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なんの前情報もなく読んだらびっくりした。
和製ファンタジー大好物のわたしには、十二国記を彷彿とさせるかのその壮大な世界観に、きたきたきたー!というかんじだったのだが、途中から何やら不穏な雲行きに。あれ?と。
まぁそれは、わたしが勝手に好みな方向に期待してそれと違っていただけの話で、そこでこの本と作者の評価を下げるのはお門違い。
とてもうまいと思います。
若干はたちなんて信じられない。
末おそろしすぎる。
世界観もしっかり作り込まれて、ちゃんと、手触りがある。
文章もうまい。
今後が楽しみな作家さんです。
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言葉の美しさに力を入れすぎている印象。
視覚的にはわりと楽しめる文章だったが、世界観、展開などが入ってきにくかった。
きれいな文章を読みたい人にはいいかも?
前半はそこそこ楽しめたので、星三つです。
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ファンタジーかと思いきや…いろんな意味で最後の最後に裏切られました。タイトルにひかれつつもあんまりいい評価を聞かなかったから読むのを迷っていた本。ただ、本好きの同僚から勧められたのもあって読むことを決め…世界観も個性的な登場人物も読みやすい文体も良かったんだけど、これは確かにラストで好みが大きくわかれそうだなと感じました。
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書店でジャケ買いしました。
みなさんと同じく荻原規子的世界観を求めて。
結果は「当たり」でした!
世界観だけでなく、キャラクターも活きています。
この「烏に単は似合わない」は宮廷ミステリー感が強いですが、次刊、次次刊はもっと面白いですよ。
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確かにこれは裏切られる。
前半から中盤にかけては本当に好きで、続きを読むのが待ち遠しいほどだったんだけど……
レビュー読んだらみなさん若宮フィーバーについて話している人が多くて、うん、そうね……と思いました。
途中まではかなり好きだっただけに、個人的な好みとしてラストは残念。
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平安ものが好きなので、登殿時の桜花宮の描写などには惹かれるものがあった。
これから何かが始まるんだという期待感もあり、楽しく読み進めたが、全く想像していた話と違った。
ファンタジーということで途中の設定やディテールはある程度自分なりに納得させつつ読んだが、それでも所々の表現に非常~に気恥ずかしくなる。
とりあえず真赭の薄様は矜持矜持言い過ぎてるかと思います。笑。
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ライトな平安系ファンタジーもの、と思いきや。なかなか手強い一冊でした。
前半と後半…というかクライマックス…で、主人公が一貫していないのが少しややこしい。というより、前半の主人公の役割は、世間知らずという特性を読者の目線として借りているに過ぎないのでは。そうでないというのなら後半もこの人物目線のままで展開すれば、もっと恐ろしく描けたのかもしれない。目線があっちこっちしすぎてしまって、最後に残したかったものがどれだったのががイマイチぴんときません。
読み返してみればまた違った感触を得るかもしれませんが(そもそも彼女を主人公だと読者が感じたのはミスリードだったとか?)、初読の印象として。
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サクサク読めるし、設定も面白い。
ただ、お姫様かそんな言葉遣い?!とか文章にしっくりこない点が多々あったのが残念。
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みんながそれぞれ、言うことと考えていることが違っていて、どれが本当のことなのか?誰が悪人で誰が善人なのか?などと混乱しながら少しずつ読み進んだ。まんまとミステリーの中にはまり込んでしまったともいえる。
同じ出来事でも、どの側面から見るかによって意味も形も違うんだということをひしひしと感じさせられる。
そういうところも含めて、世界はファンタジーだけれど、描かれているのはとことん「人間」なのかな、と思う。きらびやかな衣装や建物よりも、人の思惑や心情についての描写の方が印象的。
若宮の人となりがよく分からないままだった、と感じたけれど、どうやら続編で描かれているらしい。
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本屋さんで前に見かけて、和製ファンタジーイイネ!と思っていたので購入。
八咫烏が人のかたちを取る世界で、日嗣の御子のお后の座を争う娘4人の話。私は単純なので思いっきり作者さんにしてやられた。読み始めと読み終わりで、登場人物の評価ががらっと変わった。
話の落としどころには、思うところもあるけど、世界観の描き方は好き。春夏秋冬それぞれの宮の有様とか趣があっていい。
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純粋に面白かった。
