世界で人気の「キャズム」、すなわちマーケティング理論です。
2018/12/19 10:27
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、世界で人気を博し、多くの企業が取り入れている「キャズム理論」、すんわちマーケティング理論を丁寧に分かり易く解説したものです。この理論は、残念ながら、我が国ではまだまだ知名度は低いのですが、欧米先進国では常識とまで言われています。同書は、無線LAN、3Dプリンター、SNS、クラウドソリューション、ハイブリッド自動車、スマートフォンなどの様々な例を掲載し、キャズム理論を一つひとつ、初心者でもわかるように説明してくれます。
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以前のキャズムの追補版。特に巻末補足にある"Four Gears Model - Acquire, Engage, Enlist, Monetize"がわかりやすい。
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前作が出て以来、「キャズム」という言葉は一気に定着した感じがするが、あの時どれだけの人がこの本の第一版を読んだのだろう。自分も多分その一人で、表紙は覚えていて、続編のトルネードは読んだ記憶はあるのだが・・・。前作を、現代流に改訂したとのこと。確かに、3Dプリンタを題材にしていたり、FBが出て来たり、前作の際にはなかった事例に書き換えられている。ハイテクBtoB企業がいかに「キャズム」を超えるかについて説く。全くその通りだと思い、今、自分に降りかかっている案件を思い浮かべる。具体的な行動指針まで示している本書は、このITベンチャーが多い昨今、BtoB企業の人、これからメジャーになろうというブランドの人はもちろん、マーケティングに携わる人は読むべき書であろうか。
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著者のジェフリー・ムーア氏が有名にした言葉が沢山出てくる。キャズム越え、アーリー・アダプター、アーリー・マジョリティ...etc。
ハイテク製品のマーケティング理論として現在も有効なようだ。ハイテク製品の技術ライフサイクルは短いため、いかに短期間でブレークさせるかが課題となる。
随所に参考なる記述がある。
「製品」と「市場」を履き違えてはいけない。
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この本の旧版に当たる『キャズム』はもうずいぶんと前に読んだ。本書『キャズム2』は、そのエッセンスは変えずに、取り上げる企業を最新の事例に変えたものになっている。確かにSalesforce.com、VMWare、Aruba Network、Box、などが新しい成功企業が事例として取り上げられていて、興味を持って読みやすい。また、キャズム理論とは関係なくマジョリティを得た例としてAppleのiPadやFacebook、YouTubeにも言及がある。失敗事例としてもMySpaceやセグウェイの名前が引かれている。
本書の内容だが、著者が20年以上前に提唱したキャズム理論によるターゲットの分類 (イノベーター、アーリー・アダプター、アーリー・マジョリティ、レイト・マジョリティ、ラガード)とそのキャズム(アーリー・アダプターとアーリー・マジョリティの間にある障壁)を超えるための方策が丁寧に説明されている。ハイテクビジネスにおいて、アーリー・アダプターとアーリー・マジョリティのニーズが異なり、そのために取るべきアプローチが違うということだ。「両者には共通点が少ないため、アーリー・アダプターがアーリー・マジョリティの適切な先行事例になり得ない」とまでい言う。前者はビジョナリーが先導し、後者は実利主義者が判断するもので、そもそものターゲットが異なるし、求めている製品の特性も異なる。本書の前半はキャズム理論の骨子ともいうべきこの分析に多くが割かれている。
また、キャズムの超え方として、ターゲットは顧客の数ではなく痛みの大きさをもとに決めるべきであるとしている。最初のターゲットはニッチでもいい。その一番ピンたるターゲットを倒してから、二番目以降のターゲットに広げていけばいいのだ。旧版から続いて事例として採用されているドキュメンタム社が医療事務に最初のターゲットに選定した事例がよい例だ。また、適切に競合相手を選定するべきだというのも当然なのだけれども重要だ。元々の競争相手としての明確な代替事案がなければそこに充てる予算も確保されていないということだからだ。また、そのこととつながっているが、製品に「名前」を付けることの重要性も指摘されている。
改めて2001年に日本で出版された『キャズム』と簡単に読み比べると、本書の中盤の構成に反映されている「攻略地点の決定」→「侵攻部隊の集結」→「戦線の見定め」→「作戦の実行」という手順、販売チャネルの重視、ホールプロダクトの概念、プロダクト・マネージャとプロダクト・マーケティング・マネージャとホールプロダクト・マネージャの区別の必要性、組織と報酬、など重要な概念は当然ながらそのまま書かれている。上記のビジネスモデル上の概念は何となく意識のうちにあるが、これって昔読んだ『キャズム』に書かれていたことだったのかと思い出すものが多かった。
『キャズム』後に出版された本の中から、「トルネード理論」と「フォー・ギアズ・モデル」に関する解説が付いて、若干お得感。すでにある程度の知識があったということもあろうが、非常に抵抗なく読めた。ここに書かれていることは今の世の中だと必須のアイテムなんだろうと思う。実行は難しいけど。
過去自分が関わったVoIPのサービスやAndroid STBはハイテク製品の事例に当たるとは思うが、キャズムの理論に当てはめてどうだったかな、と考えながら読んだ。『キャズム』を読んだことのないのであれば、ぜひ。
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過去にキャズムを読んでなかなか刺激を受けたので、改訂版が出たとのことで読了。
理論は基本変わっていないが、事例新しいものに更新されており知っているものが増えてイメージがつきやすくなったのが助かる。
(ただし、それでも、IT系、ハイテク系に詳しい人でないと厳しいか)
