どこまでも突然に
2015/09/17 11:14
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
新聞部部長のジェニー・ジョーンズの示唆を受けて、ラプトア共和国からの短期留学生がシュトラウスキー・メグミカに送った手紙には、セロン・マクスウェルが彼女のことを好きだと暴露してあった。思いもよらぬ暴露で動転したメグミカは、リリアーヌ・アイカシア・コラソン・ウィッティングトン・シュルツに相談する。当然、思い切りの良いリリアの答えは、即、セロンに確認すべしと言うものだった。
それを実行に移すメグミカだったが、その場所は、ラリー・ヘップバーンやナタリア・スタインベック、ニコラス・ブラウニングらも同席する新聞部の部室という、あまりにも告白には向かない場所。セロンも突然のことに頭が真っ白になり、手紙の内容を否定することになる。
自分の口で告白できない男は嫌いだというメグミカの言葉を受け、もはや望みはなくなったと思うセロンであったが、そんな彼の前に、ブリジット・アーミテイジという上級生が現れ、いきなりキスをしていく。一方、新聞部には、彼女を許嫁にする上級生、ケネス・アインズワースが現れブリジットの不貞を暴いて欲しいと依頼するのだった。
シリーズ最終巻らしいけれど、オールスター登場の続編はあるらしい。
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メグセロ、遂に最終巻。
今回は分厚いので、年末年始の友と決めていました。
分厚さどおりというか、長かった…
正直なところ、この、着くべくして着いたこの着地点に
7巻必要だったのかは疑問なのですが、
親世代の子供カップルだったリリトレに比べ、
今までと全く違うヒーローヒロインだったこのシリーズは
かなり大好きだったので、終わるのは寂しいなぁ。
…と思っていたら、あとがきにある「オールスター」が
出るようですね遂に!楽しみ!
大トリの鍵はやはり最強のヒーローである
トラヴァス少佐になりそうですね(ニヤリ)
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「アリソン」から続いたシリーズの完結編、になるそうである。このシリーズは伝統的に2冊1編の構成だったのだけれど、今回は1冊でスパッと終わらせている。
とにもかくにも、読後感の爽快さにはまったく言葉もない。この「メグとセロン」シリーズの大きな裏テーマ(別に裏じゃないけど)として、タイトル通りメグとセロンの恋の行方があるわけだけど、とにかく「大変なこと」になっている。過去に時雨沢作品を読んだことのある人ならなんとなく感覚をわかってもらえると思うが、時雨沢作品において「大変」というのは、物語の展開や描写・情景・その他諸々が、読者を半ば置いてけぼりにして"ぶっ飛んで"しまうということで、しかしその展開こそが痛快で爽快で、時雨沢作品の醍醐味なんである。
今回もシグサワーはやってくれた。さすが、としか言いようがない。本当にきれいに、スッキリと締めくくってくれた。まさに大団円。読後に味わうこの爽快な気分こそが、ライトノベルのいわば「王道」なのだと思う。
登場人物それぞれのキャラクタも際立っているので、端的な所作や情景もイメージしやすくて読みやすい。会話のテンポもよく計算されて書かれていて、多人数の会話もスピード感を失わずにスムーズに読める。思わせぶりなところはチラ見せするくせに、全部を書かないので先が気になる、みたいな展開の書き方も巧い。文体そのものは、もしかしたら好き嫌いが分かれるかもしれないとは思うけど。
謎解き思考パズルは好きなので、新聞部シリーズはそういう要素が多くてとても楽しかった。学校が舞台なので、人が死なないのもいい。実に面白い。軽くミステリチックな物語を読みたい人にはお勧めできるシリーズだ。
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完結巻です。スピンアウトの割に長かったメグセロもようやく完結しました。タイトル通りメグとセロンがメインですが、新聞部の他の4人も負けず劣らずいいキャラなので、ちょっともったいないとか思ってしまいます。
まぁ、蛇足でもう1本書くとのことなので、そちらにも期待で。
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完結。アリソンからリリトレ、メグセロと繋がった本シリーズも一段落。みたいですがもう少しだけ何かありそうで。気は早いけどそちらも楽しみです。前二作よりも学生生活・日常生活に重きを置かれてて素朴な感じがあって好きなシリーズでした。セロンのヘタレポーカーフェイスっぷりもメグミカの暴走も最後には落ち着くところに落ち着いてよかったです。しかしヴィルといいトレイズといいセロンといい、どうにもこのシリーズの男は振り回される側に行っちゃうんだなぁ(笑)
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完結。
あまり大事にもならず、日常の話で終始したシリーズだった。
落ち着くところに落ち着いたんだけど、ヒロインの潔癖ぶりに
少々ひいた。
えー?そこまで線引きする娘だったの?という感じで。
さらなるスピンオフとかあるかね、ラリーの話とか。
色々展開しそうだけど。
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文句なしの大団円。
二人のゴールインの最後をこれほど面白く、だけど決してご都合主義にもファンタジーにもならない形で描いたのには脱帽。
中高生向けのラノベとして、極致の形の一つかと。
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黒髪なので一番御贔屓でしたメグとセロン。
終わってしまった!
