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投稿者:真 - この投稿者のレビュー一覧を見る
浅田次郎の、「泣かせ」小説の頂点に立つ作品。これはある意味すごい。一人の落ちぶれた男が、勇気や強さを獲得(回復)していく話なんだけど、最初から最後まで「浅田節」の連発。いや〜クサい。これほどクサい話もまたとない。こういう「考え方」(と言っていいのかどうかわからないけど)に賛同できる人には、間違いなく感動できる小説でしょう。「考え方」ってのは、まあ作者の本を読んだことのある人ならわかると思うけど、「信じる人はいつか救われる」みたいなものかな。元気がないときに読むのがいいかも。ただ、浅田ファンにはそれでいいかもしれないけど、個人的意見としては、「鉄道員」や「プリズンホテル」シリーズなどの、「泣かせ6、笑い4」ぐらいのバランスがちょうどいいと思う。本書は、「泣かせ」のあざとさが前面に出すぎていて、少なくとも僕には、この小説が理解できないし、面白くなかったし、感動もしなかった。人によっては、人物たちのあまりの善人ぶりに、嫌悪感すら抱くかもしれないが、まあそんな人はこの本のいい読者ではないのでしょう。僕もそうだったみたいです。
浅田節が鼻につく
2018/11/16 20:21
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
読者から大変に高い評価を受けている本なので読んでみた。
しかし、ありふれた構成、先が読めた展開、そして何よ泣かせてやろうとする浅田節が一段と鼻についた。
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主人公は、四十歳の「城所安男」。 一時は社長として贅沢な暮らしをしていたものの、バブル崩壊で倒産。 自己破産、離婚と続き、別れた妻への仕送りは養育費含めて月々30万円。 どうにもならない日々を送っています。
そんな時、母が倒れて入院し、このままでは命が危ないことが判明するのです。
日本一の腕を持つという教授も匙を投げるような病状。
そんな中、千葉にあるサン・マルコ病院ならもしかして・・・ということに。
しかし、兄弟たちは、金は出すから勝手にやれといずれも薄情。
そして安男は、誰にも頼らず一人で母を病院に運ぶことを決意するのです。
母とのやりとりや、道中での優しい人たちにグッと来てしまいます。
胸が詰まるような気持ちで読み進め、ティッシュが必要になる場面もちらほら。
サン・マルコ病院の人たちはみんな魅力的で、こんな病院があったらいいなあとつくづく思ったよ。
私事ですが、ちょうど1年前、彼のお母さんが倒れました。
ICUに入り、一度はとても危険な状態に。
そして、治療費って、本当に高いんだなあと思った。
そういうことがあったので、何だか主人公に親近感を持っちゃいました。
安男の兄弟たちは、お金や地位があるから母親のことを忘れちゃっているんです。
貧乏だった子ども時代や、母の苦労を顧みないのです。
安男はそれを間違っていると思うけれど、母はそうじゃないと言う。
母の思いと子の思い。
読んでいて、どちらも理解できるような気がしました。
お金があれば大抵のことはできる。
なければ、お金で買えない大事なものを感じられる。
どちらが幸せなのか?
読み終わった後も、しばらくボーっと考えちゃいました。
それともうひとつ。
「マリちゃん」という女性が登場するんですが、彼女もとても魅力的でした。
でも、すごく切なかったです。
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マリーさんの存在が泣ける。ヤッさんへの電話の場面を繰り返し読み返して、また泣けてきた。(2002.6.10)
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このお話しにでてくる曲はあたくしも大スキです。原曲もとてもよろしいですが、
HIS(細野晴臣と忌野清志郎、坂本冬美ユニット)のアルバム『日本の人』
中の『500マイル』も秀逸ですよー。って何の話しをしてるのか。あたくし。
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やっぱり泣かされちゃったよ(T-T)
この人の小説って、悪い人間が出てこないから好きです。特にこういうダメ男が主人公な小説が泣きのツボです。途中ちょっとだけ出てくるいかにも小悪人な風体の金貸しがお気に入り。この主人公みたいな生き方ができる人がいるなら、その人は多分仏様でしょう。浅田次郎の書く男の人はどれもこれもいいですが、女の人の書き方はは同じ女性としてちょっと男性の理想像的過ぎてときどき違和感ありますが、この小説に出てくるマリくらいいっちゃうとこりゃもう「同じ女性」じゃないんで許せます。とにかくあっという間に読めました。
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何度も感動する場面が出てくるのだけど、その度に映画を見ているような気分になります。
あとでわかったのだけれど、映画化されていたのですね。
兄弟の中でただ一人成功の道を歩んでこれなかった安男が、自分の今後の人生を賭けて、母を救おうとする。
生活に恵まれていて、金は出すから生活の邪魔をされたくない兄弟・・・
会社を潰し、妻にも逃げられながらも、消えそうな母の命を何とか取り戻そうとする安男・・・
たしかに現代社会では前者の方が多いのだろうけれど、「人にとって大切なものは何?」と考える小説だった。
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確か村上龍のKYOKOと前後して読んだはず。
ごっちゃになりかけた。
KYOKOの方がすっきりしてるけどね。
やってることは似てる。
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ダメ男と見られ思われていた中年男が、心臓病を患い手術が必要な母のために人生を賭けて走るお話。
「救いたい」という気持ちがこんなにキレイなのかと、改めて心揺さぶられる作品。
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友達が泣けるとオススメだったので読んだ本。周りの優しさに気付けたのは、母親の本当の思いに気付けたのは安男が何もかも失った状態だったからだったのかなあ・・。人は人の有り難味に気付くのって、いっつもこう遅いんだよね・・・って納得とゆうか・・・。マリさんの優しさにも泣けたが藤本医師にもっと泣けた。
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会社が倒産し、破産を宣告。妻とも離婚し、兄弟仲も悪い。しかし、老齢の母が心臓病が悪化したのをきっかけに、百マイル先の名医に手術を頼みに、母を乗せたワゴンを運転する。痺れが来るくらい感銘を受けた本。読め!
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心臓病を患っている母をなんとか助けようと奇跡を信じて100マイル離れた病院まで自力で運び助けようとする。
親子の切ない情愛、マリコというホステスの主人公への愛情。とても感動しました。
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TVでタレントの貴理子さんが紹介していた本。何となく読んでみたけど、号泣。これでもか!って位泣いた。
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?2002年10月
?バブル崩壊で会社も金も失い、妻子とも別れたろくでなしの中年男城所安男
心臓病を患う母の命を救うため、天才的な心臓外科医がいるというサン・マルコ病院めざし、奇跡を信じて百マイルをひたすらに駆ける―親子の切ない情愛、男女の哀しい恋模様を描く、感動の物語
これも映画化もした名作です。浅田次郎では個人的には有名な「ぽっぽや」よりも好きです。親孝行がしたくなる本かも。
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結末は読者の想像にお任せしますよ…って感じで煮えきれないが、惨めな主人公をずっと見守ってた飲み屋の女が、主人公が幸せをつかみかけた途端に消えたところに泣けた。