今までは取っつきにくかったけれど。
2009/06/25 05:27
11人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
今まで古今集を手にしても、どうも取っつきにくかった。
しかし、この本は注釈や解説がしっかりしているからか、これからは古今集が親しみやすい勅撰集になりそうだ。
出来れば、この角川ソフィア文庫で、もう刊行されている新古今集以外の勅撰集+新葉和歌集も出してほしいものだ。明治書院で刊行中だが、値が張る。
自然と心のまざり
2022/02/21 19:08
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ポージー - この投稿者のレビュー一覧を見る
並べられている歌とその口語訳をただ順番に読んでいたら、自然の風景に作者の感情が没入しすぎていたり、自然を描写するにもオタクっぽくもある大袈裟なイメージの飛躍があったりで、ちょっとくどかった。けれども巻末の解説には、それこそが古今集の抒情であって掛詞や縁語といった技術の発展が可能にしているところなのだと書かれていて、なるほどと思った。
日本人の美意識を決定づけた最初の勅撰和歌集である『古今和歌集』の現代語訳の決定版です!
2021/01/09 15:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、日本人の美意識を決定づけた最初の勅撰和歌集である『古今和歌集』の現代語訳版です。同原本は、四季の歌、恋の歌を中心に、平安朝初期から100年間の名歌1100首を時間の経過や歌の照応関係に留意しながら20巻に整然と配列されたもので、「ひさかたの光のどけき春の日に静心なく花の散るらむ」(紀友則)、「思ひつつ寝ればや人の見えつらむ夢と知りせばさめざらましを」(小野小町)など、現在にいたるまで人口に膾炙している多くの歌が収録されています。本書は、そうした名作を現代語訳と詳細な注を付けて現代の読者に贈る決定版です。現代語訳は、中古文学の研究で名高い高田祐彦氏によります。
投稿元:
レビューを見る
「言葉」の語源は、語源辞典によると・・・
『古今和歌集』仮名序
やまとうたは ひとのこころをたねとして よろづのことの葉とぞなりける
「こと(言)」とは、事=現象のこと?
「葉」は、花を咲かせ、実を育むために植物にとってなくてはならないもの?
「ひとのこころ」は、阿頼耶識=如来蔵?
「たね」は、真如?
「よろず」は、無尽?
「葉」は役割を終えると枯れて土に還る。新しい「葉」が誕生する?
旅は続く。
投稿元:
レビューを見る
和歌と隣のページに訳が見開きで読める状態なので読みやすい。サイズも文庫本サイズなので持ち運びやすい。
投稿元:
レビューを見る
気が向いた時にひらいて、気分にあった歌を探す。
季節ごとや、恋など、テーマ別にも歌を探せます。
歌の表現も切り口も、おもしろいと思うけど、もっと古典を勉強すればさらにおもしろくなるんだろうな。
投稿元:
レビューを見る
古今和歌集を探し回り
小野小町の煌びやかな表紙に惹かれて
こちらを購入しましたが、
表紙のみならず 中身も素晴らしかったです。
全文に現代語訳が付いていて、
解説も付き 至れり尽くせりの一冊だと感じました。
文庫本で これだけ親切な本は有り難い。
初めてさんも和歌好きさんも買って損はないと思います。
投稿元:
レビューを見る
言の葉…
四季のある国に生まれたことに感謝。
昔も今も
恋歌は切なくて美しい
日本語は素晴らしいと改めて感じる。
バッグに入れて持ち歩きたい一冊
投稿元:
レビューを見る
子規のバッシングにめげず古今和歌集。2017/7/10
わかりにくいものもあるが、すんなりと情景や心が入ってくるものが多い。「源氏物語」に古今和歌集の歌を踏まえた箇所が多くあるのでその点からみてもおもしろかった。2017/9/25 読了
投稿元:
レビューを見る
747「月やあらぬ春は昔の春ならぬわが身一つはもとの身にして」(業平)は、この本の訳ではこう書かれている。
「月はかつての月ではないのか、春は以前の春ではないのか。わが身一つはもとの身のままで。」……これって訳になってないと思うのだが。ほかにも疑問を覚える訳があり、私としては片桐洋一氏などの訳の方を勧めたい。
投稿元:
レビューを見る
【由来】
・
【期待したもの】
・どれを買おうかという検討材料。
【要約】
・
【ノート】
・現代語訳が完備されてない方がいいから、やっぱりワイド版岩波文庫がいいかな。いつでも参照できるというのであれば電子書籍もありか。
【目次】
投稿元:
レビューを見る
古今和歌集に収録されている和歌は、その後の時代も様々な和歌に本歌取りされるなど、日本文化の原点ともいえる役割を果たしてきました。そんな古今和歌集を今一度しっかりとよんでみませんか。この本は現代語付きでとっつき易いです。
投稿元:
レビューを見る
昼食の際の手待ち時間などで、1日3首位ずつ読みました。
読み切るのに1年半かかりました。
1冊の本にこれほど時間をかけることは少ないのですが、興味深かったこともありました。例えば、そのときの季節に合わせて四季の歌を読んでいったことです。
学校を卒業してから長い時間が過ぎましたが、それでも学校行事は現代人の季節感に影響を与えていて、夏といえばどうしても夏休みの暑さを思い浮かべてしまいます。
でも、夏の始まりである旧暦4月は、新暦5月後半くらい。
平安歌人達は、ホトトギスの鳴き声を聞いて夏の到来を感じていました。
古今集は、そうした平安時代の季節感を追体験させてくれます。
正直、平安時代以前の古文は苦手で、以前に新古今和歌集を読んだ際は、楽しい読書というよりはトレーニングの感がありました。
これによって多少鍛えたつもりではありますが、古今集の和歌で現代語訳を読まずに意味をとれたのは、4割に満たなかったと思います。
例えば基本的なことですが、「秋」が漢字で書かれていると、「飽き」の掛詞であることを読み落としてしまうとか。
この点、本書はとてもありがたかったです。
基本的な事柄にも繰り返し語釈がありますし、現代語訳を確認することもできます。
同じ体裁をとる新古今和歌集(角川ソフィア文庫)よりも、歌と解説が同じ見開きに割り付けられていることが多く、一層読みやすかったです。
また、仮名序がとても綺麗です。
私は、物語でも音楽でも、序や跋の位置に本文のダイジェストがあると無性に感動してしまう質なのですが、その意味で古今集の序は最高です。
「さざれ石にたとへ、筑波山にかけて君をねがひ、よろこび身にすぎ、たのしび心にあまり、富士の煙によそへて人を恋ひ、松虫の音に友をしのび云々」のあたりですね。
結局、未だろくに文章を読めない私ではありますが、それでも「大空の月を見るがごとくに、いにしへを仰ぎて、今(古今集の編纂された時代)を恋」わずにはいられません。
この仮名序の最後の文はとても誇り高くて、それは勅撰集だからこそなのかもしれませんが、現代からすれば予言の成就とさえ思えてくる文です。
古今集は、後の歌人が手本とし、和歌が平安時代のようには詠まれなくなってもなお読み継がれてきました。
今こうして古今集を読むことができて良かったと本当に思います。