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基本的に地の文の語り口の圧倒的な面白さで読ませる、さすがの名作。このユーモア、距離感、愛情ある語りは感動的でもある。考えるヒントがそこかしこに。
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2012.7
子どもの頃に読んだ話。あの頃ほど夢中になれないだろうなと思って手に取ったけれど、そんなことはなかった。洞窟で迷子になるシーンは、本当に怖かったなぁ。
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アメリカ文学を代表する、マーク・トウェインの名作。
光文社古典新訳文庫による、最新の翻訳です。
ミシシッピ川に面した田舎町を舞台に、悪戯の天才トム・ソーヤーと、悪友のハックルベリー・フィン、ジョー・ハーパー、ガールフレンドのベッキー・サッチャーに、口うるさいポリーおばさんらが繰り広げる爆笑物語w
80年にTV放送されたアニメを視た人たちには意外でしょうが、ベン・ロジャースの役どころは実はほとんどがジョー・ハーパーでした!?
塀のペンキ塗りの最初のカモは、アニメと同じくベン・ロジャースでしたけどねw
ドビンズ先生のハゲをバラしたのは意外にも・・・
トムの家の黒人奴隷ジムのキャラクターも、アニメとは異なります。
アニメ版には、オリジナルのエピソードが多かったことが判ります。
というより、アニメ版のエピソードは続編の『ハックルベリー・フィンの冒険』からの借用が多かったのかも?
悪魔や幽霊がどうこうという子供の屁理屈は確かに馬鹿馬鹿しいですが、懐かしくもありますw
誰でも自分の幼少期を振り返れば、思い当たる節も多いのではないかと(^O^;
登場キャラは全員実在のモデルがいて、どのエピソードも実際にあった事だとか!?
・・・ということは、作者自身は作中のどのキャラだったんだろ?(*^m^)
巻末の解説では、悪人インジャン・ジョーについての見方で、思わぬ視点を発見することでしょう。
中高生の「夏休みの読書感想文」に読ませるのに最適な作品ですねwww
ニン、トン♪
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う~ん。時代が古すぎて面白くないのだか、全くひびかんかった。ロビンソン・クルーソーは面白かっただけに時代のせいではなかろう。
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中盤にかけては何ともゆる〜い感じで、いい歳の自分には合わないかな、などとも思ったが、偶然目撃してしまったある事件を巡る少年たちの冒険、心の葛藤にいつの間にか引き込まれていた。
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「トム・ソーヤーの冒険」M・トウェイン◆筏を作って海賊になったり、夜中に墓場に出かけて行ってとんでもない出来事に遭遇したり。前に読んだ時はただただそのやんちゃっぷりが痛快で好きだったのに、読み返してみて、トムって腕白なだけでなく心根の優しい正義感のある、何をするにしてもまっすぐな子だと気付きました。
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初めて読んだ。子供の頃に読んだら、どんな感想を持ったかなあ・・・と思ったけど、名前だけは知っていても通らずにここまで来たんだから、感想も何も・・・もらっても読んでないかもしれないな。言葉が難しく、原文はどんな英語を使っているんだろうと興味がわいた。トム・ソーヤーのはちゃめちゃぶりに大笑いし、繊細な感情に自分の子供のころを思い出し重ねた。こんなにもありありと子ども目線で書けるなんて、子ども時代をよく覚えているのだろうな、感受性がすごく豊かな人なんだろうなあと著書に興味を持った。
そして、最後の最後に、私が読みたかったのはこれじゃなくてハックルベリー・フィンの方だったとわかった。次に読む。
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「トム・ソーヤ―の冒険」。マーク・トウェイン。光文社古典新訳文庫。
読んだつもりで読んでなかった一冊。
序盤、お話が暢気すぎて?やや乗りきれませんでしたが、トムとハックが殺人を目撃する辺りから面白くなりました。
ただ、トムって何歳なんだろう?
7歳~9歳くらいか? いや、9歳~10歳くらい?
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アメリカ合衆国の、ミズーリ州という田舎を舞台に、少年が大活躍をする物語。
大活躍と言っても、幻摩と大戦したりリングに賭けたり新型モビルスーツに乗りこんだりする訳ではなくて。
塀にペンキを塗ったり、女子とおしゃべりしたり、プチ家出して川で泳いだりするレベルです。
本が出版されたのは1878年。本の中で、ちょっと昔の、今の大人が子どもだった頃、と言及しています。
なので、トムが活躍しているのは恐らく1840~50年代くらいか。南北戦争の前。
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南北戦争というのは1861-1865、4年くらいアメリカが2つに分かれて戦いました。
大まかは
北部工業重視派=黒人は奴隷としてよりも、労働者及び消費者として必要
vs.
