投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
ガキの頃は漫画を読むとやたら大人に怒られた。
その癖で、堂々と漫画雑誌を読んでいるサラリーマンを見ると幼稚に見えて仕方が無いのだが〜
近頃は読書人口が減って若年層は漫画も読まないそうだ。(←これも読書と言えば読書か)
そんなガキの頃、隠れて読みあさったのが〜水木しげる先生だ!
先生の描く人物、景色は昭和の匂いがプンプン、臭ってきそうだし、大衆、群像は最高に魅力的だ。
もはや平成の妖怪と化した先生の最高傑作は本書だと思う。
面白くなかったら、逆立ちして3回廻ってワンってやってもいい。
(乙画廊オーナー中身保証。よって、内容は書きません)
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
猛烈に生きた人は数え切れないくらいいるだろうが、
猛烈に生きて、それを特定のフォームで(結果的に)広く知らしめることができた人は、残念ながら一握りです。
水木しげるは(幼少の頃からの愛着をこめて「水木先生」と書きたいところですが)、個人的には、山のように偉大です(…分かりにくい表現ですが。水木しげるのことを考えると、山脈を眺めるような心地になる、と。…出自はO・ヘンリの作中描写より)。
私の頼りない体の底にストレートに落ち着く著名人・作品・出来事等々、人並みにいくつかありますが。
(ある部分での)共通性に『軽やかさ』を挙げることができます。
水木しげるの軽やかさ。重厚なことを、サラリと上品に(余韻を過剰なくらい下品に残さず)描き上げる筆致。
かくありたい、と、遠くの小さな岸辺に立ちて思う私です。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
出版社/著者からの内容紹介
博物学・民俗学・語学・性愛学・粘菌学・エコロジー…広範囲な才能で世界を驚愕させた南方熊楠。そんな日本史上最もバイタリティーに富んだ大怪人の生きざまを描く。(荒俣 宏・中沢新一)
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
熊楠の数ある伝記の中で 一番忠実で
人間くさくて、熊楠に対しての愛がいっぱい感じられる本。
熊楠と仲良しの猫の視点から 書かれてます。
水木しげる先生と熊楠の強力タッグ!
二人とも 人間のような妖怪のような、、、、
この本を読んで
時代遅れと思われるアニミズム的思想がこれからの時代に一番大切になるだろうと学べました。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
傑作です。
熊楠の偉業、茶目っ気、コミュニケーションのタイミングの取り方とかまで精緻に水木先生が再現しておられます。
好きなことをやりとおして周りを巻きこんでいく強さと、素直に愛し愛される弱さのようなものとがすんごく丁寧に記述されてて、猫とかめっちゃかわいいし、もう最高に面白いです。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
世の中にはいろんな人がいる。
大多数の中にで、それとは違った行動をとる人は、奇人・変人・怪人などと呼ばれる。
熊楠は妖怪だった。
自分も、妖怪として堂々とできる豪胆な心でいよう。
2011.09
中沢新一著の「森のバロック」を読んだ後、再び読んでみたくなって再読。
一年前は「妖怪」という部分に感想のベクトルが向いていたのだな。
今回読了して思ったのは、彼はそれほど奇人・変人でもなかったのだろう、ということ。
ただただ、欲望に対して執拗なだけだったのだろう。
背景が見えると景色も違って見える。
再読の面白さ。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
和歌山にある南方熊楠記念館にて購入。やっぱり変人だったとこれを読んで実感。いい時代に生きたね、と思うばかり。破天荒な天才っているものだな。それを描く水木先生にも脱帽だっ!
