紙の本
終わりの始まり
2016/03/26 13:26
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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
メガバンクのエリートコースを外れ、子会社に出向、63歳で定年。その後の生き方。テレビドラマからスタートした内館氏だけに、「ここはアップを意識しているな」など、場面のイメージが浮かぶ。台詞もドラマ育ちらしく上手い。泣かせるコツも心得ている。ただし、浅い。銀行マンの言動、銀行内部の有様が弱い。取引先をミャンマーにしたのも考えもの。民主化に向かい、実現された同国だが、その辺りが踏まえられていないから、説得力がない。岩手の新聞などに掲載されただけに、主人公を岩手出身にしたサービス精神はご愛嬌か。
紙の本
題名が秀逸
2016/07/11 06:28
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投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
レビューを読むと50代後半や小説の主人公と同世代、そして若い30代の人も読まれていて興味深い。
「終わった人」の題名がなんとも素晴らしく、題名で手に取った人がたくさんいたのではと思う。
序盤、63歳で東大法学部卒でメガバンクの出世競争を戦って定年退職した田代壮介の退職後の毎日が読んでいて辛い。
全てではないが多くのサラリーマンは同じような時間を過ごしているんだろうと想像する。
過去の仕事に打ち込んだ日々を追い掛けて、趣味やジム通いを続けても満たされない。そんな壮介にジム仲間のIT企業の若手社長に顧問の仕事に誘われ、充実した毎日を取り戻すが、そこから物語は大きく展開し楽しめる。
いろんな会社人生、退職後の人生、家族、夫婦があるのだろうが、奥さんや娘の壮介への態度には怒りを感じて読んだ。
また充実した過去を取り戻そうとして将来の生活資金を失った壮介の責任は大きいが、夫婦で話し合いも出来ない壮介にも情けない。
多分、こんな事をしてしまったら情けない人に成り下がってしまうのだろうが、仕事に溺れ、家族との関係を築けなかった、終わった人の物語。
定年退職ではなく、壮介は輝かしいメガバンクで出世争いをしていた時代に、 既に終わっていたと読んだ。
電子書籍
期待とちょっと違った
2016/06/28 07:49
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投稿者:ihitihit - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルを見て、もっと現実的な定年後かと思ったら、主人公は結構恵まれた環境にあるのでちょっとガッカリ。志を高く持つことは大切だが、大多数の終わった人を描いて欲しかった。
紙の本
ちょっと飛躍した物語
2017/03/26 08:03
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投稿者:まき - この投稿者のレビュー一覧を見る
金融業界に身を置く自分として、全くあり得ない話しとは思えないものの、フィクションとしての出来はまあまあと言ったところでしょうか。
紙の本
いやなタイトルだなあ
2016/01/28 11:48
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投稿者:のりちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
一応面白く読んだけど、主人公は、はりきりすぎで考えすぎだと思う。
もう少し楽に生きた方がいいよ。
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なんだか冴えなかった。確かに退職して仕事から解放され、その吉凶は人さまざまだろう。でも、現職時代だって時間の遣り繰りの上手い下手はあり、失墜や悪あがきもあるのは同じだろう。でもって、この小説のケースは現実味がないなぁ。そもそも、主人公のブライドが高いのは分かるけれど、退職後あまりにイジイジしていて不快だった。それでも、スポーツジムで若手クリエイターと知り合い、前向きに歩みだしたと思えば奈落の底へ。その展開にどうこうないが、妻の態度はこれまた一層不快だ。いい年を重ねた熟年夫婦が、なんなんだろう。
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年齢を重ねると共に、世間の評価と自分の評価が乖離していくんだろうな。「終わった人」である事を認められない。いろんな所でそういう人を何人も見てきた。
定年前後は人間性がオカシクなってしまう人が多い。そして右往左往する。人の評価は気にするくせに、自分勝手でどうしようもない。だから関わるとケンカになる事も多い。そういう典型的な男が描かれていた。東北地方の新聞連載なのでオチが311関連のNPOってのもリアル。そこでも失敗を繰り返すのだろう。でも、資産失っても年金500万ってところが超恵まれてるし、頭いいなら個人資産を家族に名義変えぐらいしとけよ。とツッコミたくなる。女はプライドがない分強いというだけでなく、そのズルサも描かれているのもよかった。
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定年後何かしなければと悶々と。顧問としてIT会社に。若い社長急死。社長となる。1年後倒産。9000万円弁済。1千万円のみ。妻と別居。単身で盛岡の故郷に向かう。妻が1時間遅れの電車で盛岡へ。田舎の母への挨拶に。
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定年を控えた人は、明日は我が身なのか?
