投稿元:
レビューを見る
少年が沖縄の離島から、出ていくところから物語は始まる。
美容整形クリニック、身元不明者の再捜査、田川の妻の交通事故(代車を得る)、エコカーと謳われているが実際は燃費は悪い、などなどの話があり、主軸がはっきり見えないなと思っていたが、すべては団地で自殺と判定されたが実は他殺だったと判断され再捜査するところにつながる。
展開は非常にゆっくりだと感じた。
その背景には、就職氷河期で派遣、偽装請負として働かざるを得ない事情にあり、全国を渡り歩いていた仲野。
それには、コスト削減の名の元、正社員を減らし、派遣・請負に労働をシフトさせている経営環境、
そもそも、生産革新により、日本のものづくりは簡単にできるようになり、海外で模倣され、価格競争力で勝てず、産業自体が厳しい。海外と競争しつつ、雇用を守り、経済を維持していくにはと読みながら色々考えさせられた。田川の商店街にやってきた派遣の工藤の話は実態に沿ったものなのだろう。
しかしトクダの社長、人材派遣の森社長、刑事の鳥居と
他者を虐げ、うま味を味わっている人間の会話は本当に腹正しかった。
下巻にどうなっていくか楽しみ。
投稿元:
レビューを見る
自殺として処理された身元不明リストから発見された他殺体。その身元を調べる過程で見えてくる日本の雇用の歪な構造。警察ものではあるけど、主眼はこの20年で作り上げられた日本社会を炙り出すことにありそう。主人公が切れ者警察官にしては物を知らな過ぎるところがどうかと感じるが、日本社会の闇を糾弾できるのか気になる。下巻早く読みたい。
投稿元:
レビューを見る
私も、メイト社員という名前で働いているけど、実際はパート社員!
上手く会社に安く使われています。読んでいて他人事ではありませんでした。
下巻に突入!
投稿元:
レビューを見る
上巻を読了。相場英雄さんの「ガラパゴス」です。
読み始めて、誉田哲也と池井戸潤をプラスして、2で割って少し薄めたような感じかな?と思いました。
自殺に見せかけた殺人事件。企業の隠蔽。警察の腐敗。派遣労働者の雇用環境。
色々と混じりあって、いい感じで面白い。
下巻でどうなるか、楽しみです。
投稿元:
レビューを見る
未解決殺人専門の捜査官の話を読んでいたと思ったら、いつの間にかエコ減税の闇とか派遣の闇の話を読んでいた。下巻へ。
投稿元:
レビューを見る
震える牛の田川刑事のシリーズ第2弾。相変わらずいままでわからなかった事件があっさり展開する印象はあるけれど、その分展開も早く読みやすい。まさかプロローグの少年が被害者とは、、、。下巻に期待。
投稿元:
レビューを見る
大量殺人事件に起きた日に見つかった変死遺体。自殺扱いされていたが、ベテラン刑事の田川が偽装を見抜いた。死んていたのは沖縄の離島出身者。隠蔽工作をする刑事がその動きに感づいた。交通事故の真の原因を隠蔽し、自動車会社に天下り先の斡旋を依頼(年収2000万円)。
投稿元:
レビューを見る
著者初読み。警察がある身元不明者の捜索をしている中で、不明者情報が掴め、不明者の職歴や、周辺人物への聞き込みをしていく内に、派遣労働者の扱いで彼らがいて、他の社員の業務が滞りなく進み、物が売れ、経済がうまく回るように支えているのに、罵ったり使い捨ての駒扱いするなど、酷いものだとひしひしと感じ、元派遣労働者の男性がぼそっとブラック企業だと呟くなど日本社会の歪みが浮き彫りにされた話だと感じてしまう。刑事が手とり足とり情報を仕入れ、人柄も垣間見えたりするのは面白く、良い。下巻ではどうなるか気になる。
投稿元:
レビューを見る
警視庁捜査一課継続係の田川が絡むところ事件あり。前作の「震える牛」でもそうだったが、ちょっとした刑事の勘と洞察力から粘り強く少しずつ事件を紐解いていく。
この過程が面白い。上巻は殺された被害者の名前探しから始まり、その背景を炙り出していく。相場英雄さんの作品を読むといつも思うが社会という闇の部分をどんどん詳らかにしていく文章は日本社会の行く末を憂う作者の気持ちがヒシヒシと伝わってくる。
下巻で出てくるだろう田川が描く捜査の絵はどんな広がりを見せるか楽しみだ。
投稿元:
レビューを見る
田川信一と木幡佑治が自殺とされた身元不明者のファイルから見つけ出した,明らかに他殺と思われる事件を洗い直す話だが,上巻では自動車メーカーのトクダモータース松崎社長,人材派遣業のパーソナル・ホールディングスの森社長,捜査一課の鳥居警部補,城東クリニックの根来院長など重要人物が登場する.竹の塚団地の現場で採集した遺留品や聞き込みで殺されたのが仲野定文であることを突き止め,郷里の沖縄宮古島での捜査も進める.同級生だった有吉から仲野の状況を聞き,派遣社員の過酷な労働条件を知り,さらに田川の近所に住む工藤からも派遣地獄の状態を聞く.小島からはエコカーの欺瞞性も知り,田川が途方に暮れる.下巻が楽しみだ.
投稿元:
レビューを見る
緩やかに始まり、少しずつストーリーが展開していく。行方不明者の身元確認作業と自動車事故。
パラレルに展開する物語は徐々に近づいていく。
面白い社会派ミステリ。
投稿元:
レビューを見る
思っていたストーリーと違うが、派遣労働者の問題を良く知らなかったので。
請負契約を個人と結ぶって、色々あるね。
投稿元:
レビューを見る
警視庁捜査一課継続捜査担当の田川信一は、身元不明のままとなっている死者のリストから殺人事件の痕跡を発見する。
不明者リスト903の男は、自殺に見せかけて都内竹の塚の団地で殺害されていた。
遺体が発見された現場を訪れた田川は、浴槽と受け皿のわすかな隙間から『新城 も』『780816』と書かれたメモを発見する。
竹の塚で田川が行った入念な聞き込みとメモから、不明者リスト903の男は沖縄県出身の派遣労働者・仲野定文と判明した。
田川は、仲野の遺骨を届けるため、犯人逮捕の手掛かりを得るため、沖縄に飛ぶ。
仲野は福岡の高専を優秀な成績で卒業しながら派遣労働者となり、日本中を転々としていた。
田川は仲野殺害の実行犯を追いながら、コスト削減に走り非正規の人材を部品扱いする大企業、人材派遣会社の欺瞞に切り込んでいく。
(アマゾンより引用)
派遣の仕組みはよく分からないけど…
相場さんの本読むと、日本ってつくづく大丈夫なんだろうかと思ってしまう…
投稿元:
レビューを見る
自殺と判断され、身元不明のままファイルに閉じられていた男性の死因について不審な点があり、殺人の捜査が始まった。
投稿元:
レビューを見る
社会のひずみが犯罪を生むのか。弱者が辛い目にあう現実を見据えた真相が悲しい。
絶対悪をのさばらせてはいけない。
田川に期待して下巻へ。