総出演の次回作が楽しみ。図書館で予約中。
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「アリソン」「リリアとトレイズ」から続いたこの「メグとセロン」も、
7巻にしてついに完結。
最終巻の今回は、メグの元に届いた手紙がきっかけで、新聞部が、メグとセロンが、「大変なこと」になるというお話。
前2作が特に最後は国や世界を巻き込んだスケールの大きな話だったのに対し、
このメグセロはあくまで日常系。
学園の中で起こる小さな、だけど本人たちにとっては大きな「大変なこと」です。
派手なアクションも人が死ぬミステリーも何も無いけど、こういうある種の「優しい話」もいいですよね。
右往左往するセロン、感情を爆発させるメグを始めキャラクター達は相変わらず魅力的。
黒星紅白さんのイラストも素敵過ぎ。
新聞部のメンバーも周りのキャラたちも、大好きです。
これにて「アリソン」から10年続いたシリーズもラストというわけで、
アリソンやヴィル、リリアとトレイズの出番はあるのか。
作者がツイッターで言っていた「アリソンとヴィルとリリアとトレイズとメグとセロン」は本当に出るのか。
注目の最終巻です。
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メグセロ完結!やったー!
とおもうけど、今回のメグミカはあまりいい感じじゃない。なんか杓子定規で潔癖を押し付けてて、あまりにもKY…
セロンがかわいそすぎると思われる。もっと天然なりに思慮深き女性になることを望む。弟を見習うとよい。
ブリジットはキレすぎだけどケネスも自分に酔ってる節があるなあ
多分そこがブリジットの嫌な理由ではないのかなあ。全てが押し付けがましいのよ!!!と。
みんなできるだけ素直に、よい方に考えたりするとよいですね。
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2012 5/14読了。WonderGooで購入。
メグセロもついに最終巻。
第1巻で既に予告されていた結末だし安心・・・と思いきや、新入君の手紙によってメグとセロンの関係は大波乱を迎え・・・!?
