紙の本
多くの話題作を次々に発表されている大門剛明氏の犯罪者の更生と償いをめぐる感動の社会派ミステリーです!
2020/08/16 11:01
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『雪冤』、『罪火』、『確信犯』、『共同正犯』などの話題作でお馴染みの大門剛明氏の作品です。同書は、強盗殺人で23年の刑期を勤め、仮出所した久保島が更生保護施設に入ってくるところから物語がスタートします。その施設の職員であるさくらは、入寮してきた彼の誠実な人柄に強く惹かれます。そんな折、殺人事件が発生し、寮生が疑われる事態になります。久保島がまた罪を犯したのでしょうか?それとも久保島とは何の関係もないのでしょうか?続きは、ぜひ、同書をお読みください。犯罪者の更生と償いをめぐる感動の社会派ミステリー作品です。
紙の本
社会派ミステリー
2021/04/15 12:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
更生保護施設で働くさくらは無期刑で仮出所を受けた久保島の担当をする。彼は過去に2人を殺害していたが、さくらには極悪人には見えなかった。彼は出所直後に被害者宅にお詫びに伺ったことや、普段の原動・行動についてもまともな心の持ち主であったからだ。そんな久保島にさくらは魅かれ始めていた。しかし殺人事件が発生し、保護施設の入所者が疑われる。そしてさくらは、久保島は・・・・・。
最後まで読んで、更生する側と厚生を見守る側の立場が理解できましたね。なかなかいい作品でした。
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罪を犯した人間を、自分は愛することができるだろうか。そもそも、そんな人間と出会うことがあるだろうか。
深津さくらは犯罪を侵した者達の更正保護施設の職員。そこに入所している久保島を好きになる。久保島は殺人犯。過去好きだった女性の復讐のためだが…
同時進行で友罪を読んでいたからか、犯罪者は幸せになることを私も許さないと思う方なので、理由どうであれさくらが犯罪者を好きになるの抵抗感があった。
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あなたが殺したのですか?
彼を愛した深津さくらの問いは、彼の心に届くのか?
毎回、社会的に重いテーマを描く大門氏ですが、第4作となる本作は、犯罪を犯した者の更生と償いがテーマ。
強盗殺人事件で2人の命を奪った久保島は、23年の刑期を務め、仮出所した。
そして、更生保護施設の職員であるさくらは、彼の誠実さに強く惹かれる。
しかし、ある日、中年サラリーマンの殺人事件が発生し、施設の寮生が疑われてしまう。
せっかく仮出所したのに、彼が、再び犯罪を犯したのか?
刑事の梶も含めて、関係者それぞれが心の悩みと苦しみを抱え、自分の正義を貫きたいと考える。
二転三転する真実の向こうに、本当の更生と償いは、あるのか?
読後、表紙の絵を見ると、つい泣けます。
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犯罪者の償いと被害者の思い。更生とは?更生保護施設を舞台に、人と人との魂の遣り取りが...。登場人物の設定がかなり重く、ずーんと沈み込んでいくが、終わりには闇から脱した光が垣間見れる。博愛も絡めたストーリーは圧巻である。あなたは自身の大事な人が殺されたとき、加害者を赦せますか?
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何をもって償いというんでしょうね。
最後の最後に久保島は思い踏みとどまって良かったなとは思うが、私はさくらのように無期懲役の人間を好きになるか?
ならないだろうな。
なのであまり共感はできなかった。
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鶴来が舞台で方言もあり、親近感。さくらの気持ちが深まるところがもう少し丁寧に書かれてたら、もっとよかったかなぁ。ストーリー展開の中心人物が全部性被害絡みなのがやや気になった。まぁ、それが求心力になっての話なのかも。後半はスピード感あり。
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テンポが良くてとても良かった
更生とはなんなのか、被害者の捉え方など改めて考えさせられた。
再犯が多い時代、「更生した」とはいえずとも「更生している」人はどれくらいいるのか
いつどこで犯罪に遭うかわからない、もし私だったら赦せるのか?被害者もある意味時間をかけて「更生」していく必要があることも考えた。
久保島の一途な思いとさくらからの思い、続きが読みたくなった作品。
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更正保護施設職員のさくらは、入寮してきた久保島の誠実な人柄に惹かれはじめる。
彼強盗殺人で2人の兄弟を殺めて、23年の刑期を勤め仮出所したばかりだった。
仕事もアパートも決まり、順調だった久保島の生活。そんな中、寮生が疑われる殺人事件が起こる。
本当の更正とは何か?
好きになった久保島を信じたいけれど、昔の恋人の影がちらついて、気持ちがゆれてしまう、さくら。
刑期を終えて、再出発したくても世間の風当たりは辛く、生活を立て直せないうちに心が荒み、また罪を犯してしまうと聞いたことがある。
悲しいことだが、それが現実であり、人はそんなに簡単には変われないのではないかと思ってしまう自分がいる。
もう会えないかも知れない久保島を、行ってらっしゃいと見送ったさくら。
いつかこれで良かったんだと思える日が来て欲しい。