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すーっと入ってきて、
すーっと消える、
わたがしのような小説。
残るはずの甘さが残らない、
味のないわたがしのような小説。
ぼちぼちよかったよ。
蝿川柳は割と好き。
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実は芸人さんが書いたとのことで、あまり期待せずに読んだのだが、文章表現など、確かに文芸誌にのるような水準にあるように思う。今後どういう作品を書いていくのかも期待。
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お笑いの生活を書いた私小説である。描きやすい題材かもしれない。吉祥寺周辺のことを書いてあるので、いい案内になる。
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読みやすかった。お笑い芸人、漫才師として2人の人間模様を描いてく内容が、又吉さん本人の本音の吐露のような形で語られていた。
一文一文を練って書かれたかのような表現が出てくる。
日常のふとした人間心理とか行動をうまく観察して表現していると思った。
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もともとこのひとの文章のファンだったので即購入。
「面白い」ということに異常にこだわる生まれながらの芸人、神谷さんと、彼を天才だと師に仰ぐ芸人徳永。
美しく在る世界をぶち壊すのが笑いだ。
神谷さんは確かに面白い。でも神谷さんはうまく生きられない。
きっと面白いなんて単純なことだけど、世界をぶち壊し続ける人は、世界でうまく暮らすことはできない。
神谷さんは面白い。でも悲しいほどうまく生きられない。
徳永は彼のすべてを理解できるけど、彼にはなれない。面白い人というのは、世界を壊すひとだ。世界から逸脱する才能のあるひとだ。
徳永の目を通して、神谷さんをみる。死ぬほど憧れるけど、世界を愛している自分を殺すことはできないのだ。
生きるってそういうことじゃないのか。
人間から生命維持活動をとったらただこのひとつの点だけが有価値なんじゃないのか。
私は、世間に散らばる「神谷さん」にそんな予感をかきたてられながらも、でも生命維持活動を諦めることのできない自分を愛するだろう。
なんでだろう、読んでる時脳内でずっとクリープハイプが流れてました。
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文章の隅々から文学的な匂いが漂っていた。現代の社会で、他人に認められることの難しさ、個性がある人の生きずらさを感じ取った。誰かにとっては面白いことでも、その他大勢の人にとっては面白くないこともある。自分を認めてもらおうともがいている人々を救う作品だろう。
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圧倒的な才能。純文学として、人間とは、哀しく、可笑しく、そして愛しい生き物だと、思った。
さすが芸人さんだけあって、ネタのかけひき、笑いの追及、職業としてのお笑い芸人についての想いの深さは特に秀逸でした。また、書いてほしい。
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ピース・又吉直樹さんの話題作ですね…。
正直なところ、主人公が、
先輩であり師匠と慕ぅ神谷さんのキャラ、
ボクは、苦手で、嫌ぃなタイプでして…、
それを、盲目的に慕ぅ主人公のキャラも、
同じく、苦手で、嫌ぃなタイプでして…、
自ずと、お話の展開もまた然りでして…。
まぁ…、あくまでも、個人的に、例えば、
ビートたけしさんの『浅草キッド』など、
古きよき芸人の前座話の方が、お好み…、
ってことでは、あるんですけどね…。
なんか、最近の若手芸人さんって、
斜に構えて、高尚に笑ぃを語って、
そんな自分に、一人で悦に入ってる感が、
なんとなし、意識高ぃ系な感じがして…。
でも…、
それで、世間に受け入れられなぃ苦悩を、
真っ直ぐに、きちっと描き切った本作は、
とても、よかったと思います…。
芸能人が執筆した、
むりくり話題先行型の駄作とは、
まったく一線を画しています…。
よぃ作品でした…。
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話題の一冊。発売日に購入。人間臭く、どこまでも不器用に生きるお笑い芸人の神谷。その神谷を師と慕うお笑い芸人の徳永。ふたりは多くの時間を共にし、ふざけ笑いながらも常に一所懸命生きていた。自分の信じる道、しかし真っ直ぐに進むことはそう簡単ではない。ふたりの人間を通して「生きるとは」どういう事なのか考えさせられた。
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読んでよかった。期待をいい意味で裏切ってくれました。人物描写もいいし、登場人物がそれぞれに本当に一歩一歩でも前へ進んでいく姿、とってもよかった。終盤の漫才のシーンは泣けた。
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どうしても、登場人物のなかにまったんを探してしまう。「東京百景」にかさなるような場面もあるから余計に。
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刺さりました。こんなにも売れていて、これをどんな気持ちで皆読んだのだろうかととても気になる。神谷のあまりにも混じり気のない純粋さを垣間見るたびに、心が痛んだ。世の中って、社会で生きていくって、どういうことなのか、容赦なく突きつけられた感じがする。
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「笑いとは何か?」を作者又吉直樹氏が描ききった作品になっている。芸人二人を主人公に人間の本性をお笑い芸人の生き方を模索する先輩後輩の立場から語る作品。「文学界」を史上初の大増刷に導いたと言うから話題になるのも無理はない。次の作品にも期待したい。たいへんだぞ~。
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饒舌な文体。
小説が生むモノを分析して、要素をすんなりと盛り込んだ、そんな一冊で。
この一冊が大きなメタ・メッセージなら大掛かりな宣伝も王道出版も、小説家又吉直樹と受け止めやすいと読み終わって思う。
小説が手元から離れないのは又吉がお笑い芸人を描く、気持ちのいい狡さで。次はどんな小説が、どのタイミングで出てくるのか、ずっと待たない。
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又吉さんのファンなので読んでみた。
読んで一番印象的なのが風景描写が深いなぁと。
表現が遠回しにも感じるけど、言葉のチョイスがまた独特な世界観を産み出している気がする。
小説にしては登場人物が少ないと思うが、徳永と神谷の先輩後輩の関係はやはり芸人特有のものであり、それを軸にしたストーリーとして純粋に楽しめた。
次回作にも期待したい。