紙の本
日常の恐怖
2015/12/13 01:43
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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「怪談」というタイトルからは、例えば京極夏彦氏のような世界を連想しがちだが、本作はむしろ、幻想的な世界といっていい。日常的な恐怖を描いているからぞっとさせられるのか。恋愛小説の第一人者だが、この短編集は思わぬ小池ワールドを見せてもらった。
紙の本
もっと恐怖心を煽って欲しい。
2014/10/09 22:01
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投稿者:BACO - この投稿者のレビュー一覧を見る
7編のオムニバス。
もうちょっと心理的な怖さを期待していたが、「ん?で、何?」というところで完結してしまう作品が多々。現代版おとぎ話といったところかな?
「カーディガン」のラストは理解できなかった...。
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短編集なので、いろんなパターンのゾクゾクを
感じられていい。
幽霊やお化けよりも
結局、人間が一番怖いということだな。
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『怪談』というタイトルのとおり、霊的なものを扱った7作品が収録をされた短編集。霊というものは存在するか、しないかで賛否両論が分かれるが私自身は見えるので存在すると思っている。この作品にもそのような部分が取り上げられている。『岬へ』『座敷』『幸福の家』がお気に入り。読書嫌いの母もこの作品が気になるようだ。本編を読んだあとにあとがきを読むといろいろな感情が込み上げてきた。今夏に約20年一緒に暮らしてきたカメ2匹が相次いで天国へ旅立った。死者があってのこの世界なのかもしれない。死を悲しむのはやめよう。
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生者と死者の境界を、淡くゆるやかに描いた怪談短編集。ホラーといえばホラーだし、怖いというのもあるにはあるけど。どちらかといえば、どこかしらあたたかな哀しみを感じさせる作品が多いです。
お気に入りは「幸福の家」。なんとも哀しみに満ちていた一作。穏やかで優しさも感じられるだけに、この真相はあまりに哀しすぎて印象的でした。
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幻想怪奇小説集。
もっと暑い時期に読むべきか? と思ったけれど、おどろおどろしいというわけではないので、夏にこだわる必要なし。
怪奇というより幻想の趣の方が強い感じか。
静かにそっとちょっぴりゾッとする。
少し前にだんなに
「あなたに先立たれたら寂しいわ」
という話しをしていたら、
「大丈夫、毎晩枕元に立ってあげるから」
と言われ
「それも怖いわ。毎晩とかいらん」
と返事したところだった。
時間とか場所が決まっていれば、それなりに受け入れられるかもしれないが、予期せぬときに突然出てこられてもビックリが勝るので心臓に悪いわ。
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タイトルからもっとホラー要素多めの作品かと思っていたが、各話のラスト近くになって薄ら寒くなる程度。
読んでいる最中ではなく真相に近いオチが分かってからじわっと怖さがでてくる作品群でした。
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怪談というタイトルから期待させるようなおどろおどろしさや恐怖はなく、むしろ物悲しささえ感じられ、作者の死生観を覗かせる作品群だった。
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2014.10.30読了結末に合理的な説明を要求すると、この作品は読めないというあとがき通りの作品。親しいひとの死を乗り越える過程の辛い気持ちが描かれている作品もあり、涙が出た。
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怖がらせようという意図はまったくなく、怖いものの気配を淡々と描いた、作者らしい上品な短編集。
ホラーというと刺激的、短絡的な作品も多いが、これは生者の延長上にごく自然に死者がいて、両者の境目が曖昧になった幻想的な世界が繰り広げられる。
読後、もし身近な存在の人が亡くなったあと自分の側に現れたとしても、きっと恐怖感はないのだろうなと、思えてきた。
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小池さんは恋愛小説の旗手だと思っていたら、
怪談ものも書いていると最近知った。
「ぬばたまの」と「カーディガン」がよかった。
いかにもなトリックがある短編よりも味わいが深くて。
理屈が通用しない世界だから、
説明しきれない部分があって当たり前という気がする。
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怖くない(笑)、幻想怪奇小説。
「怪談」のタイトルで、怖いのを期待して読むとガッカリってことになりそうだけれど、
個人的に、小池真理子氏の描く「幻想怪奇小説」は以前から大好きなので(氏の描くラブストーリーよりこちらのほうが好みです)、問題なし。
肉親の死を乗り越えて、死に対して、さらに哀愁を感じることが多くなったのでしょうか、・・・以前よりさらに「怖くなく」なってます(笑。
ホラーではなく、「幻想」「怪奇」小説です。
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怪談というタイトルの割に綺麗な幻想的な話が多いので、ホラー小説が苦手な人にもオススメ。
あとがきで著者が書いているように、怖くて「おもしろい」本ではない。ただ、説明のつかない何かが心に残る作品だった。
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2017.7.29
2回目読了
ジワジワくる
昔見た”あなたの知らない世界”や”世にも奇妙な〜ホラー編〜”のような話
イイね
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小学生の頃怖いもの見たさで読んだ日野日出志で夜トイレに行けなくなってしまった黒歴史を持つ私にとってこのジャンルは大の苦手。
ましてこんなどストレートなタイトルの本などとんでもないのだが小池さんだけは別格、あの名作「水無月の墓」以来の信頼のブランド。
なぜ怖くないのか…それは描かれるものが人でないものなどではなく人そのものでプイとあちらに行ってしまっただけの存在であるからだろう。
ある人だけにしか見えない人々が主役のドラマはどこか暖かくそして懐かしい、こんな話「あると思います」