紙の本
話も挿絵も
2016/05/30 21:58
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投稿者:ベニテングタケ - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初のピアース姉妹から、ぐいぐいと引き込まれて最後まで一気読みしてしまいました。
ショートストーリーなので、重すぎず、でも軽くない読み応えが良かった。
怖い話が多いのかと思ったら「クスクスと笑える川を渡る」みたいな作品もあり
イギリス文学だなあと感心。
他の作品も、もっと読みたい!!
紙の本
誰もが心のなかに隠している変なところ
2016/05/04 11:27
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投稿者:Kocka - この投稿者のレビュー一覧を見る
どれもタイトル通り奇妙なんだけれど、すこしずつ毛色が違う。
そしてどのお話にも「うん、わかる」「そういうことあるよね」「それはひどいよ」
などとうなずき、ツッコミをいれたくなってしまった。
(私だけかしら?)
普段の生活で「あ、ここまでやったら大変なことになるな、やめておこう」
と自制することって誰にでもあると思うのだけれど、この本に登場する人たちは
そこで踏みとどまらなかったり、そうできなかったり。
そしておかしな世界に入り込んでいく。
自分の想像の世界がお話になったようで、とてもおもしろい。
シュールで味のある挿絵も、淡々とした文体もそれぞれのお話に
よく合っていてかなりお気に入りの本になりました。
紙の本
ぴったりのイラストに
2016/07/13 23:10
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投稿者:igashy - この投稿者のレビュー一覧を見る
境目をたゆたう人たち。
奇妙な、そして原題によると「残念な」話ですが、スッと納得できるものが多いと思います。
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奇妙な〜ってタイトルがあると、なぜかレモニースニケットの「世にも不幸なできごと」シリーズを思い出します。
こちらでは理解し難い、登場人物達の奇妙な行動へまっしぐらな感じにいつのまにも惹き込まれます。
イラストを見て「モンタギューおじさんの怖い話」「あわれなエディの大災難」のイラストと似ているなと思ったらデイヴィッドロバーツでした。彼のイラストはちょっと怖いけど興味がそそられるイラストだなと自分の中で新しい発見です。
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1本目の「ピアース姉妹」で掴まれてしまった。なんて不気味で”ちょい毒”な姉妹。。。「隠者求む」の意地悪な結末も結構好きだ。「川を渡る」で大笑いしてしまった。挿絵もいい。
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シンプルで分かり易い不可解の世界のショートストーリー。
長編物が好きなんだけどこちらは奥行きがあり楽しく読めた。
葬儀社のお話が一番好き。
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タイトル通りの奇妙な物語
冒頭の老姉妹はインパクトがあり、後半の葬儀屋はおもしろいが、その他はそうでもないなぁ。でも、ショートムービーっぽい仕立てで楽しく読める。一杯やりながら一話ずつ読むのが良いな。
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短編集です。
いくつか面白い話があったけど、いくつかは道徳的な落ちがあって、答えを提示してくれなくてもいいのになと、ちょっと残念な気がしました。
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葬儀屋の話が一番好き。話というかオチかな笑。
不条理ものとか奇妙な味ものが好きなんだけど、合間にこういう普通(?)のオチ付けられると、楽しさ倍増です。緩急って大事ね。
◎ピアース姉妹…男をいぶる(いたぶる)姉妹のお話。
◎眠れる少年…10年間眠り続けた少年のお話。
◎地下をゆく舟…定年退職後、何か打ち込めるものを探した男が選んだのは、ボートづくりだった。ところが、地下室で完成させたボートは大きすぎてドアから出すことができない。困った男に、しかし恵みの雨がもたらされる。
◎蝶の修理屋…蝶の標本に魅せられた少年が、「蝶の修理ができる手術道具」を手に入れた。彼は標本になった蝶達を蘇生させようと試みる。
◎隠者求む…「隠者求む。食住完備。壮麗な職場環境。寡黙な人向き」ーー裕福な若夫婦の気まぐれで、新聞の求人欄にそんな広告が出された。それを見てやってきた一人の男に、当初は満足していた夫婦だったが…
◎宇宙人にさらわれた…宇宙船がやってきた!