南部農業重視派=特に綿栽培。とにかく大勢の労働者が必要なので、安価な黒人奴隷が奴隷として居てくれないと困る
という対立、戦争でした。北部が勝ちます。奴隷解放。リンカーン。
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トムが活躍するミズーリ州セントピーターズという場所は、恐らく南北戦争で、「ちょうど中間」に居たゾーンですね。
どっちつかずだったはずです。
なので、トム・ソーヤ―の世界観は、そのつもりでみると「大プランテーション農業地域」でも無さそう。
でも、都会とはとても言えない、小さな村というか街。
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トムは弟のシッドとふたりで、「ポリーおばさん」の家で暮らす小学生。
(どうやら、実の両親は早世したようだ。ポリーさんは父母どちらかの姉妹だったということなのでしょう)
トムはいたずら好きで落着きが無くて、遊ぶのが大好きで勉強と教会が大嫌い。機転がきいて大胆不敵、そして根は優しい男の子。
戦争ごっこ、呪術ごっこ、けんかや生き物いじりに毎日夢中だ。
他愛も無い日常を描くやと思いきや。
やはり、ハックリベリー・フィンがこの物語に奥行きを出します。
トムの親友のハックルベリー・フィン。どうやらそうとうどうしようもない父親がいるようで、そして母親はいないようだ。
ハックは「少年ホームレス」とでも言う存在で、小さな街のあちこちで寝て起きて、学校も行かず、自由気ままに暮らしている。
一種、トムたち少年世界ではヒーローな存在だ。
このハックとトムが、「なんとかの呪いを実験する」みたいな他愛も無い用件で、深夜の墓地に忍び込む。
そこで、殺人を目撃してしまう。
殺されたのは町の医師。殺したのはインジャン・ジョーという町のならず者。
※これつまり、混血か純潔が判りませんが、インディアン=ネイティブアメリカン(アメリカ原住民)の人なんですね。
ところが悪賢いジョーは、その罪を、泥酔していた別の男のせいにしてしまう。
泥酔者は、自分が殺してしまった。と思いこむ。
そのすべてを、トムとハックは目撃してしまった。
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そう、この物語は、
アルフレッド・ヒッチコックの「裏窓」(1954)
ハリソン・フォード主演の「刑事ジョン・ブック~目撃者~」(1985)
ウーピー・ゴールドバーグ主演の「天使にラブソングを」(1992)
スーザン・サランドン主演の「依頼人」(1994)
クリント・イーストウッド主演の「目撃」(1997)
などなど枚挙に暇がない、
「殺人事件を目撃しちゃった人が、さあそれからどうなるどうなる物語」。
その原初と言うべきか。
※僕は特に、「ジョン・ブック」大好きです。
「殺人の目撃」、「アーミッシュ(キリスト教中心主義の集団)」、「シングルマザーの恋」。と、いう三題噺に挑んだような映画なんですが、極上の出来栄え。
ハリソン・フォードとケリー・マクギリスがガレージで踊る場面とか。
映画至上最高のサム・クックではないかと思います。
ハリソン・フォードさんは間違いなくベスト映画でしょう。(まあ「SWシリーズ」は別格として...)
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トムとハックは、「どうしよう」と恐怖におびえて暮らします。
だけど、とうとう無実の泥酔者が裁判で死刑になりそうになる。
トムはとうとう、裁判で目撃を証言してしまう。
衆目の中で、脱走するインジャン・ジョー。
さあ、それからは「ジョーが復讐に来るかも」とおびえる日々…。
#
そんなことがありながら、少年トムの中では
「ジョーの復讐の恐怖」と同じくらい大きく、
「ロビン・フッドごっこ」や「バッタをつかまえる」とか「角砂糖を盗む」などの問題も常駐しています。
そして実は最大の課題は「転校してきたベッキーちゃんが可愛いから婚約したいぜ問題」です。
ちなみに「婚約」というのは、一緒に歩いたり、たまにチューしたりすることらしい、という認識です。
ところが「ベッキー問題」は、トムがついうっかり、元カノの名前を出したことからこじれて、難航します。
でも最後には、ベッキーが教師の大事な本を破ってしまい、その罪をかぶることによって、なんとか交際の間柄になります。
(これはつまり、「弱みに付け込んだ」という構造だと思うのですけれど。
19世紀から既に「恋愛物語の転機の作り方」というのは難しかったのですね。21世紀の今でも、同じような苦労をしたドラマが毎週いっぱい放送されていますね)
そして、些細なことからトムはハックともう一人の友達と「家出して海賊になる計画」を実行。
ところが、初日の夜からもう、ホームシックにかかる有り様がなんともラブリー。
数日で帰宅します。
そしてハックと盛り上がったのが「宝を掘り当てよう作戦」。
とりあえず適当にそこらで穴を掘ったら宝が出てくるんぢゃないだろうかという物凄く杜撰な作戦ですが。
そしてその遊びの最中に、変装したインジャン・ジョーを更に目撃してしまいます。
(ここ、見つかるんぢゃないかというスリラーが秀逸です)
#
そして最後は、ベッキーと訪れた洞穴探検で迷子になって死にかける。
その途中で洞窟内でジョーを目撃する。
同時並行で、ハックはジョーの犯罪を未然に防ぐ大活躍。
そして、ジョーは偶然から洞窟内で餓死してしまいます。
#
終盤。なんといってもいちばん面白いのが大団円部分。
