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紙の本
遊園地のアトラクションのごときバリエーションに富んだ展開
2015/08/25 10:37
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
希代の天才科学者にして変人の福山昏が潰れた遊園地を買い取って創立した了星学園。この学園にはグレードチェア制度という、成績・課外評価・生徒間投票によりランキングされる序列があった。
その第二席である福山英知は、生徒会長にして不変の第一席である神宮寺鳥子からの依頼で、学園のお荷物扱いされているおそうじ部への潜入調査をすることになる。彼女たちが秘密裏に探している何かを調べよというのだ。自身も探し物がある英知は、その役に立つ可能性を鑑みてその依頼を受けた。
しかし、おそうじ部は前評判以上に学園生徒から蔑まれていた。部員は全員一年生なのだが、部長の水川小花は極度のマイナス思考で自虐的だし、越前なつきは男に近づかれると緊張で石化する。唯一の男子である安達匠は、変質的なまでに細部にこだわる性格だ。そしていずれも席次は高くない。それも当然だ。席次には生徒間の評価も含まれるのだから。
生徒会役員で、英知をライバル視する森田待(お子さま少女)からの挑戦を適当にいなしつつ、おそうじ部の秘密を探っていく英知。そして彼女たちと深くかかわっていくことで、席次に囚われていた英知に、別の価値観が芽生えてくる。
単行本としてはそこそこ厚めで、盛りだくさんの要素が詰め込まれている。しゃべるインコとの漫才やら、自虐ネタや毒舌ネタへのツッコミ、序列システムが導く歪な人間関係、すれ違う親子、恋未満の淡い気持ち、そしてちょっとしたアクションだ。
その全てに対応しなければならない英知は、かなりのスーパーマンと言えよう。これでヒロインたちがかなり残念でなければ、ちっとも共感できる要素がなかった。逆にヒロインたちが残念だからこそ、英知のスペックが生きる展開になったともいえる。
今回は派手なイベントがあったので良かったけれど、学園内のラブコメに帰着するのならば、英知はちょっとオーバースペック気味な気がする。序列システムがあまり有効に活用されていなかったことも鑑みて、次巻以降の展開次第では、英知はただのツッコミキャラになってしまうのかもしれない。
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