紙の本
帰ってきた名脇役
2022/04/14 15:20
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
アサシンから下着ドロまでと、今回も変幻自在の演技を披露してくれます。あくまでも主役ではなくバイプレーヤーというスタンスを、守り続けてほしいです。
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長年、独り身で、自分勝手にやってきた俳優亀岡拓次。貫禄もなければ生活感もない。普段ギャンブルをやっているわけはやらないが、昼間の競輪場へ行き、わけのわからないおっさん達の仲に入り「ああ自分もこんな感じでいいんだ」と安心感を得るのを小さな楽しみとする。背中には哀愁漂う間抜けさがある。生ぬるいビールを飲まされ、興奮もときめきもないお婆さんの胸を揉まされ1万3000円をぼったくられる。それでも名女優の乳房を思い出させてくれたからと寛厚温藉をみせる。浮かれた世相の裏側にある社会の暗部を浮き彫りにする。いかがわしさと猥雑が寧ろ救ってくれる。
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1作目に引き続いて、一気に読みました。
さらに、いかがわしさがパワーアップして面白かったです。
亀岡さんは出演作品数が多いのですよね?
もっと色々な地方のエピソードが沢山あるはずですよね?
続編待ってます。
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前回同様にこの素朴な雰囲気と亀岡の生活スタイル、この物語から漂ってくる様なにおいがたまらなく好きだ。
続編が出たら絶対に読んでみたい!
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味のある脇役俳優の亀岡拓治のエピソード集第2弾全6編でしたが、今回もどの短編も味のある話ばかりで面白かったですね!
飄々として憎めない亀岡拓治という人物像がいいです!
弱気な性格の亀岡が思わず勢いあまって、きれてしまったエピソードなんかも良かったです。
第3弾が発売されることを期待したい!です。
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今作でも、主人公は犯罪者に扮したり、台詞もなくただ無惨に殺されたり…、特異な役を嬉々としてこなす。そう、現場での亀岡拓次はすこぶる男前。業界の評価はうなぎのぼり。カルトなファンは多く、その中には外国人監督もいたり。
読み飽きさせないプロットとドライブ感。仕組まれた構成。なのに前作の方がはるかにオモロい。原因は明確。とにかくはっちゃけすぎ。前作に垣間見れた主人公の哀愁さ・小心さ・下心さはすっかり影を潜め、大胆で能動的過ぎる。躁気質なキャラになってしまっている。人物造形の振り幅の大きさに首をかしげてしまう。著者は続編を想定していなかったんだろうな。ゆえに過剰なケレンさを生んでしまった。今作から読んだ人には陽気なバイプレーヤーの奔放な振る舞いにくすくす笑いの連続であることは保証します。
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俳優・亀岡拓次、40歳。下着泥棒から火宅の作家まで、哀愁漂う男を演れば天下一。大女優の胸を揉み、さっぽろテレビ塔で狙撃され、ポルトガルの海辺で郷愁の酔っ払いになる…。
このシリーズがすっかり気に入ってしまった。主人公のキャラが立っているのはもちろんだが、ペーソスというのだろうか、ストーリーに独特の雰囲気があるのがいい。続編に期待。
(B)
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シリーズ第二作目であり第38回野間文芸新人賞受賞作。「映画にミラクルを起こす男」の活躍や生き方にまた出会えるのがうれしい。軽いタッチの中で著者のユーモアが炸裂し生き生きとした主人公らに会える第三作が待たれる。