だんだんマニアックな人になってきたので、今回読みながら気になったのは、キャズム理論が適用できるところとできないところの境はどこか。うーん、「ハイテク」といっているが昔思っていたよりと狭いかもしれないな~。
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マーケティング本の古典である「キャズム」の新版。紙幅が限られているので内容にはあえて触れないが、テックに関わる全ての学生に対して大きな価値をもたらす一冊。(技術経営戦略学専攻)
配架場所:工3号館図書室
請求記号:675:Mo43
◆東京大学附属図書館の所蔵情報はこちら
https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2003277694&opkey=B147995491522189&start=1&totalnum=1&listnum=0&place=&list_disp=20&list_sort=6&cmode=0&chk_st=0&check=0
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「やりたいことをやるのではなく、
やらなければならないことをやる。」
その通りだけど本音はやりたい事だけやってたい。
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新製品や新サービスを世に広めるためのマーケティング理論について、各段階毎に広めるための考え方や手段が異なることを書いた良書。イノベーション関連の書籍でも特に有名な本。個人的に新しい考え方だったのはまとめの3つめ。1.攻めるべきところを決め、2.ホールプロダクトを作り、そして3.競合を考え世に出すということだ。何となくで理解した気になっている、マーケティングを言語化してくれている本。やや論文チックなので、多少好き嫌いがあるかもしれない。
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いい本。
バンドがLIVEハウスからメジャーになっていくようなイメージ。そこにある新旧ファンの葛藤や越えられるかがキャズム。
客層や求められるものも変わっていく。
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情報処理試験の頻出ワード・「キャズム理論」。
でも、情報処理試験以外で見たことがない!と言う人も多いのではないでしょうか。
かくいう私も、キャズム理論を知ったきっかけは情報処理試験でしたが、
ひょんなことから「原書を読んで、ちゃんと知ってみよう」と思い、手にとりました。
試験で表層をかじってただけなのがもったいなかったと思うくらい、おもしろくて、いろんな意味でためになる本でした。
マーケティングやIT戦略・経営戦略を今やってるよという人や、
将来的にやっていきたいと思っている人にはとてもオススメです。
<以下、すごく簡単に内容をまとめ>
「キャズム理論」は「イノベーター理論」と混同されることもあります。
キャズム理論はイノベーター理論を土台として改良された理論というかんじなので共通点もあります。
ふたつの理論の共通点は下記の2点です。
①「ハイテク製品をどうすれば市場に普及させらるか」を扱った理論であること。
②ハイテク市場は以下の層にわかれていて、上から順にハイテク製品が普及していくと考えること
・ 2.5%のイノベーター(ハイテク大好きのオタク)
・13.5%のアーリーアダプター(オタクじゃないけど、ハイテクを取り入れる意義をわかって経営を動かせる「動きの速い、デキる人たち」)
・34.0%のアーリーマジョリティー(自分が何かを動かすわけじゃないけど、流行ってるものは取り入れたいな!という人たち)
・34.0%のレイトマジョリティー(ちょっと流行ったくらいじゃ取り入れないけど、取り入れないとヤバい雰囲気になったら取り入れるか…)
・16.0%のラガード(新しいものは基本、拒否。スマホ?なくても生活できるでしょ、っていうかなんで公衆電話がなくなってるの?という人たち)
違いは、イノベーター理論では、ハイテク製品は市場の層を上から順に「自然に」普及していくもの と考えるのに対して
キャズム理論は、たとえ市場の上の層に普及しても、そのままの売り方では下の層には普及しないよ! と考えること。
だから、企業はその製品をどこの層に売り出したいかによって、明確に戦略を変えるべきなのだ、と。
そして、各層に売り出すための戦略はどんなものかを、理論と具体例の両面で解説してくれています。
<まとめおわり>
個人的に印象に残ったのは、「ラガードとの付き合い方」のところでした。
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時代にあわせフォーギアズモデルについても補足されいる点が◎。
あと、改訂の度に最新事例へ更新されているため大変実感が湧きやすい。
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この本のすごいのは「企業体をあたかもキャラクターの様に描写してとるべきアクションをイメージしやすくしたところ」にあると思います。
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キャズムと言う言葉は知っていたし、なんとなくその意味も理解していたが、想像以上に深く濃い内容だった。ハイテクIT製品に限らず広く応用できる理論体系だと思う。広くはポーターに近いが、製品化の各フェーズでターゲットとなる顧客像の価値観をベースにしたマーケティング技術とホールプロダクトの概念が秀逸。新規市場開拓の仕事をしてる人なら『あるある』がいっぱいあるだろう。
早速実践してみたい。
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ハイテクサービスが普及する際のキャズムと乗り越え方が体系的にまとまられていて、無茶苦茶参考になる。
キャズムを乗り越える際、顧客の評価軸が変わるため、ホールプロダクトを整備して訴求メッセージを変えないといけない。
今、自分達がどこにいるのか?どの程度の時間軸でキャズムを乗り越えていくのか、チームで共通認識を高めたい。