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投稿者:藤枝 雅 - この投稿者のレビュー一覧を見る
これも『殺人鬼フジコの衝動』同様面白かった。
『殺人鬼フジコの衝動』で残された疑問に答える形の本書であるが、前半はフジコの叔母「下田茂子」、フジコにより殺害された同級生の母「小坂初代」が登場するだけであり、フジコとは別の事件を追う形を採っていた。そこから上手くフジコ事件に結びつけ、真実を白日の下に曝していく手法は見事だった。
最後、『殺人鬼フジコの衝動』の疑問点に完璧に解答を与えた後に残る少しの気持ち悪さ…これも作品を傑作たらしめている要因の一つであろう。
たしかに物語を収束させる展開の巧さはあるが、『殺人鬼フジコの衝動』ほどの衝撃は無かった点は残念である。しかし、個人的には、悪人が栄えるというラストは好きではないので、こちらの方が好みではある。
面白かったです!
2013/02/20 14:28
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投稿者:美綛 - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作「殺人鬼フジコの衝動」を読んでおり、気になって購入しました。
最初の方は前作とは全く違う話か?と思ったのですが、徐々に繋がっていきました。
文字が見やすくすぐに読めると思います。
前作が好きな方にはとてもお薦めできる作品です!
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投稿者:あおたいがー - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレあり。
『殺人鬼フジコの衝動』の続編で、フジコは出てこないのだけれど、血縁者が出てくる。
そしてみんな狂人。
殺人鬼のカルマからは逃れられないというニュアンスがそこかしこにある。
みっちゃんの正体が判明したときに驚いたけれど、それと同時に色々符におちた。
何故悪い男から逃げられなかったのか、などなぞに思うことは多々あったけれど、前作との繋がりや新事実などと出てきて興味深く読み進められた。
いったい誰が悪いのか?
2015/09/15 08:08
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投稿者:マツゲン - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作の『殺人鬼フジコの衝動』は人間の醜く、暗く、ドロドロしたものを煮詰めて、凝縮したような底なし沼にズブリズブリと沈み込んでいく様を、どっぷりあじあわせていただきました。
そんな前作に続く今作も人の裏側を描くさまは同じですが、作中で起きた【事件】を取材する雑誌編集者たちによって関係者たちにインタビューをするので、一つ一つ掘り返された真相と第三者の目線で落ち着いて整理することができます。
すべてのことが明らかになったとき、改めて思います。果たして殺人鬼達を生み出したのは何なのか?と。
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
結末が気になって、あっという間に読みました。帯に『前作を超える戦慄と逆転劇』とあったので、かなり期待はしたのですが、面白くはありましたが、そこまででもなかったかなぁというのが正直な感想です。
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あの『殺人鬼フジ子の衝動』『私は、フジ子』の続編。というより完結編。全ての事実が一本の線でつながるという驚きとイヤミスなのに読後には爽快感まであるという凄い作品。
真梨幸子さんの作品は『殺人鬼フジ子の衝動』を読んでから、面白いストーリーを描く作家だなと思い、既刊文庫は全て読んだ。
この作品もイヤな味わいのミステリーなのだが、全てが解ったという爽快感の方がイヤな味わいよりも勝る不思議な小説。
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"インタビュー・イン・セル 殺人鬼フジコの真実"真梨幸子著 徳間文庫(2012/11/02発売)
・・・月刊グローブ編集部は騒然となった。男女五人を凄絶なリンチの末に殺害した下田健太。
その母である下田茂子から連絡があり、独占取材に応じると言う。
インタビュアーとして指定を受けた構成作家吉永サツキと編集部員の男女の三人は取材に向かうが・・・。
証拠不十分として不起訴、無罪の上告待ち状態の下田健太。その母である下田茂子はあの殺人鬼”フジコ”の育ての親でもあった・・・。
(以下、ネタバレ含む)
・・・”殺人鬼フジコの衝動”の続編。”殺人鬼フジコの衝動”は読んでおいた方が良いでしょう。名作!でしたし。
(限定版収録”私は、フジコ”は人物関連はありますが、特に読まなくてもよいかと。)
しょっぱなから下田・フジコ絡み以外の人物の死亡フラグがバリバリ立っていた恐ろしい作品でした。
暴力の力で弱者を支配する、下田健太の異質な、但しどこにでも存在しそうな感じはブルブルとさせられます。
人を従わせたい、言う事を聞かせたい、という感覚は多くの人が持っているかと思いますが、その手段として暴力を日常的に使用出来る人間は怖いですね。
”ラストまでに、「彼女」はあなたを三度欺く。”の通り転回点はあるのですが、ちょっとヒントが親切すぎる部分もありましたので騙され度は低いかも。
(”みっちゃん”の正体がバレバレすぎ・・・。(笑))
結果として前作の方が面白かったという印象ですが、前作の読後感が変わる、という点で読んでおいた方が良い作品ですね。
本書が売れると多分、続編が作られそうですし。
・・・続編の余地。
・関係者が残っている。また、Q教団も健在。
・”殺人鬼フジコの衝動”は早紀子が書いた小説。美也子が指摘した以外にも”事実”と違う点が存在する可能性がある。
・”ハヤシダ”の正体。作品で追求されている人物でほぼ決まりだろうが、確定はされていない。
・吉永サツキがフジコにこだわった理由。一番の根本部分。特に明示されてなかったかと。
このあたりを上手く繋げれば続編が出来そう!
