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館のギミックは面白いのだが・・・
相変わらず館シリーズのどんでん返しには舌を巻く。今回もこれでもかと言わんばかりのヒントを散りばめていて、しかし肝心の部分に気が付けなかったのだから、著者を褒めるしかない。しかし不満な部分も目立つ。殺人事件の部分やトリックやらはスケールが小さいのだ。あと、今回の江南はワトソン役かと思いきや、ボケ役になっている。
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あとがきに書かれている。
「ある程度の読者が八十パーセントまでは見抜けるかもしれないが、問題は残りの二十パーセントにこそある」
まさにその通りで、だからこそ面白い。伏線まみれのミステリーなのだ。それらの伏線を1つ1つ回収して自力である程度のところまで辿り着けたけれど、最後どうしても上手く繋がらないところがあって、そこは探偵役の鹿谷の推理にゆだねた。そして、トリックのスケールの大きさにびっくりした。
残りの二十パーセントでちゃんとびっくりさせてくれるのが嬉しい。
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改訂版発売日に購入していたのですが、友人からの「其ほどでもない」という触れ込みで何となく積んでいた一作。
読んでみれば、有りがちな舞台設定で、起こるべくして起きた事件を、綾辻らしい仕掛けでまとめた佳作といった印象。
著者曰く「80%は見通せても残り20%で驚かせる」とのことですが、それにしても犯人がバレバレと言うのは致命的な気がするのですが……
残りの20%であろう綾辻お得意のアレ系のネタは、大掛かりすぎてお口ポカーンでしょうが、それを上手く密室のトリックに繋げてくるあたりは流石です。
というか、この密室トリックを驚きに繋げるために全てが構築されたと言っても過言ではないと思います。
水車館のように全てが見通せるわけではないので、一読の価値はあるかと。
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館シリーズ6作目。冒頭からかなり文章に違和感があり、結局それが謎の伏線なのだが、かなり読みにくい。殺人事件は大したことないし、いつもの大どんでん返しも今回はちょっと無理がありすぎる。
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作者曰く「ある程度の読者が80%までは見抜けるかもしれないが問題は残りの20%」。
あまり推理が得意ではない私でも、伏線であろう部分や違和感のある部分が分かりやすかった。
鏡の国と橘教授の話で予想がついていたので一番重要なトリックで驚かず、氷川母が予想外の重要ポジションで驚いた笑
麻生君が不憫すぎるから再読時にはもっと大事にしてあげよう(・o・)
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大いなる謎を秘めた館「黒猫館」
記憶を失った老人・鮎田冬馬が、唯一手元に残っていた手記から、自分のことを教えて欲しいと推理作家・鹿谷角実と江南孝明に依頼を持ちかける。
ーーーーーー
以下、ネタバレあり
ーーーーーー
伏線が多かったが、分かりやすかった。犯人の見当もつき、鮎田冬馬の正体もある程度のところで分かった。
黒猫館だと思っていた場所が違う館だったということも途中で分かった。
だが残りの20%が分からず、特に「黒猫館」の場所については思わず笑ってしまった。
全体的に面白かった。
綾辻行人の作品はこれが初見なので、また別の作品も読んでみたい。
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館シリーズ6作目も面白かったです。
なんか色々ともやもやする…と思いつつ、でもそれを明文化出来ず読み進めていたのですが、わーそんな!と思いました。
今回は犯人探しではなく、館探しだったのですね。阿寒にあったのは白兎館で、本物の黒猫館はタスマニアにあるとは…やられました。。
そして島田さんとともに読者も鮎田さんの手記を読み解いていくのですが、ミステリー好きですが推理は全く出来ないので張られた膨大な伏線にももやもやするだけという…島田さんが「あれも、あれもか…」と言い出しても、わからん…となってました。
でも種明かしは納得でした。もやもやがひとつひとつ晴れていく。そして二人目の死体の犯人はいるとしたら氷川だよな…とふんわり思っていたらそれはそうでした。この動機は、彼ならそう考えるよなと思います。トリックはわかりませんでしたが!
この館も異色作でしたが、どの館も面白くて好きです。
新装改訂版が出るのはここまでのようなので、続きも読み進めます。旧版を読んでいくのも楽しみです。
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中間まではまったく死体が出てこない作品です
また他の館とくらべて1番ダイナミックかな?
