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血みどろの奉天会戦、やはりロシアは巨大だ、いくつものクロパトキンの判断ミスが,ぎりぎりの戦いをしていた日本軍に味方した。さて最終巻はお待たせの日本海海戦。敵は対馬から来るか、太平洋に回るのか、東郷は日本海で不動。ウラジオストックへの入港を最終目的に動くロジェストウェンスキーとは腰の落ち着かせ方が違う。
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<本の紹介>
各地の会戦できわどい勝利を得はしたものの、日本の戦闘能力は目にみえて衰えていった。補充すべき兵は底をついている。そのとぼしい兵力をかき集めて、ロシア軍が腰をすえる奉天を包囲撃滅しようと、日本軍は捨て身の大攻勢に転じた。だが、果然、逆襲されて日本軍は処々で寸断され、時には敗走するという苦況に陥った。
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「終わらせ方」がこの巻のテーマだったように思う。何かを始めるときに、それをどうしたら終わらせるのか、そこを考えることは(少なくとも自分は)少ないかもな、自省しました。
いつも、何かを始めるときは目標を持つ前に手を出してみて、それで得るどこまでできるか、何ができないかって感覚を簡単に分析(おもしろいかとか、やりがいを感じられるかとか)したあと、やるかやらないかを決めてるような気はする。でも、それでどこまで目指そうかとかあんま考えてないかも、、、久保さんじゃないけど「ボールを持ったらいけるところまでいけ」「一歩でも成長につなげろ」って感じです。
でも、これを考えていないと、だらだらと時間とお金を使ってしまう。お金はまた稼げるけど時間は帰ってこない以上、「何はどこまでやりたいのか」についてはちゃんと考えておいた方が良いかなと思いました。
かけなきゃいけない時間と、かけなくてもいい時間、早ければ早いほどいいってことは多いはずで、でも全部はできない。司馬さんは、物書き・読書の他に趣味と言われるものはなく、執筆中は人との付き合いも断って、ほとんど全ての時間をこういった執筆活動に費やしていたそうな。それを楽しんでいたんだって。
いろんなことをやりたいと思えば思うほど、時間が足りないと思う。新しいことを始めたいけど、何かを終わらせることは難しい。でも、終わらせどきってのを誤ると、あるいは他の動きを食いつぶすことにもなりかねない。いつでも、選べる未来は1つしかない。
その点の認識を合わせておくことが、動き方をシンクロさせる1つのポイントかなと思いました。一緒にやれる人がいることはありがたいけど、「どこまでいこう」が違うと求めるレベルもやり方も変わってきちゃいますからね。
考え直してみようっと。
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極限状態に置かれると、人ってなかなか常態を保てない。
ロシアの指令長官しかり、真之しかり。
そういう中の人間ドラマ?って面白いよねー。
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・4/22 と思ったらまた満州陸軍の奉天開戦の話しになった.あと2巻だというのにバルチック艦隊の話しはどうするんだ.結局日露戦争はどうなったんだ.早く知りたい.
・4/24 読了.いよいよ最終巻だ.やっと日本海海戦か.実に楽しみだ.