(特にQ教団絡みで。)
ああっ、作中、名前が出たプランナーの深田は”クロク、ヌレ!”に登場していましたね。まぁ、これは関係ないか。(笑)
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読み始めた時から現今の尼崎事件を連想した。状況はかなり似通っているのではないか。連続大量殺人。作者はこういう事件が現実化することを見通していたのか?倫理観が欠落した人格が本当に居たなんて恐ろしいことだ。本を読み進めるに連れて、不気味さが増して行くとともに、結末を推理する面白さも兼ね備えている。
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殺人鬼フジコの続編なんだけど、単体でも普通に読める
前作読んでたほうが、より内容理解できるねって感じの別のお話
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相関関係が凄まじい‼殺人鬼フジコの周囲も殺人鬼だらけ…そして最後は衝撃の事実 『殺人鬼フジコの衝動』を覚えてるうちに読まなきゃ意味ないかも
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イヤミスというワードを認知させた真梨幸子「殺人鬼フジコの衝動」。
この真梨幸子問答無用の代表作から特別版の「私は、フジコ」をブリッジにして
繋がっている続編が、この「インタビュー・イン・セル」。
ちなみに文庫書き下ろし作品。
正直、ちょっと唸った。
大元であるフジコからの連携はもちろん完璧なのだけど、他作品の「クロク、ヌレ!」
とも全く無理なくリンクを作っているのが凄い。「私は、フジコ」の時に「更年期少女」
ともリンクしているから、結果5作品にクロスリンク。この作り方はかなりステキである。
そしてこの作品、伏線の拾い方が本当に絶妙。
相変わらず背筋が凍るような世界観の中にいるにもかかわらず、結局完全に予想の上を
行くラスト。ミステリーとしての完成度もかなり高い。脱帽です!
しかし、この作品を単品で読むのはちょっと厳しいかも。
最低でもフジコの限定版(衝動+私は)、出来れば更年期少女とクロク、ヌレ!も読んで
からコレを読むのがベスト。いや、もう絶対そうすべきだ、うん。
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北九州のあれをネタに!?と思っていたら、物語中にも言及ありで嫌~な気持ちに。あの物語のココとこれがココでつながるのね!!と一気読み。
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最初から不穏な空気で、どこかしらに何かの救いを求めて読み進めるけど、どんどん深い闇へ堕ちていくような。
徹底的だな!と思ってしまった次第。
誰一人、謄本取る人すらも間に合わないんだもんなぁ…。
まさしくイヤミス。
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続けきものは、あとに行けばいく程味気ないものになる。読者が味をしめ、期待する目でみるからだ。それを考えると、衝撃的なフジコからの期待値は必然的に高くなる。今作品はそれには答えてるのでは…。最後にサツキが全てを終わらしたのは少し残念なラストだが、前作品からの人間相関がみえたのはよかったと思う。
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傑作!殺人鬼フジコは正直それなりだったけど、この続編は最高。インタビュー形式なのも、語り手が途中急に代わるのも、混乱したけどゾクゾクした。一気読み。
クレイジーだけど、全てに納得がいく。