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本格的な素粒子物理の本です
2021/07/23 05:18
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投稿者:なのはな - この投稿者のレビュー一覧を見る
実績のある研究者が書かれた本だけあって、非常に専門的な素粒子物理学の解説書でした。それでも噛み砕いて分かりやすくしようという意思も感じられ、数式とか分からない部分を飛ばし読みするような読み方では充分素人でも楽しめる本となっています。2008年のノーベル賞の小林さんや益川さんの話もたくさん載っていて、そういう意味では読み物としてもとても面白かったです。「対称性の自発的な破れ」というテーマは何度見てもなかなか理解し難いものがありますが、それでも宇宙好きな私には繰り返し読みたくなるような内容の充実した本でした。
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2009/11/12 ジュンク堂三宮駅前店にて購入
2010/6/24~6/28
久しぶりに物理学の本を読んだ。軽いエッセイかと思ったらなかなかヘビーな内容で良く理解できないところも多々あった。
佐藤先生は私が高校生の頃憧れだった先生。佐藤研に入って師事する予定であったが、途中で方針変更してしまったのだった。まあ、正解だったんだろう。こんな内容を自分ができたとは思えない。
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[ 内容 ]
2008年ノーベル物理学賞は日本人3人、南部陽一郎、小林誠、益川敏英の独占であった。
3人の功績は、ある物質を発見したわけではなく、アイディアと理論の提唱であり、35~48年前のことである。
彼らの考えを、その結果で測るのではなく、誕生の場面に立ち戻り、創造の瞬間を捉えたい。
当時の事情をよく知る著者は、彼らの功績を湯川秀樹、朝永振一郎、坂田昌一らの日本の素粒子物理の伝統の中に正しく位置づけし、その歴史的意味を跡づける試み。
[ 目次 ]
序章 国民的慶祝
第1章 破られた対称性―二〇〇八年ノーベル物理学賞のキーワード
第2章 素粒子場の量子力学
第3章 対称性とその破れ
第4章 素粒子論のメタ
第5章 素粒子物理の群像―ともに歩んで
第6章 宇宙と素粒子―私の遍歴
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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鍵となる言葉を記録するので手一杯でした。内容は全部は理解できていません。
対称性とその破れが大事だということはなんとなく感じました。
アインシュタイン 特殊相対論
ミンコフスキー空間
一般相対論 対象性原理
ねーターの定理 対称性と保存則 ワイル
ディラック 相対論の対称性を量子力学に 反粒子、スピン
弱い相互作用でのパリティ非保存 CP非保存
超電導場の量子論 対称性の破れ
相転移と対称性の自発的破れ
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序章 国民的慶祝
第1章 破られた対称性―二〇〇八年ノーベル物理学賞のキーワード
第2章 素粒子場の量子力学
第3章 対称性とその破れ
第4章 素粒子論のメタ
第5章 素粒子物理の群像―ともに歩んで
第6章 宇宙と素粒子―私の遍歴
著者:佐藤文隆(1938-、山形県白鷹町、宇宙物理学)
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昨年、南部・益川・小林の3氏がノーベル物理学賞を受賞された。それに伴い、マスメディアはいっせいに素粒子物理を取り上げた。しかし、そこになんともしっくり行かない思いがあったようで、それが著者に本書を書くきっかけを与えたようだ。確かに、1,5,6章あたりは湯川・朝永から今回のノーベル賞受賞に至るまでの素粒子物理の動きが、その場に居合わせた当事者の立場で概観されており、大変興味深かった。しかし、中盤の章については、筆が走り過ぎており、いったい読者をどのあたりに想定して書かれているのかと思えた。つまり、一般読者のどれほどの人がこれを読んで理解できるのかと思えた。たくさんの一般向け著作も書いてこられている著者だから、よほど強い思いがあって書かれたのだとは思うが。さらに言えば、最初の読者であるはずの編集者がなんとも感じなかったのだろうか。専門用語が何の断りもなく次から次から出てくるのだから、読み続けるのはちょっと苦痛であった。少しは素粒子のこともかじって知っているつもりだっただけに、中身についていけないのが、余計につらい。ともあれ、南部先生が佐藤先生の甲南大研究室にやってきたときのエピソードとか、坂田昌一先生の人柄などを知りえたことは収穫だったと言えそうだ。また、カプラが一節に取り上げられているなんていうのはちょっとした驚きだった。
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角運動量保存の法則から当たり前なんだが、素粒子の崩壊前後でスピンの和が変わらないというのは、改めて知れた視点!