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奉天会戦のクライマックスが描かれている。
ロシア帝政の腐敗、官僚制の腐敗の根深さがクロパトキンの愚かさを象徴として描かれている。日本自体の国力がほとんど尽きている中、勝てたのはまさにこのことが大きいと思った。
また、日本の外交下手は昔かららしく海戦で勝負を決すことになるが、ロジェストウェンスキーの描写もまたその頃のロシアを端的に表していると思った。
最後に、バルチック艦隊が日本に迫ってきた時の宮古島の描写があるが、その頃の日本人の純朴さや一体感が感じることができ興味深いと思った。
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描写の上手さというか程よい堅さみたいなものは素晴らしいと思う反面、「主役どこいった」感が拭えない巻でした。
大局的に日露戦争を語ることがこの小説の目的なのかもしれないが、それにしてもせっかく秋山兄弟を主役にしたのなら、もう少しその2人に重点を置いて語ったらどうだろうとちょっと不足感の出てくるラストスパート。
それにしても勉強になる。
そして今更知る自分をちょっと反省する。
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オフィス樋口Booksの記事と重複しています。記事のアドレスは次の通りです。
http://books-officehiguchi.com/archives/3927743.html
奉天海戦でのクロパトキンの謎の退却から始まる。ロエストウェンスキー艦隊が喜望峰を回ってインド洋を経て、ウラジオストクに向かうという世界史史上例のない出来事、ネボガドフ艦隊はスエズ運河を経由したため、高校距離は短いが、艦船が老朽化していたことなど問題点があげられている。日本はロシアの弱点を拾い上げて、かろうじて日露戦争に勝利したという印象を受ける。
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状況からみれば、絶対に負けるであろう奉天会戦。
なぜ、日本軍は勝てたのか?
究極はロシアの専制国家、官僚体質による自己保身に尽きるであろう。
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奉天会戦がメイン。旅順に続き、及木軍への過酷な戦いがここでも繰り広げられる。このような戦いがどうやって決着がつくのだろうか?と思っていたら、なんとも意外な方法で決着。歴史でもこんな展開があったんだ。。。残るは日本海海戦のみ。
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七巻は奉天会戦がメイン。
戦力が底をつく中、なんとか勝利した日本。
その原因の象徴として、ロシア帝政、官僚制の腐敗の根深さや、クロパトキンの愚かさが描かれている。
しかし、日本側にも成功の見込みがないままに形式だけを整えるという、悪しき事例が生まれたことも留めておきたい。
奉天会戦が終わると日本海海戦に向けたロシアと日本の動向に話が移る。
バルチック艦隊率いるロジェストウェンスキーがこれでもかというくらいボロクソに書かれているが、多少の脚色があるだろう。
秋山真之らがロシアのウラジオストクに向かう進行ルートで精神的に追い詰められていく場面は印象的。筆者の言葉を借りて言えば、心臓担当の東郷と頭脳担当の秋山の違いが顕著に出ていた。
作品全体としては、状況を俯瞰し丁寧に描写している点は素晴らしいの一言。このまま教科書として使えると思います。
ただし、「主役どこいった感」はあります(笑)。
次巻はいよいよ最終巻、日本海海戦です。
楽しみ!
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奉天会戦に薄氷の勝利を得、いちおう連戦連勝の日本軍ではあるが、財政的に逼迫しており、講和を結ぶ動きにある。もともと、日露戦争は日本にとってロシアの完全壊滅を狙った訳ではなく、ロシアの朝鮮半島への南下を防ぎ、日本の安全保障を確保することを目的としていた。ある程度勝ち目があったらその時点で講和をしようという意図があり、予定通りの動きと言える。
そして今回も楽しませてくれたのが、バルチック艦隊司令長官のロジェストウェンスキー。こんな出来の悪い軍人がよく大艦隊の司令長官など務まるもんだと改めて呆れるほかないが、これが専制君主制国家の膿なのだろう。やはりロシア革命は起こるべくして起こったのだ。
