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紙の本
流罪の島
2020/05/01 21:19
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:井沢ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
韓国の済州島の歴史・紀行文。韓国では柑橘系の唯一の一大産地で、海女やシャーマニズムなど昔の日本と生活スタイルが似ていることを指摘している。また、蒙古が元として中国・韓国を統治していた時代に、日本に襲来していきた蒙古軍がこの島の漢拏山麓の草原で蒙古馬を放牧し、現地人として土着化したことなども興味深い。そして朝鮮半島が高麗朝から李氏朝鮮にとってかわられてからの儒教・朱子学が人民をいかに苦しめたという歴史が説明されている。そして李氏朝鮮が科挙制度を導入し政治闘争が絶えず、その負け組で死罪を逃れたものが島流しにされた島であることが記され、日本の隠岐や八丈島に似ている。また、李氏朝鮮は奴婢を含めていくつもの賤民を作っていたが、漁民や聖職者もその中に入っていたのは日本と異なっている。海女のように裸になることは賤しいこと、また目に見えない神や霊魂を語ることはタブーで孔子の論語に怪力乱神を語らずとある。共に儒教の影響で日本とは異なることが印象的だった。著者によると、日本の江戸時代に儒教・朱子学を幕府は推奨したにもかわらずその被害を受けなかったのは、儒教ではなく儒学を学んだだけで生活や政治にはさほど取り入れなかったことが功をなしたと言っている。まったくその通りで日本はその点では非常に良かったと思う。
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