ハックは大活躍の結果、優しい未亡人さんの家に養子として迎えられます。
つまり、ホームレスから奇跡の市民階級復帰なんですが、
きちんとした服を着て、靴をはいて、学校に行って、黒人とも遊べず、こぼさずにご飯を食べる…という暮らしが、ハックは苦痛で苦痛でたまらず、脱走...。
(物語上はトムの説得で戻るような雰囲気でなんとなく終わります)
やはり、ハックの存在感そのものが強烈なタブーへの一撃であり、物語世界をロックンロールなワクワク感に持ち上げていることが良く判りました。
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そして、続いて「ハックルベリー・フィンの冒険」を手に取ろう、という目論み。
かなり、読書の快楽です。
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若干、トムのガキっぽさにイライラするけど、思い出してみれば、ああ、こんな時代が自分にもあったなぁと思い出して懐かしくなった。
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小さい頃に読んでいなかったものの、大人になってから見ると子どもの頃の冒険の感じとかわくわく感が懐かしく眩しかった。トムももちろんだけど、何にも縛られずに自由に生きているハックもとても眩しい。
読後に何かを得られたり考えさせられたりというよりは、子どもの追体験というかそんな感じ。
あとはディズニーランドに行きたくなった。笑。
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ディズニーランドが大好きなのでトムソーヤ島の世界観を学びたくて読書。少年の頃、誰もが夢見る秘密基地での自由な暮らしの物語。きっと小学生あたりでこの本を読んだ少年はどハマりすることだろう。秘密基地は大きな川のほとりにあるため、ディズニーランドではトムソーヤ島だけではなくアメリカ川の景色もトムソーヤの冒険なんだと知った。
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フェンスの塗装?辺りは賢い悪ガキって感がして面白いと思ったけど、それ以降は知ったかぶりのただのガキって印象。あまり惹かれなかった。
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一章ごとが短いのもあって読み進めやすい。ペンキ塗りの話はなんとなく知っていたが、ちゃんと読むのは大人になってからが初めて。
大人としてよんでしまったせいもあり、ポリーおばさんもベッキーのお母さんも振り回されて気の毒、トムはコロコロと気が変わりすぎ、少年たちが宝物にしているガラクタはちっとも魅力的じゃない、インディアンへのナチュラルな蔑視…といったところばかりが気になってしまった。
インディアン蔑視を含め当時のアメリカ白人の他人種に対する見方が伺える。解説を読むとトウェインは白人社会に向けた怒りを導入していることに意義があるのではとあり、作者の意図がどうなのかはともかくそれは本書の一つの価値かも。
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惹き込まれる訳で面白かった。ただし、1876年の本だから仕方ないけれど、息をするように当たり前に差別が存在する世界観に切なくなった。ディズニーランドに「トム・ソーヤーいかだ」や「蒸気船マーク・トゥエイン号」というアトラクションがあるけれど、こうして原作を読んでみると無邪気に喜んでいいものでは無いような気がした。
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子どもの頃にトムソーヤーの冒険は読んだことがあったが、ハックルベリーフィンの冒険は読んだことがなく。本屋に平積みされていたハックルベリーフィンの冒険を読んでみたいと思い立ち、そのためにはトムソーヤーの冒険を読み返そう!と思って、手に取った。
子どもの頃に読んだときとは、受け取る情報量がまったく違った。いたずらばかりだけど根はやさしい、わんぱく小僧の冒険物語。トム筆頭とする子どもたちの想像力、主体性、行動力には、大人になった今読むからこそ感服する。と同時に、「嘘つかないニガーなんか見たことない」と言ったセリフや、トムが憧れる海賊や酋長や盗賊の物語を説明する中で、「男はこうで、女はこうなんだ」といった表現が出てくることから、当時のアメリカの価値観がナチュラルに子どもに受け継がれていく様子にはっとする。トムたちの村セントピーターズバーグは、子どもがいなくなったら村人総動員で探すような、人のつながりのある平和でやさしい村にも見えるけれど、マフ・ポッターの裁判や、インジャン・ジョーの最期での、村人たちの騒ぎようを見ると、殺人のような残酷な事件が、平和で退屈な村の娯楽になっているようにも見えて恐ろしくも思える。冒険を終えたトムのことを、ベッキー父が高く評価して、「将来偉大なる法律家あるいは偉大なる軍人になってほしいと考えた」というのも…小学生くらいの子どもに対して安易な判断すぎでは?と今の感覚では思うが…。きっと当時はそんな判断がされることがよくあったんだろうなと思う。
子どもの頃は、ある意味同じ目線で「トムすごいな」と思っていたのが、大人になってまた違った読み方ができて、個人的にはおもしろかった。
アメリカの歴史と照らし合わせてもう一度読みたいと思った。