もっとも、本作品において、一定の登場人物が、これでもかというくらいボロボロに描かれているが、多少の脚色もあることは理解しなければならない。本作品での人物評は、あくまで司馬遼太郎氏の取材と考察であり、必ずしも客観的なものとは言い難い。乃木希典などが良い例で、本作品では旅順総攻撃のくだりで非常に情けない描かれかたをされているが、書によっては褒めたたえるものも多いと聞く。そのあたりは心得ているつもりだ。
話が逸れたが、本書後半では、そのロジェストウェンスキー率いるバルチック艦隊が、どこを通ってウラジオストクに向かうのかが日本海軍の悩みどころであり、主人公の一人である秋山真之は精神的に追い詰められていく。
残すは最終戦の日本海会戦。クライマックスは最終巻の8巻にて描かれる。楽しみだ。
今回の本文引用は、表現がユニークで思わず吹き出してしまった部分である。
「浮かぶアイロン」「自動式沈没艦」などと揶揄される老朽艦隊ばかりで構成されるネボガトフ艦隊が、ロジェストウェンスキー率いるバルチック艦隊に合流したときの表現。
「ロジェストウェンスキーは長官室で『ネボガトフ艦隊が無事到着した』旨の報告を受けると、扶養を必要とする親類の老婆が訪ねてきたときのような、懐かしさと当惑の混じった微笑を浮かべ…」
→なんとも所帯染みた、そして大人であれば誰でも何となくイメージできる表現である。司馬氏もこのような経験があるのだろうか…。
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奉天会戦で薄氷を踏むかの如き勝利を得た日本であるが、それは日本軍の善戦もさることながら、露軍側、特にクロパトキンの稚拙な戦術眼、官僚的保身によるものであった。バルチック艦隊はベトナム沖で第三艦隊との合流のため漂泊を続け、これまでと同様、船員の士気と体力を奪っていた。一方、日本側ではバルチック艦隊の航路が太平洋側からまわるのか、対馬海峡を通るのかの議論で秋山真之と第絵本営は右往左往するも、東郷平八郎は対馬で一点張りをしていた。この一貫した態度が、東郷の以後の名声をより高めたと言われているらしい。そして、哨戒艦信濃より有名な「我敵艦見ユ」との通信が入る。いよいよ、日本海海戦というところで本巻は終わる。
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陸軍が奉天会戦を終え、児玉がこう言った。「このあたりが、切りじゃ」こののちは海軍に委ねることとなった。(和平までの数ヶ月間は日本海海戦が終わった後も戦闘は続けられていたが)
徹頭徹尾ロシアが優位な条件にあったのに関わらず、将によってロシアは五分五分に持ち込まれた、いや負けた。敗北感というものがロシア兵の中に刻み込まれたのだ。個々の能力が高くても上に立つものの存在がどれほど大事かを知らしめられた。
この点、海軍では日本はより個々よりもチーム、統率を意識した。特にこれを感じたのが、露が砲弾を打つ際、個々に相手の戦艦に対して打ち込むのだが、日本では新たな方式を採用した。三笠の砲兵の将の指示が下り、それに呼応して各艦の砲の将が統率して打つのだ。上の命令が下るまでは打ち出す事はできない。これは諸刃の剣でもあるように自分は感じた。将が有能でなければ、伝達手段が整っていなければ、成功し得ないからである。将が全体の状況を把握し、かつ迅速でその場にあった全体的なチーム行動を考えねばならない。
また、8巻の内容になるが、日本の第一艦隊は露の旗艦スワロフの航路を見誤った。北路に逃げていくと判断したが、実際は舵の故障であった。それを見破った、第二艦隊の旗艦の上村らは三笠についていかず、自ら針路をとった。こういった従うだけでなく自主性も備えていた日本海軍は当時世界最高のチームであったのではないかと思う。
内容からはずれたが、この陸軍の下りの後、金子らによる国際世論の操作、そして対馬コースを選んだバルチック艦隊との遭遇へと物語は進んでいく。
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日本海海戦へ向かう気運が徐々に描かれていて、本当に読んでいてゾクゾクした。あと1巻だけなのか、、、残念。あと1巻を大切に読みたい。
にしても、秋山真之など軍人の国を背負った人々の決断の重さは計り知れないだろうな。自分の悩みなんて、ホントちっぽけだと思った。そして、明治時代の人々の純朴さに胸を打たれた。
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奉天会戦に日本が勝利し、いよいよバルチック艦隊と東郷艦隊の対決へ。
人間の一生で他人に繰り返し語るに値する体験というのは、なかなかない。そういう体験をできるように日々精進しなければ。