昭和初期な雰囲気の学園もの
2016/06/29 18:28
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投稿者:沢田 - この投稿者のレビュー一覧を見る
怪盗が主人公ってことはお相手は探偵?と思っていたら、そういう方向の話ではなかったです。
でもこれはこれで良かったかな。
怪盗部分はスパイス程度なので、むしろ学園モノ生徒会モノが好きな人が楽しめるのではないかと思います。
台詞回しとか昭和初期の雰囲気もいい感じでした。
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怪盗ロマンス学園モノ。怪盗部分は設定の旨みみたいなもんなので冒険活劇ではない。ちょっぴり意地悪で甘い先輩とちょいツンだけど乱れるよ☆な後輩の正しき少女漫画(笑)。さらりといけます。サブカプ、攻めの親友×教師が気になる。スピン出るかな?
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カリスマ生徒会長で怪盗の先輩と、彼に秘密を握られた後輩のロマンス。
昭和初期の雰囲気と、怪盗物のドキドキ感を楽しめました。
Hシーンもたっぷり、そしてひたすら甘い。
推理やトリックは置いといて、怪盗の設定とロマンティックな雰囲気に酔いたい時に読むといいかも。
女装シーン有りなので、苦手な方は要注意。
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確認先:町田市立金森図書館
予想に反してなかなか面白いのである。純粋なサスペンスでありながらも、コメディの要素をきっちりはずさないその文体の姿は、さながら鷺宮の美学が遠野に乗り移ったかのようである。また、挿絵に起用した奈良千春のイラストもまた作風に調和し、刹那と恋情の狭間で揺れ動く登場人物たちの情緒不安定性を見事に表現していると言えるだろう。
一風変わった作品でありながらも、本書のミソといえるのは、ありきたりな運命論に決定付けられやすいBLを一見模倣しながらも、実は揶揄しているその言動にあるといえる。
その最大のポイントして、本書の最後に「楽な恋愛なんて、ないですよね」と主人公は言うわけだが、実際の恋愛においてもそれは自明の理であり、運命論に左右されなければならない理由は存在しないのが現実なのである。
遠野によると、本書の構想は2005年の雑誌掲載作の加筆修正とのことであるが、刊行までの7年強の間に自身の作風にどのようにフィードバックされていったのかについても聞いてみたいところである。それは決して、無理な相談ではあるまい。