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3つの小説からなり、登場人物はそれぞれ少しずつ関わっています。
しっかり者で子どもの頃から優等生タイプの美知代。
外見にコンプレックスがありいじめられていたが、自分を変えることができたむつ美。
かつては華やかなスターだったが、なにもない自分に苦しむつかさ。
それぞれ立場は違うけれど、3人の心をかき乱す存在が登場します。
その存在がまた絶妙な感じで… どうせならものすごく嫌な奴だったら思い切り憎めるのに、そうではなくて。
むしろ親しい、いい意味でライバルのように見えるような。
でも、その相手が自分には到底かなわないものを持っていたら。
その子がそばにいるだけで、自分の中の嫉妬心や劣等感といった黒い部分が蠢いてくるのを抑えられない…
そんなつらい女の感情がみごとにえがかれています。
作者は若い男性のはずなのに、なんでこんなこと書けるのでしょう?すごいな。
3人の主人公は最後には少し前を向いてくれるので救われます。
特にむつ美の章はちょっと感動した。
『私は、私のためによりよくなりたい。そう思うことでこんなにも呼吸がしやすくなるのならば、きっとそれは醜い欲望ではないのだ』
↑この言葉、悩み多き思春期の女の子たちに届けたいな。
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0524
p206
誰かのため、という前提で行っていた物事にはすべて、その手前にもうひとつの前提があった。
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人の内面を細かく描写するのが上手い作家さんだなと思う反面、毎度「人と比べる」ばかりの話が多い気もする。この作品も結局のところ誰かと誰かを比べて見ているだけのような気がして面白いけれど何となくパターン化していたように感じた。
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朝井くんなんでこんなに女の嫉妬がわかるのか、おそろしや。
構成おもしろいわーだまされたわー。読み終わった後、ここがここに繋がるのね、ともう一度読み返してみたり。
学園ものの方が好きな読者が多い感じだけど、私は何者や本作のようなこじらせてる大人の話の方が好き。
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うーん、面白くないわけではないんだけど、なんていうか、こう...あんまり来ないんだよな。
嫌な人じゃないのにすごく自分にとっては何もかも上手くいかなくなってしまうような存在に、振り回される姿は読んでいてちょっと辛い。
いやいや悪くないんだけどね、朝井リョウくんの爽やかさは全くないね。
演劇というモチーフを通して、自分を演じている3人の女性のお話です。
学級委員で今もファン会員をまとめるリーダーの美千代、クラスの底辺的存在だったけど自分のために頑張って自分を変えたむつ美、特別な物語がない女優のつかさ。
それぞれすごく頑張っていて、そんなに苦しまなくても大丈夫だよと肩をぽんと叩いてあげたくなるような子たちで、ハッピーエンドまでは行かないけど、最近の言い方なら「ありのままの」自分をちょっと見つけられた感じです。
愛季ちゃんがどっちかっていうと計算高そうな印象だったんだけど、ふつうにすっごくいい子なのかしら。
それにしても、何で朝井リョウくんを読んで「ああ、女って嫌だなー」って思わないといけないのか。
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#読了。女性3人を主人公に置き、それぞれの過去の苦い思い出と現在の葛藤を描く。宝塚がモデル。女性のこの手の話はとかく陰湿なイメージが付きまとうが、希望を持たせるのはよかった。
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朝井リョウさんの作品を初めて読みました。
あっと言う間に読破。
3人の女性が主人公でオムニバスの作品。ドラマ化してほしいかも!
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舞台女優のつかさ様の親衛隊のまとめ役,その小学校の友達、つかさ本人と主人公が章ごとにかわってゆく小説。本当になりたい自分になるための、心の葛藤と小さな勇気。努力。きっかけ。思い通りに行かない焦燥感とともに丁寧に描かれてる。
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宝塚歌劇団を彷彿させる大劇団を引退した舞台女優とその熱心なファンたちのお話。朝井さんの得意なスクールカーストが今回も練り込まれています。嫉妬心の機微をうがつことに関してはさすがのひとこと。ですので、今作品も読む時期が悪いと(精神的に弱っているときなど)読み進めるのにかなり苦労すると思います。また、第一章のトリックに関しては、文章表現でしかなし得ないことがあると再認識させてもらいました。
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学生時代の話がちょこちょこ出てくるので、カテゴリを「青春」にしたけれども、ほぼ大人の話。
元宝塚の男役と、そのファン代表と、代表の元同級生のオムニバス。みんな「誰かのため」「何かのため」とか理由を求めて生きている印象。
第二話の自分を変える話は、そのために変わるの?って思いましたが。自分のために変わるのって悪いことかな? 好きな人ができました、じゃダメなの? そこが思春期の難しいとこなの?
朝井リョウさんの本はまだ2冊しか読んでませんが、他もこんなカンジなのかしらん。けっこうドロドロしてるよね。
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自分でも気づいていた自分の嫌なところを指摘された時の気まずさを想像する
苦い
はっきりと言って、気づかせてくれる人は大事だ
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作者は男性なのに、どうして女の嫉妬心が解るんだろう?
特に思春期の外見に関するそれは、男性の理解を超えるものだろう。
自分のイヤな所(むつ美で言うと癖毛)が受け入れられず、
この世の終わりかというほど悩んでしまう。
そして自分が欲しいものを持っている人が、羨ましくて妬ましい。
あぁ、かつて通った道だと思う。
むつ美の大変身は正直無理があると思ったが、
この若さでこれだけ女性心理が描ける男性作家は、他にいないんじゃないかな。
最後に、気になったことを一つ。
「桐島」の時は美しいと感じた技巧的な比喩表現が、今回あまりに多過ぎて少々鼻白んだ。
ピリッと印象に残るような、もう少し効果的な使い方があるのでは?
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図書館で、46人待ちした本。夏休みくらいに予約して、年末にやっと回ってきた。
この本は3部構成なのだが、最初の「スペードの3」の話が一番共感出来た。
自分が全てを動かしていると思っている美知代だが、自分より可愛くて、なんでも器用にこなしてしまう転校生の亜季に、クラスでの名声も、学級委員という地位も、演奏会での伴奏も、好きな人も、あっさりと取られてしまい、平穏な日々は奪われる。
それから何十年も経ち、大人になっても、美知代は小学校の時のままの性格。小学校の同級生だった明元むつ美と再会し、またもや美知代の平穏な日々は奪われることに。そして、「あなたは何でも自分中心に回っていると思っている、変えたいなら自分から行動しなくちゃ」と言われる。そこから、やっと美知代は自分の非を認め、自分から行動するようになる。
私の周りにも可愛くて器用で何でも出来る人がいて、そういう人を見るたびに、「世の中って不公平だな~」と彼女たちを羨んだりもしたものだなあ。
また、3部の、感情を上手く出せないつかさにも共感した。彼女は、感情を素直に出して皆に可愛がられる円と同期。いつも比べられてきた。感情を素直に出されると、妙に冷めてしまうところに非常に共感してしまった。
素直で女らしくて、何でも出来て、感情豊かな女性に憧れます…。
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3人の女性のそれぞれの生き方。
青春物のイメージが強い作者ですが、
今回はドロドロとした黒い感じの話です。
誰しも負の感情はあります。
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浅井リョウさんの本好きなのに、わりとあたらしめのこの本は、印象が重く暗く、読んでるときの気分ではなかなか読み進めづらく、気持ちが重たくなった。
内容はとても理解できたけど、、今の自分には合ってなかったなぁ。ちょっとしんどかった。
それだけ、この本にそういった重めのパワーがあったのかもだけど。リョウさん新境地を感じました。