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投稿者:asahino232 - この投稿者のレビュー一覧を見る
九州の日向を舞台に、栞は「此君堂」にて和歌を教えている。
父の開いた私塾「此君堂」を亡き後1人守っている。
伍代藩の楠瀬譲と「此君堂」で出会う。五十鈴も譲に出会い好意を抱く。
時は幕末、尊王攘夷とか政府軍とか長州藩とか久留米藩とか薩摩藩とか出てくるが
譲と栞の恋愛話でしょう。譲は藩主忠継が五十鈴を奥入りさせたので、栞と結ばれることになる。
五十鈴さんが良かったです。
2019/02/10 21:19
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投稿者:satonoaki - この投稿者のレビュー一覧を見る
葉室作品の江戸時代ばかりを読んできましたので、幕末から明治維新を描いた作品にうまくついていけず、江戸時代のお話のほうが好きだなと思いました。
そんななかで、譲の後添えの座を栞と争っていた五十鈴が、状況が変わって彼女の幸せを掴むと、栞を思いやったり背筋の伸びるような発言をしたりして、この作品に出てくる女性のなかで断トツのかっこよさを感じました。
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201511/一個一個の話や人物心象が薄いというか、全体的にさーっとしたカンジ。もっと掘り下げて書いて欲しかったかな。
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幕末ラブストーリー、2人の恋路に水差す奴は殿の正室、攘夷論者に、大久保一蔵。…とか書くと出来の悪い量産時代小説を彷彿とさせるが。
さすがの葉室麟、こんなテーマで爽やか読ませる恋愛小説に仕立てあげるんだからなぁ。
歴史上の事件とか色々出てくるけど、上記のとおり、この本は恋愛小説。その辺のことは刺身のツマみたいなもんである。キャラクターはしっかり恋愛モンの典型を抑えてあるし、物語はしっかり恋愛モンの王道を進む。安心して二人の恋路をハラハラ見守ればよいという素晴らしさ。
五十鈴の「変節御免」にびっくり。そしてムッサ魅力的、惚れるぅ
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2016.3.11
芯のある主人公の栞 カッコいい!夫の譲も今 こんな男性いないよな〜 男性理想像
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幕末の攘夷と開国、倒幕と佐幕の時世。武士の世の終焉の中、名立たる大名藩と地方小藩の男性陣と、"待つ"女人たちの戦。対局・対人模様を動と静にて対比しながら、凛とした一筋の純愛ストーリーを貫く。個人的には、五十鈴の潔さと先見の煌めきに心惹かれる♪。
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この君なくば一日もあらじ
「この君なくば」は幕末の動乱に咲いた大輪の花のような強い愛を描いた作品である。舞台は九州、日向の伍代藩、主人公は私塾「此君堂」を開いた民間の学者、檜垣鉄斎の娘、栞。和歌をよく詠み、父亡き後の此君堂を1人で守っている。
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幕末の激動のなかを生きる武家の譲と、檜垣鉄斎の娘栞の恋愛小説。とはいえメインはどちらかというと、幕末の読めぬ時勢と栞の強さか。今作は架空の人物も多いようで、設定もどこまで史実に基づいているのかわからないが、面白かった。
幕末はあまり詳しくないのだが、日本が大きく変わった時代。まさに国造り。国の形を作っていくのは、大変だが、ものすごく面白い仕事だったろうな。
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時代恋愛小説
激動の幕末の時代を下地にした恋愛小説です。
「この君なくば」は「この君なくば一日もあらじ」の想い。
ストーリとしては、
勤皇佐幕で揺れ動く九州・日向の伍代藩で軽格の家に生まれた楠瀬譲。その恩師の娘・栞と惹かれ合います。藩主の密命で京の政情を探るべく京に赴任しますが、そんな中、譲に思いを寄せる気丈な娘・五十鈴が栞のもとへ。
この三角関係がどうなる?っていうのが一般的な恋愛小説の鉄板ですが、時代小説では、その清冽な思いがすがすがしい。
栞や五十鈴の想い、そして譲の志が幕末の勤皇佐幕で大混乱の中、浮かび上がります。
清廉で凛とした純愛の物語です。
特に、五十鈴の想い・振る舞いが全く嫌みがなく清々しい。そんな五十鈴に支えられながら、明治維新の時代を生き抜く栞と譲の互いに信じあう気持ちが胸をうちます。
爽やかな読後感。
お薦め!
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時代小説の衣を纏った恋愛小説。というより、時代小説でしか表現し得ない恋愛小説といえよう。現代小説でこのような関係を描いたら、全く陳腐な現実感のない話になってしまうだろう。
九州の架空の五代藩が舞台。
主人公は。此君堂で和歌を教える栞。彼女が心を寄せるのが、一度は藩主忠継のお声掛かりで重職の娘を妻に迎え、その後死別した楠瀬讓。
さらに、彼に想いを寄せる五十鈴がおり、現代小説ならドロドロの三角関係になりかねない。しかし、曲折を経て、栞と讓は夫婦となり、五十鈴は藩主の寵愛を得て正妻に。
自由奔放に「変節御免」と、自らの意志を貫き、後には危機にある栞と讓を助ける五十鈴の生き方が爽やか。
登場人物の中では、一番に魅力があるのではないか。
著者の小説は、読者がこうあってほしいとの思いが最後必ず叶うという姿勢があり、読後の充足感に満たされ、さらに著者の作品を読みたくさせる。
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どんなことがあろうとひとりの男を想う姿、武士の妻としての姿、これから新しい時代を生きていこうとする姿、立場が変われどそこで十二分に存在意義を発揮する姿、どれも女の強さ、美しさが描かれていた。それは主人公栞だけではなく五十鈴の存在感も際立たせた
事実に基づいて描かれているだけに重みはあったが冷めた時間も多かった。かなりの部分を淡々と読み続けた
あくまでも私の感想です(歴史苦手)
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この作者の作品はハズレがないので安心して読めます。幕末期の物語は血なまぐさいものになりがちだが、そうなっていないところも良かったです。