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投稿者:蒙古卵麺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
当時、23歳くらいの頃に初めて読了しました。共同生活を共にした仲間たちがそれぞれの道を妥協することなく歩み始め、それぞれの道を追い求めてゆく。読んでいてワクワクしてしまった読書体験が未だ忘れられません。
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皿洗いから人生始まる。
とりあえず飲む。とことん飲む。
熱い男がむさくるしい共同生活。
でもこっちまで熱くなる。
男はやっぱりこうでないと本。
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ベースは貧乏なヤローたちの共同生活を面白おかしくつづった小説なのだが、ときおり描かれる叙情的な風景や心理描写がちくっと胸を刺す。
いつもはバカばっかりやっているのに、ふと夕焼けがしみたり、冬の夜の冷たさにハッとして空を仰いだり、一人のときに将来のことを夢想したり、何も知らないくせに人生や世の中に絶望したり。そんな瞬間が確かにあった。
振り返ってみればなかなかすてきだった、そんな日々を思い出させてくれる本なのでありました。
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内容(「BOOK」データベースより)
椎名誠、沢野ひとし、木村晋介、イサオの四人は、相変わらず「克美荘」の暗く汚い六畳の部屋で、共同貧乏生活の日々を送っていた。しかし、それぞれが徐々に自分の生活を確立していくにつれ、四人が揃うことは少なくなっていく。そして、共同生活にもついに終わりの時が訪れた。木村は司法試験の勉強のために実家に戻り、沢野が去り、業界新聞社に就職した椎名も、次第に克美荘から足が遠のいていった―。自身のまわりを怪しく徘徊する魅力的な人々を、椎名誠が生き生きと描く傑作長編
いつかは終わる共同生活。皆成長して自分の世界を獲得して行くにつれ、部屋に帰って来なくなります。未来溢れる若者たちは黴臭い部屋からどんどん飛び出して行って、過去を振り返る事無く突っ走って行くんですが、彼らがこの後もずっと親友として付き合っていくことが分かっているので寂しいですが胸がジンとします。いいなあこういう友人関係って。
この後も銀座のカラスや新橋烏森口と続編のようなほんが続いて行くのですが、手元にもう残っていないのでまた買いに行こう。にわかに椎名誠ブームが僕の中で到来したようであります。
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前巻から引き続き安賃貸での共同生活が続いていく。いつまでも続くと思われた仲間たちとの共同生活も、一人、また一人と自分の道を見つけ、抜けていく。いつまでも子供のままでいられない、その寂しさのようなものが感じられた。
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椎名誠さんをとりまくオモシロイ人達の実話物語。時代は60年代、椎名さん20代の頃。場所は小岩の克美荘、陽当たり最悪、ぼっとん便所の安アパート。そこでオモシロイ人達によるオモシロイ人達のための青春的共同生活が始まる(なかなか始まらないのがポイント)。
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復刻版でない情報センター出版局の上中下巻を読了。椎名誠に言わせると、これは自伝的小説ではなく、「他伝的バカ話」なのだとか。
間違いなくあの時代が、昭和が、生き生きとこの小説には蠢いている。
あんなめちゃくちゃな事しながら、椎名誠は、こんなにも偉そうになるんだ、と妙に感心してしまった。
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情報センター出版局の3分冊版。後書きが1982年だから、もう40年近く前に書かれたとは…過去の本ではあるが、当時のエネルギーが伝わってくるし、シーナ氏に傾倒していた自分の20代も思い出す。
無くなってほしくない名作。
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4時起きで河川敷で早朝ハーフ。春爛漫でポッカポカ。
厚着しすぎて汗ビッショリ。半袖でプレイしてる人も居た。気温の変化に機敏に対応できないタイプ(汗)
10時前には自宅に戻って、もう何十年も前から読もうと思って未読になっていた、椎名誠の「哀愁の町に霧が降るのだ」を読む。
これを読んだら誰だって、自分の青春時代と重ね合わせてノスタルジックな気持ちになると思う。笑って読んでいるうちに、いつの間にか「哀愁」という言葉が胸にずんとくる。
もう40年も前の作品なのが驚き。新鮮で全く色褪せて無い、評判通りの傑作だ。「新橋烏森口青春編」「銀座のカラス」との三部作になっているそうなので、それも読んでみよう。
白いTシャツに洗いざらしの青いジーパンを履いた若さ溢れるイメージだった椎名誠は、もう77歳。
去年コロナで大変な思いをしたらしいが、回復して執筆活動を再開したとのこと。若い頃、椎名誠の生き方に憧れたが、今でもその思いは変わらない。