そんなのあり?っていう最後なので騙されちゃってください!
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黒猫館と呼ばれる館。手記の謎。密室殺人。淡々としたテンポのミステリー。読んでる最中にあることにふと気づいた。自力で真相にたどり着いたかと一瞬思ったのも束の間、読み進めるととんでもない展開が待ち構えていた。尋常ではない数の伏線の先に待ち受けるどでかい仕掛け。説明されると納得だけど さすがに全て見破れる人はいないんじゃ…
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今回は、館そのものに大きなトリックは無く、
北海道だと思ってたら、実はオーストラリアだったというオチ。
手記による回想と、現在の状況が交互に展開される。
犯人や被害者の背景描写などはあまり無く、
ロリコン&殺人老人が何も追及されず野に放たれているのが大きく違和感。
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トリックについては他よりも平易。依頼内容である正体もわかりやすい。ただ、館についてはまったく想像していなかった。他の館シリーズよりも随筆的な要素が強い気がした。
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前作の人形館が私的にはがっかりの作品だったが、この作品は序盤から怪しげな手記から始まり、盛り上がり要素満点で、最後まで夢中で読めた。
十角館や時計館のように、現場と、もう一つの世界とで視点を変え並行して進んで行く展開の仕方が、私はどうやら好きらしい。現場がずっと続くと、ずっと緊張しっぱなしだし、逆にスリルに慣れて気持ちが緩慢にはってくることも。二方向だと、俯瞰で事件を見ることもできるし。
今回は、ワトソン役の私の好きな江南くんが再び登場することも嬉しい要素。
しかし、いつもこのシリーズは殺人の動機が弱い気がしちゃう。何の罪もない良い人間を、知人や友人がそんな簡単に殺すかな?博士が殺した娘、そして友人に殺された謙二郎が、不憫に思えた。そんなこと毎回思ってるなら、ミステリー読むなという感じだけど
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館シリーズ第6段。殺人隠蔽について書かれたノートを持った記憶喪失の老人と、黒猫館で起きた(かもしれない)殺人の謎を追う。
館の謎についてはスケールは確かにでかいが、なんだかなぁ、トリックにしても、なんとなく揚げ足感があるというか、ちょっとズルいというか。館を建てた意味も前作に比べて乏しい。密室トリックはまさかの、ど定番過ぎてもはや誰もやらないと思われるネタ。この時代はありだったのか…?
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館シリーズ6作目。
他の作品よりはいまいちだったかな。
スケールは大きいのだけど、登場人物の魅力がない。
殺人の動機もいまいちだったように思える。
館の工夫はけっこうしてあってなかなかいいのですが、感情移入することはなく読書終了。
自作に期待かな。
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「黒猫館の殺人〈新装改訂版〉」
館シリーズ第六弾。
真っ黒な壁に赤と白の床で家中が統一され、窓は色が入っている嵌め殺し。(かつて)猫や兎等、様々な動物の形に似せて刈り込まれた庭。そんな建築家・中村青司にしては少し洒落た黒猫館を舞台にした館シリーズ。
嘗て管理人であった鮎田冬馬の手記によるパートと奇譚社の編集者である江南孝明と推理作家・鹿谷門実を主人公にしたパートから構成されている。手記は、鮎田が遭遇した殺人事件に関する記録であり、江南と鹿谷は事件後の火災により記憶を失った鮎田から依頼を受け、手記の真実を追っていく。
手記は嘘なく記載されているという点を踏まえて読み進めていくといくつか不自然な点が出てくる。また江南と鹿谷パートにおける描写を踏まえると気づける点も出てくる。それらを洗い出せれば読者はトリックと真実に気づける仕組みになっているのだが、私は全ての違和感に気づけなかった。まあ、ミステリーものでそもそもズバズバ見抜けるタイプじゃなかった自分がこれだけ気づけたんだから、初めて自分で自分を褒めたいくらい。
また、トリックとは書いたものの、大型トリックの方はズバッ!と見抜ける人はいるんだろうか。違和感を見抜くのは可能だけどこの発想に行けるのか。しかしながら、ミステリーマニアだったら可能な気がする(個人的にはそういうマニアに会ってコツを聞きたい!)。
ばらばらと読んできた館シリーズですが、完結予定であるとか。それまでに過去分は読了しておきたい。