ダーリンの頭ン中 英語と語学 みんなのレビュー
- 著者:小栗 左多里, 著者:トニー・ラズロ
- 税込価格:1,045円(9pt)
- 出版社:KADOKAWA
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紙の本
空気のように目の前にありながら見えていない言語について知的興奮を味わう書
2005/09/15 07:32
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る
「ダーリンは外国人(1)〜(2)」(メディアファクトリー)、「英語ができない私をせめないで!」(大和書房)で私を大いに楽しませてくれた小栗左多里の語学漫画エッセイ。
今回は、言語にまつわる様々な摩訶不思議現象について綴っています。前三作のようにガハハハと大笑いするような内容ではなく、ちょっと気の利いた情報を得たときのような「ほくそ笑み」が味わえる書です。
作者の夫トニーさんは英語・日本語・中国語・スペイン語・ドイツ語に堪能で、その他にも複数の言語を学習してきた人物。
本書62頁には、日本語の「ん」の音には3ないし5種類あるという話が出てきます。「反応」と「半端」ではそれぞれの「ん」の音が同一ではないという知識は、音声学と音韻論を修めた読者にはお馴染みですが、こういう話がさらりとトニーさんの口から出てくるところなど、彼の言語学習法が本格的な言語学的見地にたったものであることが分かります。
外国語か日本語かによらず、言語に関して勉強しようという強い意志がある読者にはとても楽しめる一冊です。裏返して言うなら、言葉にさほど興味がない人には、どうでも良い書です。
しかし「どうでも良い」と思う人は言葉に上達することはないでしょう。
外国語を勉強しようとする人は、「動詞の活用が複雑で面倒だなぁ」と考えるか、「動詞の活用がとても多様で面白いなぁ」と考えるかで、その後に辿る学習の道程がまるで異なります。本書でいえば、前者に相当するのが著者である妻・小栗氏、そして後者に相当するのが夫・トニーさんです。
そのトニーさんが語る言語学習の最大の魅力とは、「(言語とは)完全に理解できない」ものであるという事実(21頁)。理解というゴールへ向かって走っても走ってもたどり着くことができない。その走り続ける点こそが楽しいのだという事実に気づいたときに人は、外国語学習を気負いなく楽しめるようになることでしょう。
紙の本
正しい日本語は難しい
2005/05/29 12:52
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:じんえい - この投稿者のレビュー一覧を見る
おもしろいなぁと思ったところを紹介します。
-母音の前のthe
ネイティブはジと発音するとは教わらない。なにをザと発音するかは地域、環境によって違う
-リエゾン。
語中音添加というらしい。日本語では「わからない→わかんない」みたいなのが該当する。「そうですやろ→そうでっしゃろ」は語中音脱落、「かっこいい→かっけー」というのは母音融合というらしい。
-日本語も難しい発音をしている
はんのう
はんぱ
はんこ
はんを
はん
-「と」はずるい
人の顔色を見ながら、「というけど・・・」みたいな突然反対の意見に変えることができる
紙の本
語学の奥深さ
2016/11/17 13:33
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kazu - この投稿者のレビュー一覧を見る
このシリーズには、いつも語学の奥深さを実感させられます。
普段何気なく使っている言葉も、語源は何かな、と立ち止まって考えたくなります。
後、私は小栗さんの描くトニーの驚いた顔がツボです。