抜け出すためには
2020/07/03 08:51
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
現実の世界とバーチャルリアリティを、激しく行き来しています。人口知能には解析できない人の心こそが、脱出の鍵なのかもしれません。
ホーガンにしては平凡な作品
2001/06/11 23:23
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投稿者:こじましゅういち - この投稿者のレビュー一覧を見る
ジョー・コリガンは、かつては神経接合を伴うバーチャルリアリティの開発にも携わった科学者った。が、その実験の過程で事故が起こり、記憶を失ってしまったため、現在は保護観察同然の扱いを受けている。少なくとも、コリガンは現在の自分の待遇の原因をそう聞かされていた。が、リリィという女性に出会った彼は、彼女からとんでもない話を聞かされる。自分たちはまだシステムに接続されており、この周囲の世界は全てそのシステムが紡ぎ出した幻影だというのだ!
うーむ…。どうなんだろうな、コレは…。
というのは、話のネタ自体は、ごくありがちなものに思えてしかたないから。なら同ネタを扱った作品にはどんなのがあるんだ、と言われると答えに窮するけど、さりとて、この作品独特のオリジナリティあふれるアイデア、とは言えないのも確か。っていうか、「これって『巨人たちの星』に出てくる知覚結合装置・パーセプトロンと同じネタ?」というツッコミをしてしまうと虚しくなってしまいます。うーむむむむ。
さすがに技術的な話になるとホーガンの面目躍如、そういう部分は読んでるだけでわくわくしますです。ただ、全体としては、最近のホーガンらしく、展開が冗長。本編半ばまでは「物語的に面白くなるのはいつなんだろなぁ」とか思いながらページを繰ってたですよ。でも、仮想空間か現実か区別がつかなくなってくる後半部分はなかなか面白いっす。ありがちだろうが何だろうが、自分の立ってるところが不確かなものだ、という感じは不安をかきたてるようでいい感じ。
しかし…『量子宇宙干渉機』を読んだときにもちょっと思ったんだけど…やっぱりもうちょっとシェイプアップはできなかったのかなぁ。今までホーガンを読んでなかった人が、この本を読んで「面白い!」と言ってくれるかどうかに関しては、正直言ってあんまり自信がない…人によるとは思うけど。
出来自体は悪い作品じゃないんだけど。ただ、ホーガンをホーガンたらしめていた魔法が、だんだん薄れてきているようで不安ではある。
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放棄されたはずのバーチャル・リアリティの実験が強行されてしまった。シミュレーションの中に閉じ込められたコリガンは、脱出することができるのか?
何が現実で何が幻想なのか…といったリアリティの喪失の危機感とか、掘り下げればもっと面白くなる余地はあると思う。いかんせん、ホーガンは人物描写が下手。この本も冗長でした。はぁ。
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本物のAIを作ろうとしたのにいつの間にかヴァーチャルリアリティ=ヴァーチャルワールドの開発に話がすりかわり、メイン科学者が敵対していた同僚の姦計によって、それまでの記憶を消されてヴァーチャルワールドに閉じ込められた! 装置のスイッチを握ってるのは相手のほう。果たしてメイン科学者・コリガンは無事にその狂ったヴァーチャルワールドから脱出できるのか? 最高にジリジリする……
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ハードSFサイバーパンクもの。
主人公が実に不利な立場からはじまり、そこから真実を見つけ出す緊迫感が堪りません。
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夢の中ではどんなに突拍子もない世界であっても
夢だと気がつかないように。
リアルな現実ならなおさらどっぷりつかって。
特別に専門的ということはなく、
かといって空想的というわけでもなく読みやすい。
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どうしても海外物だと日常シーンが退屈に感じてしまうが、それでもシミュレーションの世界の説明など、SF的な解説になると急激に面白くなるあたりはさすが。
「仮想空間計画」らしくなってくるのが後半に入ってからというのがちょっと長く感じる原因ではあった。
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主人公が自らの出世の為に作り上げた仮想マシンに自らテストを行う為、ログインした後、そこから記憶がなくなるが、徐々に仮想空間内で自らの行為を思い出していくというなかなか読みごたえのある内容だった
読み応えのある内容だった。
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20年を感じさせないのはさすが。そろそろ現実にもこれくらいの仮想空間計画を稼働させてみてほしいもんだ。
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読む人によって評価が分かれるかもしれない。登場人物の置かれる立場(舞台)が、章ごとに飛んでしまうので、そこが読みにくいというか迷子になりそうなところだった。読み進めれば、これも演出の一つなのだと分かると、面白くなっていく。むしろ、舞台がコロコロ変わることによって、SF的リアルさが増す。読者が迷うというのは描写が見事だということに他ならないと感じた。物語の視点が仮想空間にあるのか、現実世界にあるのか気を付けながら読むと、迷わずに楽しめるだろう。でも作者には騙されるのだろうな。まあ騙された方が楽しいので、穿った見方をせずに素直に読めばいいと思う。
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いまいち…実はここは仮想世界でしたー!って出オチをいつまでもだらだら引っ張ってる感じ。これなら短編でいいと思う。
仮想世界のディテールも、同じ時代にスノウクラッシュとか出てたと思うと平凡。もっとSFらしい遊び心がほしかった。
あと訳が悪いのかへんに主語が無かったりで読みづらい。
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ジョー・コリガンは仮想空間計画オズの立案者だった。しかしその計画は放棄され今はリハビリの日々だ。仮想空間と同調したときに何らかの不具合が発生して記憶が飛んでしまった期間を過ごした。いまは世界に復帰するための調整をしている。でも今の世界は本当の世界なのか?本当にオズ計画は放棄されたのか?Virtual Realityの世界を描く。こんな世界なら恐怖だな。
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仮想空間と人体との接続方法の説明が、飛躍的なところもあるがちゃんとされており、あまり懐疑的な分析をしないで、物語を楽しめた。
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いやー楽しかった。
エンタメとしてとにかくおもしろい。なんで映画化してないんだろう、と思ったけど、絵面は意外と地味か。
しかし登場人物がとにかく多い。
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ハードSFの巨匠ホーガンが90年代に書いたVRものSF。原題「REALTIME INTERRUPT」よりも邦題「仮想空間計画」のほうが内容をイメージしやすくてわかりやすい。
閉じ込められた仮想現実(VR)から脱出するという、今やありふれた話ではあるが、、ホーガンらしく科学的な検証や企業政治のゴタゴタ、丁寧な人間心理の描写などが緻密に書かれているためか、今読んでも古さを感じない。
舞台は2010~2022年となっており、記憶を思い出すように過去と現在の主人公が交互に描かれて進行し、失った記憶の謎でつながっていく流れが面白い。VR内と現実に時間の速度差があるあたり、マトリックスというよりはインセプションの感覚に近かった(いずれも本書より後の映画だが)。
人物が多くて把握するのが大変なので、リストを作りながら読むのをオススメ。巻頭2ページの登場人物リストでは足らんのです……(苦笑)。