紙の本
手塚治虫作品
2023/07/03 11:58
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投稿者:ないものねだり - この投稿者のレビュー一覧を見る
高校の図書室には「火の鳥」が置かれていた。貸し出し可だった。高校が義務教育ではないからか、理屈が積み重なるとかえって解釈がひっくり返るのか。
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僕が初めて読んだ手塚治虫作品は、『火の鳥 異形編』でした。当時小学校低学年だった僕にとっては、『火の鳥』は怖い作品、そして大人の漫画として印象づけられ、その後、そのスケールの大きさに圧倒されながらも読み漁ったものです。
日本人はなぜこんなに漫画が好きなのか、外国人の目には異様にうつるらしい。なぜ外国の人はこれまで漫画を読まずにいたのだろうか。答えの一つは、彼らの国に手塚治虫がいなかったからだ。
1989年2月10日、手塚治虫が亡くなった翌日の朝日新聞・天声人語のこの一節を、彼のライフワークであった『火の鳥』を読み返すたびに思い出します。
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ずっと未来の小さな星で懸命に生きたロミという女性の物語。
最後に連絡員の男がね、「星の王子さま」を、静かに読んであげるの。エデン17に戻るロミのために。
星の記憶は消えないね。火の鳥もずっとロミのことを覚えているの。きっとね、星をめぐる風に記憶はまじるんだ。
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望郷編を収録。
地球が人口爆発を起こして、住む場所がなくなって…というのが一昔前までの未来予想だった。
しかし現代の日本は、人口が減少していく現象に直面している。この点に関しては、作者が当時の時代背景や危機感から自由ではなく、作者の予想ははずれたと言わざるをえない。
ところが、この望郷編で提示されているものはそのことだけではない。すなわち、地球という惑星が存在する奇跡、というものを作者は示しているのである。
普段私たちは、自分が「地球という星に生きているということ」自体に幸せを感じることはない。確かに、時には大自然の壮大さに感動することはある。しかしその感動は、こんな景色を見ることができる地球に生まれてよかった、というものであろうか。そうではないであろう。そういった感動は、この地球に私たちが存在できることが当たり前であることを大前提としているのである。
作中で、主人公は宇宙を旅することになるが、その旅の途中何度もなんども地球に似た惑星に立ち寄る。しかしその似た惑星のすべてが、本物の地球ではないのだ。似ている星はあれども、主人公にとっての本当の故郷は、地球しかないのである。
この地球に生まれた自体が奇跡であること。そのことに気づくことができる作品だと思う。
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人口増加による地球からの移民政策、更なる人口増加による地球帰還の禁止。宇宙にさまよう地球人の故郷への想いと愛する人とつながる新たなる故郷への想い。
生命の神秘と大切なものへの想いをよみがえらせるスケールの大きな作品であると思う。
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望郷編
たったひとりの宇宙商人ズダーバンのちからで1つの星が滅ぼされる。
ズダーバンのしたことは欲望という名の麻薬をみんなに飲ませただけ。
欲望がすべて悪いとは思わない。
そこからエネルギーが湧いてくるのは確か。
でも、戦争の原因も欲なんだろう。
なんだか苦しくてゾッとする話。
最後はちゃんとジョージと一緒になれて良かった。