)
それに似たものがある。
あと、今書いててふと思ったけど、鬱々と考え続ける青年の物語、ということでは、ヘッセの車輪の下、とかにも空気感は多少似てるかな・・。
とりあえず、一番初めの一番衝撃的なパートを過ぎれば、多少はゆるくなります。
今は2部の途中。その辺りは、気持ち悪くなく読めます(笑)。
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なんだろう、『カラマーゾフの兄弟』はのめり込んだのだけれど、これはそうならなかった。
一つ一つの台詞が長すぎるのかしら。あとは登場人物が多いのか。
読み進めると変わってくるのかもしれないけれど。
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文藝春秋の「『罪と罰』を読まない」を読んで俄然興味がわいて。前書の面白さを引きずってしまっているからか、凄まじい貧乏や疲労感の表現が延々と続くのに、なぜか陽気な明るさを感じてしまう。。訳文も読みやすくすいすいと読める面白さ。続巻もたのしみ。
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カラマーゾフからドストエフスキーを呼んでいて、なんとなくわかってきたような気がする。読者は作中にすごく感情移入しやすい、あるいは、自分が物語の一員のような錯覚を覚えるくらい情景描写が怒涛のようになされている。ロシアの当時の状況がわからないと、わかりにくい部分もあるが、亀山氏が最後に丁寧に解説を加えてくれている。