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ポプラの秋(新潮文庫) みんなのレビュー

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一般書

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みんなのレビュー200件

みんなの評価4.1

評価内訳

194 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

大人の都合、子供の都合

2010/04/05 18:16

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ナカコ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 もうじき7歳の子供とお母さんが引っ越したアパートで、大家さんのおばあさんや、アパートの住人と過ごした歳月の話が、子供の視点からつづられます。読んでいるわたしは大人ですので、子供の視点と、大人の視点の両方からその状況をみることになり、隣の住人の息子さんが、再婚したお母さんに生まれた赤ちゃんが亡くなったことで、お父さんと住めなくなったという手紙を読んだ主人公が、大人の身勝手さを恨めしく思ったとき、本当に切なくなりました。最後に、お母さんの手紙から、ある真相がわかって、いろいろなぎこちなさがどうして起きたのか、つじつまが合います。お母さんが選択したように、時間が必要だったのか、それとも、二人で現実を受け止めて(7歳のときは無理でも、せめて成人した頃から)支えながら生きるべきだったのか、わたしに判断することはできませんが、第三者のわたしは、今、両者の都合や気持ちを理解できそうですが、彼らにとっての長いつらい年月を思うと、読みながらたくさん涙がでました。

 涙の理由は、もうひとつあったかもしれません。大好きな明治生まれの祖母を思い出しました。大家さんと、存在感の大きさとか、人と人をつなげている力が似ています。今は空き家になった家に、祖父母、両親、姉の6人家族で住んでいた頃を思い出すと、とても懐かしく、またさみしくなります。

 テーマは普遍的ですが、昭和の匂いのするお話、わたしは入り込んで読めました。今の若い人たちは、どのように感じながら読むのでしょうか。

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紙の本

心模様があやしい方はすぐに『ポプラの秋』を処方してください

2001/11/14 11:51

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:読ん太 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 おばあちゃんがいい味を出す小説が好きだ。久世光彦『卑弥呼』のばあちゃんもなかなかのものだったが、本書『ポプラの秋』に登場するばあちゃんも負けてはいない。上の歯が全部抜けて下の歯は3本だけなのでポパイのような顔をしていて、よそいき用に入れ歯を入れると人相が変わってしまうばあちゃん。愛想は悪いし口も悪い、子供は嫌いと三拍子も四拍子もそろった筋金入りだ。
 このばあちゃんと、お父さんを亡くしたばかりの6歳の女の子の関係を描いた物語。キーワードは手紙。女の子はせっせとお父さんに宛てた手紙を書き続ける。「手紙というのはやはり、郵便屋にしろ、海に浮かぶ瓶にしろ、何かに運ばれて行ってこそ、書いた者の心がほんとうに解き放たれるもの」と考えるばあちゃんは、死んだ人にも手紙が届く方法を女の子に伝授したようだ。
 ばあちゃんは、白衣など着ていないし、もちろん看板も出していないけれどピカイチのカウンセラーだ。女の子の心は徐々に解き放たれていく。女の子だけじゃない、近所の人達のセラピーも引き受けている。お代もしっかり受け取ります。この辺はばあちゃんのこと、ぬかりはない。
 『ポプラの秋』を読んだ人の心模様は、「大笑い時々しみる!」でしょう。なかなかに良い心模様のようでございます。

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紙の本

切なくあたたかい

2002/07/30 20:13

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かずね - この投稿者のレビュー一覧を見る

父親を事故で失った私の現在と7才の頃の回想のお話です。母と2人で住んでいた「ポプラ荘」 そこの住人と大家のおばあさん達と私は親しくなっていきます。大家のおばあさんは、見た目が怖くて最初はびくびくしていたのですが、次第に打ち解けてゆきます。そして、おばあさんから不思議な話を聞くのです。それは、おばあさんが亡くなった時に、みんなから頼まれた手紙をあの世に届けるというもの。それを聞いた私は、なくなった父へ何通も手紙を書くのです。手紙を書くごとに成長してゆく主人公。気を張り詰め過ぎて 心の病にかかっていたのもおばあさんとの交流で癒されていきます。