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
水木しげるさんが南方熊楠を描いた異色なコミック。ネコとクマグスをからめて描く。クマグス関係の本は、よく見ますねぇ・・・
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
「大いなる哀しみ」は読んでて悲しくなります。
大学者だが子供みたいなところが南方の魅力に思えます。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
生涯、粘菌の研究をし、数々の逸話を残す奇人であり、天才である、南方熊楠の生涯を描いた作品。水木しげるは彼を大妖怪と表現した。関連書を読み漁りたいと思うほどの奇人である。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
いや…もう、絵がとにかくすばらしすぎる!! コマ割りもネームも、妖怪ものとは違い、細かく、細心の心遣いをしている感じがした。これは本当に水木先生の真骨頂です。
とにかく長く、読み応えは満点。個人的には前半の熊楠のはちゃめちゃな半生より、所帯をもって定住してからのストーリーがよりうならされた。金に汚い弟夫婦だとか、先生とあがめる周辺の人間がびた一文助けないとか、熊楠の視点からの当時の日本文化を描き出しているのも水木先生のお家芸。
息子の熊弥がてんかんでヨイヨイになってしまってからの話も迫力があり、何度も読み返してしまう。息子が描きためた粘菌の絵を、発作を起こして自分でびりびりにしてしまう、そのときの熊楠の涙の描写。熊楠がちゃんと死ぬところまで描いた漫画家は、もしかしたらいないんじゃなかったか? とにかく、名作です。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
おちんちんを蟻にかじられて腫れて二倍の大きさになったから、これはと思い、おちんちんを二倍にする研究をしはじめるひとらしいです。猫語も話せるようです。水木さんが描くぐらいだから実在した魑魅魍魎のたぐいであり、おもしろくないわけないでしょう。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
紀伊半島周遊旅行の際、南方熊楠顕彰館を見学した。
そこで熊楠の生涯を描いた水木しげるのマンガがあることを知る。
早速ネットで古本を注文。すぐに届いて、一気に読了。
熊楠の好きだったという猫を狂言回しに使って、熊楠の生涯が上手くまとめてある。
熊楠の怪人・変人・奇人・妖人ぶりが見事に描かれていて、こうした描写はマンガならではのものと感心する。
明治という時代の面白さも伝わってくる。
昭和という時代を懐かしむ人がいるが、私はやはり明治が好き。
夏目漱石がいて、柳田国男がいて、南方熊楠がいて、そして、私の祖父母も明治の人。
人間の理想とする原形が、この時代にはあったように感じられる。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
最近はまっている南方熊楠。。こないだ読んだ伝記本は、最後には涙が止まらないほど、その孤独を孤独として書いたドラマチックな本だった。子どもが生まれたなら、南方熊楠といつまでも肩を組んでいられるような子になることを願った。
でもまあさすが水木しげる先生だこと。熊楠がかわいがった「猫」が見る熊楠は、どうしようもなくて、ひょうきんで、下のことばかり言っていて、学術的名声の反面にみる天才ゆえの孤独というよりは、「本当にどうしようもない人だった」というエピソードばかりの羅列と言うか、ロマンチックに浸りたい熊楠観をがつんと殴られるような気持ちであった。さすが。
しかし更にすごいのはそれではなくて、この「本当にどうしようもない」奥に見え隠れするしんみりとした孤独がなんとも言えないいい味。というか、この人にしか書けないなあというなんとも人間臭くて、思わず愛してしまう熊楠が見え隠れしている。何を書いても水木しげるだなあとしみじみ感じるというわけです。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
グループのメンバーの壮行会で、本を贈ろうと思って代官山の蔦谷書店に行った。そのときに見つけた本。実は、贈る本の一冊だったのだが、自分もほしくなって買ってしまった。
南方熊楠の生涯を水木しげるがマンガで描くという、なんともいえぬ世界観になっている。熊楠の生涯が良くわかるし、僕はお勧めしたい。熊楠は猫が好きだったらしい。このマンガの中にも出てくるが、猫が好きなので猫楠ということらしい。
南方熊楠は和歌山の博物学の巨匠。だが、その範囲は広すぎて、どの本を読んだらいいのか分からなかったりする。ともすれば、奇行にフォーカスしすぎだったりもするけど、伝記として読めると思う。写真で見る熊楠は、意外とハンサムだ。でも、裸で過ごしたり、南紀の山奥に入り精霊を感じたり、その行動はとにかく破天荒。だが、今の東大を出て、米国に渡り、そして英国博物館で仕事をこなしながら雑誌ネイチャーに投稿するなど、とにかく、興味と好奇心の塊として何事にも取り組んだ。不思議な人だと思う。