読みながら「アニメにしたら見栄えいいだろうなぁ」と思っていたほど煌びやかで、文体も美しい。
ただ、受賞作の性というのか、いろいろ盛り(詰め込み)すぎてて、読み手がちょっと疲れる。
各々の姫のバックボーンがしっかりしているだけに、この構成はもったいなかったかも。白珠の話はこれで一冊になってもいいほどに作りこまれているし、強烈な印象だったので、本筋がかすんじゃったかな。
視点が変わるので、感情移入して読むと疲れるし……まぁ勝手に感情移入して読んだ方が悪いんだけど(笑)
そぎ落として春殿一本に絞れば、あのラストは、も少しガツンと響いたかも。
ともあれ「序」が全てだな。
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これはすごい
一見平安時代風ファンタジーで、人のドロドロを描いてると思いきや
素晴らしくも鋭いミステリー
もう一回読まなくては
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ええー、なんでこんなレビュー評価低いんですか!?すごかったと思うのですが。大どんでん返し!を強調してるだけあって、ほんと結構マジでヒクくらい酷いどんでん返しが待ってます。
若干20歳でこれ書くって、どんだけひねくれた人間観してるの、とおばさんは心配になるくらい、ありえないサイコパスでしたわ。
荻原規子みたいなかんじかなー、勾玉?みたいなー?と思ってたら、甘いです。甘い感情なんか、ほんと色々ぶった切ってくれます。
若宮フィーバーと書いてた人いましたが、分かる!これは、ある意味フィーバーだね。ほんと、酷いと思う。そう、酷い意味でフィーバーなのです。
白珠も真赭の薄も、こんな男選ばなくていいと思うよ。
いや、その通りなんだけどさ。後宮ってそういうとこだけどさ、確かに!でも、それ言っちゃう!?結婚してくれって言う時なのに、それ言っちゃうの!?っていう。
まぁ、本気で誰かに入れあげるより、いいかもしれないけどね。いい帝ではあると思います、人として最低なだけで。根っから政治家なのでしょう。
王子様がこんな性格ってとこで、もう決して児童文学ではないのでしょう。さらに、主人公?と見えたあけびで、だめ押しって感じです。王子役が酷いのは、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの魔法使いハウルシリーズも、まぁ酷い男ですが、結局最後は一人の女のものになってるし、やっぱりだから、あれは児童文学に収まるんでしょうね。
あの、最後の最後で、浮雲がやらかした南家への酷い仕打ちの真相を、若宮が墨子に言わなかったのは、それを言ったら、墨子がもう自分のことを顧みなくなると思ったからではなかろうか。と、ちょっとでも、王子にいじらしさを求めてしまう私は、まだまだ王子様に夢見る女の子に過ぎないのかもしれません。そんな、臆病なとこくらいないと、マジで若宮いいとこなしすぎるんだもんよー。それくらいは、信じさせてくれよー。
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八咫烏の一族、宗家の若宮のお后選びが始まり、それぞれに個性的な姫君たちが
登殿し正妃の座を競い合う。
愛憎渦巻く後宮ストーリーかと思いきや、中盤からミステリー仕立てに、そしてラブストーリーも。
前半はお后候補の姫君たちによる、雅なキャットファイト。
単純に誰がヒロインで誰が当て馬で…というものではなく、
それぞれに背負うものや色々な思惑があって、それぞれに肩入れしたくなります。
また、白珠の恋物語は切なく、胸に迫る!
――身分違いの恋
――贅沢はさせてやれないけど、命懸けで幸せにするから一緒に逃げよう
王道ではあるものの(王道だからこそ?)グッとくる。
家も身分も捨てて本当に愛する人と駆け落ちて、めでたしめでたし…
とはならなさそうな展開に、胸がギュッとなりました。
そして焦らしに焦らし、満を持しての若宮の登場・・・からの怒涛の展開。
まさに若宮の独壇場。
白珠よかった・・・!本当によかった!!
ちなみに、それまでの描写や、冒頭のミスリードにまんまとひっかかり、
なんだかんだ最終的にあせびがヒロインだと思ってました。
箱入りすぎて世間知らずすぎるものの、けなげでかわいいお姫様だと。
ある意味そうだけど、別の意味でとういうか。
「誰だお前」っていうぐらいの豹変ぶりが怖い。豹変というか、実態が露わになっただけか。
悪い意味で“お姫様”だった。
他の3人がそれぞれ一歩前進するなか、あせびだけは歪んだフィルターを通した
自分だけの夢の世界で生きて行くんだろうな…。
若宮の采配によって、ひとまず収まるところに収まり、終章で序章に繋がるのは
気持ちいい。
で、解説を読むにどうやら2作目は続編ではなくアナザーストーリーらしいと。
というわけで、読後さっそく2作目を買いに走りました。
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世界観は十二国記や精霊の守り人に通じるものがあるけれど、この作品も負けず劣らず、読ませてくれます。
四家のどの姫が妻になるのか単なる女の駆引きかと思いきや、各々の立場の思惑が複雑に絡み合うのと、描かれた視点による見方の違いに、ようやく最後に若宮登場から凄くやられた感があった。
白珠と一巳に一喜一憂させられ、あせびの無意識な「可哀想」に愕然とさせられ、浜木綿と若宮の関係にニヤニヤさせられ、、、。
この裏で何が起こっていたのか、次巻も早速手にとってます。