現在の主人公も心に傷をおっています。私の境遇と似ていたので、気持ちがひしひしと伝わってきました。そんな彼女もおばあさんのお葬式の時に集まった人達と出会い、おばあさんに預けていた母親からの手紙を読む事で、十代の難しい時期にあった母親とのごたごたも氷解し、また硬くなった心がやわらいだと思います。しんみりとしがちなお話ですが、大家のおばあさんの人柄と手紙のおかげで不思議と明るく、ちょっとほおに笑みがくるようなお話でした。

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紙の本

おばあさんとおんなのことてがみのはなし

2016/01/22 04:08

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る

あたしが死んだら運んであげるから手紙書きな。とそれとなく声をかけ続けたポプラ荘のおばあさん。引っ越してきた千秋は、それを聞いて猛然と死んだ父に手紙を書き始める。千秋は毎日手紙を書いた。どんな手紙でもおばあさんは静かに受け取り、箪笥の引き出しにしまう。引き出しがいっぱいになるとおばあさんは死んでしまうと思い込んでいる千秋が、途中手紙を書くペースをおとすのがまたいじらしい。最初は苦手なおばあさんだったのにね。おばあさんの生き様から大切なことを知らず知らず学んでいた千秋。ポプラ荘に育てられた千秋は、幸せ者だね。
西岡さんとオサムくんの静かな夕食の風景。おかあさんに「とてもよかったんだ。幸せそうだったんだ」と説明するのに、「キャンプみたいだった」としか形容できない千秋。でもその言葉が千秋の中では最上の褒め言葉。7歳の女の子の語彙力を的確に表現しているなあと思った。湯本さんにまた惚れ直した瞬間でした。

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電子書籍

心温まる一冊です

2018/09/11 02:05

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:summer - この投稿者のレビュー一覧を見る

色んな困難を抱えながらも、愛のある大人たちに見守られながら成長していく主人公が時々自分に重なったりして、優しく包まれる気持ちになるような一冊でした

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紙の本

涙、涙…手紙が本当に届きますように。

2000/09/04 10:28

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かれん - この投稿者のレビュー一覧を見る

この本を読んで涙が次から次へと出ました。暫くはこの本の余韻から抜け出せませんでした。
そして、20歳で 自らの手でこの世を去った友達のことを思いだし、
とても会いたくなりました。

父を亡くし、虚ろな母と7歳の私は、このポプラの美しいポプラ荘に引越してきました。
新しい学校、そして、また、母も父と同じように突然いなくなるかもしれない…
その不安にいつも怯えている私は、精神的にまいってしまいます。
養生の為、学校を休み、昼間は ちょっと怖く、近寄りがたい大家のおばあさん宅で休みます。
そこで、おばあさんから聞いた奇妙な話。
…おばあさんは、亡くなった人に手紙を届けることができる…。
それから、亡くなった父に毎日、手紙を書く私。読んでいて胸が痛くなります。

よく、亡くなった人は私たちをいつも見守ってくれていると言います。 
でも、無言の見守りではなく、手紙の交換が出来たらどんなにいいでしょう。
伝えたかったことが沢山あったのに、聞きたいこともあったのに…いつもそう思います。

18年後の秋、おばあさんの棺おけの中には、あの世へ持っていく手紙でいっぱいでした。
生きている人から、亡くなった人への思いが綴られた沢山の手紙、
お父さんへ宛てた私の手紙、亡くなった子どもへ宛てた葬儀社の人の手紙…
最愛の人を奪った突然の事故。その悲しみから這い上がるには、その思いを心の中に仕舞わず、
文字で表す、便箋に書く、そうする事により、心が救われるのかもしれません。
たとえ、本当にその手紙が届かなくても。

最後の場面は感動的です。当時の母の辛さがひしひしと伝わってきます。
思春期で反抗的な態度をとっても、いつも母はやさしく受け止めてくれる…涙がでます。

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2004/09/28 08:51

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2004/10/04 12:09

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2004/10/15 01:42

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2004/10/24 01:59

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2004/11/04 14:22

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2004/11/08 12:33

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2004/11/14 02:09

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2004/12/17 12:38

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2005/05/25 13:28

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