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残された時間を生きる
2020/04/17 21:24
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
画家をあきらめて窓拭きのアルバイトに明け暮れる青年が不甲斐ないです。孤独な女子高生との出会いと、死期を受け入れていく決意に胸を打たれます。
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引用
「世界はさ、変わることなく常に同じ高さにあるの。だから残酷なのとても。わかる?変わるのは自分だけ」
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私はこの作品を映画で観てから読んだのですが、
映画の補足としては充分な作品です。
しかし、一々事細かに登場人物の心情が描写されているので、想像力をもぎ取られるような感覚に陥ります。
まるで答え合わせをしているような、黙々と、こうでこうでこうだから、と説明されているようで、自分の中で物語を広げることが極端に難しい小説でした。
暇潰しに読むには最適だと思うのですが、映画を観ていた分映画での沈黙を多く求めてしまい、惜しい気がしてしまいました。
映画を観たからこそプラスされたところもマイナスされたところもありですね。
色んな人の世界の広さや狭さなんかに触れていて、その中で葛藤する様は個人的にはとても好きでした。
あまり重くなりすぎずに難しいことを考えたい人にはオススメです。
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2015.8.17
若い時はこの主人公と同じように、寿命を宣告されて死にたいと思ってました。今はどうでしょうかね。まあそうなったらそうなったで仕方がないでしょう。そのまま普通に生活して普通に死にたいと思うが、実際そういう立場になったらどうなんだろうね。
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死を間近にした人がどのように生き、どのように死んでいくのかがとても繊細に書かれていた。病気の話といえば最近は「君の膵臓をたべたい」を読んだが、その本の桜良とは正反対の考え方の主人公が描かれていた。この主人公の考え方には共感できる部分もあり、また私の考え方とはあまりにかけ離れたものもあったので新たな世界を見れた気がした。
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この松永って人は誰なの?天才??
生きていくことと、死んでいくことの葛藤を、眩しいくらいリアルに描いている。主人公の宏と真衣にも、すごく感情移入できるし、もうとにかく早く映画を見てみたい。
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余命数ヶ月、心身ともに疲れ果てた主人公に健康体の真衣は「自分だけが辛いと思ってんじゃねぇよ。あたしだって辛いんだよ!」と叫ぶ
なんだかな。一方的で暴力的なまでに幼稚なエゴイズム
今はさ、健康体なだけでも幸せに思え、という暗黙の教えが浸透している、自分の悩みを口に出すことさえ罪のように思えてくる。耳を塞ぐ前に手を抑えられ、訴える前に共感され、叫ぶ前に口を塞がれる。
そんな中、あるがままの真衣が反対に眩しくて目を細めずにはいられない
真衣はほんと、怒りの塊だなと。世の中にあるすべてのものに苛立ち、かたっぱしから喧嘩を売るような。昔は私もそうだった。そんな全力疾走の真衣に対して、疲れないだろうか、と思う自分を大人になったなと思うと同時に、少し焦ってる。
映画では、真衣が主人公の描いた最後の絵、トイレのピエタに唾を吐きかけて手で擦りながら「勝手に死んでんじゃねぇよ!こんなもの残したって、ここに居なきゃなんの意味もねぇんだよ!」と血を吐くように叫んだ演技が、杉崎さん、圧倒
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映画を観た方がよさそう。
手塚先生原案とのことだけど、全然そんな感じはしないな。当たり前だけど…。
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映画監督の松永大司さん著。
窓ふきアルバイトをしている28歳の宏(主人公)が胃がんに倒れ、自身の闘病生活を通して自分の世界を広げ、“生きる”ことについて掘り下げていく物語
物語としての内容に落ち度は無いし、素直に面白いと感じましたが、本業が映画監督ということで作家の小説を読みなれている人からすると、少し違和感があるかもしれません。
「面白いと感じた」とコメントしつつ、★1にした私の正直な感想は「うーん……惜しい」でした。
恐らく、著者が日常で感じている感覚、色彩の捉え方、人物の動きや自然に対しての世界観は素晴らしいものなんだと思いますが、如何せんそれを表現する手段として“文章”という手段をとったことが、例えればギタリストがドラムを叩いたような、微細な違和感となって表れているのだと感じました。
違和感の理由として自分の中でハッキリしていることは、
・接続詞がときどきおかしい
・人物の主観描写と風景描写の主語がひとつの字の文で混ざり合っているところが数か所ある(表現が紛らわしい)
・突然、独特の表現が何の脈絡もなしに登場するので混乱する(例:「夕日を食べている彼女」「腐った血をプールに放出させた」)
・ごくまれに高校生の作文のような文体になる(例:「どこか物寂しい気持ちに横田をさせる」(p204)、「家の中は全く片付けられていなく」(p209))
上記のような粗削りなところをもう少し丸く収められていたら、もっと物語として良い出来になったのではないかと思うと、残念でなりません。
映画化原作とのことなので、著者の本業である映画作品もチェックしてみたいと思います。
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映画の原作との事で読んでみました。
生きるとは、最後の瞬間まで人生を生き切ることなんだと思いました。近ごろなぜか死ぬまで生き切る人生を描く本に、出会う、そんなお年頃か…?