定年まで何も備えていない主人公が悪いのか、こうゆう人が多いのかわからないが、一時流行った?熟年離婚を彷彿させる。
仕事ばかりが男の生きる道ではないと思うが、内館さんの見る軟着陸できなかった男たちはそうではないらしい。
プライドがじゃましているのは事実だろう。
こんな生き方なんてと思っている人は老後は明るいのかもしれない。
この本は読んだ人の老後を占う踏み絵なのかもしれない。
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内館さんの作品をあまり読んだことがなかったけれど、
テンポ良く、読みやすかった。
定年を迎えた人(特に男性)なら痛いほどわかる内容だろうなと思う。
また、その奥さん側の気持ちも。
地方から出てきて出世街道(言い方古い?)を歩いてきた主人公。
最後は会社から切り捨てられたにしても、「東大法学部卒」という華々しい肩書きで定年後も何かとメリットがあるものらしい。
週3回出社して年収800万円の顧問料…実際そういう方もいらっしゃるのかもしれないけどねぇ~。
それにしても、何かと登場する娘の道子。
何様なのか?と思えるようなセリフばかりで驚いた。
テンポの良さはとんとん拍子に話が進み過ぎる裏返しでもあり、ものすごく深刻なのに軽い感じが否めない。
最後の「卒婚」という言葉でさらに軽くなった気がしたのは気のせいか?
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全体の内容的には理解できるような気がするが、東大法卒、銀行マンが、こんなに簡単に代取に就任する?
出世街道を驀進してきた男が・・・。理解できません。
ちにみに”卒婚”馬鹿じゃないですか、誰がどのような意図ではやらせようとしているのか理解できませんが、これこそ、中途半端でわかりません。
ちなみに、これだけの経歴持ってるんだから、負債を抱えそうな段階で、偽装でも離婚するでしょ。
ほんとに、馬鹿馬鹿しい。
最後まで逃げる主人公ですね。
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63歳で定年退職を迎えた主人公。
東大を卒業後超一流銀行に就職し、ひたすら出世街道を歩んできたものの、最後は子会社の専務のポジションで定年を迎える。
男の人は大変だなぁと思う。
仕事のできる会社人間であればあるほど
定年と同時に自分の築きあげてきたものを丸ごと取り上げられてしまうのだから。
そこから、自分のアイデンティティをもう一度作り上げて行くなんてきっと至難の業だ。
主人公も定年退職後、スポーツクラブやカルチャーセンターに通ってみたり
もう一度恋をしてみようと受付の女の子にドキドキしてみたり試行錯誤を繰り返す。
その姿は不格好だったり、みっともなかったりするけれど私は心から応援したくなった。
めげずにがんばれ、おじさんたち!!
予定通りに進む人生なんてどこにもないのだから。
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主人公は輝かしい経歴をもっていたが、役員の目が無くなり子会社へ移籍後そのまま定年を迎えた。
長年サラリーマンとして働いてきた主人公にとって、定年後は、自分の好きなことをする時間でも、ゆったりした時間でもなく、ぽっかり穴の開いた時間だった。そして「終わった人」であると自覚させられることばかりが続く。
元銀行員が、IT会社の社長に着く、そして倒産させて、その負債を個人財産で賄うというのはちょっと無理があるような気がした。
定年後も現役で仕事をしたいという主人公の思いを表すための設定だと思う。
我が家の主人も仕事人間で、まだ定年まで10年ほどあるが、その時はどうなることでしょう?
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良寛の辞世の句、散る桜残る桜も散る桜
全く心の入らない常套句、お仕事頑張ってください、応援よろしくお願いします。
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元都銀マンの壮介。彼がぶち当たった定年後の居場所を巡る物語。アイロン掛けへの拘りなど、男心を上手に描いていく。メモ。
一流大学に行こうがどんなコースを歩もうが人間の行き着くところに大差はない。所詮「残る桜も散る桜」なのだ。
オンリーワンは人として大切なことだ。
だが、社会では余程特殊な能力でもない限り、オンリーワンに意味を見てくれない。替えは幾らでもいるからだ。世間はその替えに直ぐ慣れるからだ。
とはいえ、ナンバーワンでさえ替えは次々に出てくる。それが社会の力というものなのだ。
経済力と健康が許す範囲で、あるいは許す工夫をして、見飽きた老伴侶と別行動をとる事は
、結局はお互いのためになるかもしれない。
会社は個人の献身に報いてくれるところではない。サラリーマンは身を粉にしても、辞めれば何も残らない。
かけがえのない人ってのは、『友達として見ている人』のこと。『男として見ている人』っていうのは簡単に代わりが出てきたりするから、かけがえなくない。
男と女になれば、十年や二十年も持つ関係が半年や一年で終わってしまう。
金時餅。お金と時間を持っているオヤジのこと。
恋なんてものは十代でも二十代でも生きてるついでにするものだよ。
男にとって結婚は会社勤めと同じだ。会社では結果が出せない人間は意味が無いとされ、追いやられる。家庭では年を取ると邪魔にされ、追いやられる。同じだ。