◎骨集めの娘…穴掘りが好きだった少女が、ある日見つけたもの。
◎川を渡る…葬儀屋一家の悲喜劇。
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デイヴィッド・ロバーツの絵は魅力的なんだけど、ちょっと私には「奇妙さ」が足りなかった。あとがきにダン・ローズを連想した、とあったが、ダン・ローズの方がぶっちぎりに「変」度が上。アンドリュー・カウフマンも個人的にはそんなに惹かれなかったので、合う合わないの問題かもしれない。(ダン・ローズは大好き。)
最初の物語がもう、どっかで読んだような話だもんね。
他も、まあ「ちょっと変」程度。
気になったのは訳。「なので」を文頭に持ってくるのは、他の訳でも見たことあるし、時代の流れとして仕方ないのかなという気もするけど、「お医者にかからなくちゃだよ」(P69)「隠者を連れてきてあそこに棲まわせなくちゃだわ」(P78)というのはどうなの。「かからなくちゃ」「棲まわせなくちゃ」じゃなぜいけないのか。訳者がそういう言い方をする人なのか。こういう訳にする必然性を感じる文脈ではない。
作者に対してより、この訳者に不信感を抱いてしまう。
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タイトルどおり、10の奇妙な物語。
「蝶の修理屋」の雰囲気が好き。映像が目に浮かびます。
「宇宙人にさらわれた」子供たちが集団ヒステリーみたいになって暴走していくさまにゾッとした。集団心理って恐ろしい…。
挿絵の不気味な感じがまた良いなぁと思ったら、クリス・プリーストリーの怖い話シリーズの人だった。納得。
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イギリス人作家による、奇妙な話を10話集めた短篇集。
10話それぞれに趣向が異なっているのだが、正直あまり面白みを感じることは出来なかった。
奇妙な話って割と好きなのでその手の小説や映画、ドラマなどは結構見てきている。
だからといって「目が肥えているもんね」なんて自慢をするつもりはないけれど、やはり厳しい見方になってしまうのはやむを得ないと思う。
オチのあるショート・ショート的な作品「川を渡る」や、少し切ない気持ちにさせられる「地下をゆく舟」「骨集めの娘」「もはや跡形もなく」などはそれなりに面白みを感じることが出来たのだが、狂気に目覚める「ピアース姉妹」なんかはちょっとテイストが薄すぎるように思える。
また、「宇宙人にさらわれた」「ボタン泥棒」などは、スラップスティック的な面白さはあるのだけれど、奇妙な話としてはやはり僕にとっては薄味だった。
「蝶の修理屋」なんかは終わり方が予定調和な感じがしてしまう。
「眠れる少年」「隠者求む」なども、伝えたい内容は判らないでもないのだけれど、伝えきれていないように思う。
後書きを読むと「読者に想像力を働かせてほしい」みたいな内容が書かれているが、想像力を働かせる余地を持たせる塩梅がうまくいっていないように思えた。
と、同時に同じく後書きを読むと、どうもこの著者は自意識過剰な、あまり好感の持てる人物のようには思えなくなってしまった。
また、アンドリユー・カフフマンの名前も引き合いに出されているけれど、彼の「銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件」も僕にとってはあまり面白みのある作品ではなかった。
僕の期待が大きすぎたのかも知れないけれど、今ひとつ物足りなさが残る作品だった。
多分、相性が悪かったのだろう。
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命を助けた若者に奇怪な風貌を罵倒され、心が壊れてしまった老姉妹。薄暗い洞窟を持つ金持ち夫妻に雇われ“隠者"となった男。“蝶の修理屋"を志し、博物館の標本の蝶を蘇らせようとする少年。教師が宇宙人にさらわれたと信じ込み、市役所に調査を要求する子供たち。家の近くで掘り出した骨でネックレスを作る少女。――ブッカー賞最終候補作の著者が、日常と異常の境界線を越えて異様な事態を引き起こしてしまった人々を描く短編集。(アマゾン紹介文)
原題ほど哀しくもないし、紹介文ほど異常とも思わない…と感じたのですが、よくよく思えば、いずれも奇怪な状況のお話でした。
『宇宙人にさらわれた』『骨集めの娘』など、気にいるお話もあるのですが、ピンとこないお話も多く。
ただ、日本語タイトルはそのものずばりでよいと思います。
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タイトル通りの「奇妙な」読み味と、1話1話の短さがブラジルのcontoによく似ている。でもやっぱり雰囲気がイギリスっぽい。
イラストレーターがエドワード・ゴーリーかと思ったけど別人なのね。ゴーリー本人が「自分は19世紀のイギリス人だと(絵を見た人に)思われることがよくある」と語っていたことを思い出した。
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ハッピーエンドもあれば、バッドテイストもあり。独特の味わいがあって楽しめました。イラストも好み。面白かったです。