セロン入院後の展開はちょっと急すぎた気もするが、メグミカの性格からすればそれほど違和感もないか。
それにしてもスピンオフでありながらアリソンどころかリリトレよりも長いという・・・でも新聞部の面々はいい感じだったし、見てて安心感もあって、まだまだ読みたい気もする。
いや、しかしそこは全員集合であるという次作に更なる期待を寄せよう。
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秘密、だったり行き違い、だったり。
ヴィルもトレイズもだったけど、スケールこそ違えど抱えて、それでも信じるもののために進もうとする主人公がすごく強いと思う。
あくまでジェニーと新人君の電話のなかで話が進んでいるところが、アクセントというか、節目のガス抜きになっててすごく良かったです。
クルトグッジョブ。
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最終巻。最終的な決着地点はまぁ想像通りなんだけど、そこまでの過程がね!!読ませます。新人くんの手紙によってセロンの気持ちを知ったメグ。でもそのまま二人がすぐにうまくはいかず・・・。いろんな遠回りをしつつ、新聞部に持ち込まれた依頼をこなしつつも・・・大団円に向かって行きます。面白い。
キャラ同士のやり取りが最高に面白い作品だった。
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最終巻です。
例の手紙により波乱が巻き起こる新聞部に、とある依頼が。
それによるさらなる波乱と、急展開による大団円。
終着点はあのダンスパーティーなので、トレイズもちょこっと出てきます。
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“「な、な……、なんのお話をされたいのでしょうか?」
"なぜ敬語?"——ラリーは思ったが、言わなかった。
部員達は誰一人何も発せず、メグの言葉を待った。
メグは、落ち着いた表情のまま、コーラスで培ったよく通る声を響かせる。
「去年のことですけど、新人君が、私に手紙を送ったのです。それには、セロン君が私を好きであると書かれていたのでした。私は、どうしてもそれを確認しなければならなくなりました」
"アイツがか?本当に?"——ラリーは思ったが、言わなかった。
そして彼の優れた動体視力は、視界の端で小さくニヤリと笑った、ジェニー・ジョーンズの動きを見逃さなかった。
"ジー・ジー!お前の差し金かあっ!"——ラリーは気づいたが、叫ぶのを必死になって堪えた。
「そう。なるほど」
いつもの口調に戻ったセロンに、ラリーはキッと視線を向けた。
"言え!もう言ってしまえ!今しかない!"——ラリーは祈った。さらには蒼い瞳を光らせながら、セロンに必死になってテレパシーを送った。送り続けた。
そしてセロンは、五人の視線を浴びながら、いつも通りの無表情で言い放つ。
「それは、突拍子もない手紙だね」”[P.72]
完結巻。
アリソンから長かった。どのキャラも好きです。
終わりは1巻の時に知っていたというのに、それでも展開から目が離せなくて。
読み終わった後にカラーページを見返すと素敵。最初は時計見てるんだって分からなかった。
5巻のリリアの前での発言フラグもしっかり回収セロンくん。
ジェニー可愛いよ最後可愛い。
この話はリリトレの3,4巻のどんぱちの直後であり、5,6巻と同時間なんだと思うと……しかもそれを読んだのが数年前だというのを思い出すと……感慨深いなぁ……。
トレイズもセロンも秘密を他人に明かされて……。
今回のこの発端となった手紙を書いた「新人君」はつまりは「あなた」であり自分であるとも解釈できちゃうところが嬉しい。
オールスター待機。
“「例え地獄でも、俺は、好きな人と一緒にいたい」
「何を言って——」
反駁しようとして、メグは途中で気づいた。
「ああ……」
去年の夏に、美しい景色が広がるエアコ村のジェニーの別荘で、草原と花畑を見ながら自分が言ったことを、思い出した。
メグが次に聞いたのは、ベゼル語だった。
セロンは、まだヘタな発音で、たどたどしく、ゆっくりと、
「わたしは、あなたが、好きだからです。せかいじゅうの、だれよりも」
そして、しっかりと言った。
「だったら——!」
メグのベゼル語による反論で、セロンがハッキリと分かったのは、冒頭の言葉だけだった。
「×××××が、×××××!××××××××××、×××××××××××××××!私×××××、××××××××××なの!」
猛烈な勢いでまくし立てられたセロンは、あっけに取られたあと、
「なにを、言っているのか、はやくて、ふくざつで、私には、わかりません」
ベゼル語でそれだけを言い返した。
ふっ、っと微笑んだメグは、本当に優しい口調で、ゆっくりと、だいたい同じ意味の言葉を繰り返す。
「私も、あなたが、けっこう、好きなんです」
全てを理解したセロンが返したのは、
「その言葉は、分かります。どうか、この私と、つきあって、ください」
そんな言葉だった。
メグは、一度だけ、こくんと頷いた。”[P.333]