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投稿者:山羊。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
山田詠美さんの短編は今までに読んだことがなかったのですが、短編こそ山田詠美、と感じました。それぞれの短編のイメージが重なり合い、すごく奥行きを感じました。
イメージが違った!
2018/08/15 10:04
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投稿者:しんごろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
まったくもってイメージが違いました(^^;)クスッと笑えるユーモアな作品、ブラックな作品、ちょっと怖い作品、明るいエロ?な作品と多彩な11編からなる短編集!面白かったです(^-^)みんなにオススメできる本です。とくに疲れがたまったおっさん(俺も含む)にオススメします(笑)あっさりさがたまりません(^^)『珠玉の短編』『自分教』『骨まで愛して・・みた』が個人的に面白かったです。
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面白かった、短編集でどれもこれも好きって余りないんだけど、文字どおりどれもこれも好きでした、
最後の100万回殺したいハニー、スウィート ダーリンだけ他のアンソロジーに収録されたもので読んだことあったのですが、何回読んでも好きだな〜と思った。
表題作の珠玉の短編だけ余り好きではなかったかも。ただタイトルと内容の想像したものとかけ離れてた感じは好きだし、この短編集に珠玉の短編集とつけて出版したセンスがすごくすごく好き。山田詠美さんっぽすぎるもの。
とくに好きなのはやっぱり川端康成賞を受賞した生鮮てるてる坊主です。厭〜な感じがたまらない。読者も茫然とせざる得ない妙ちきりんな女の考えに、あーこの子頭の回転早いなーと思ったり。すぐそばにこの子がいるような気がしてしまった。
それと好きなのははじめのサヴァラン夫人、箱入り娘、骨まで愛して…みた、かな。あとがきもすごく好きです。
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こんなタイトルつけてどうなさった!?と思いながらページを繰りました。しかし、エイミー節健在で安心しました。
短編11編中、表題作のようにコミカルな語り口の作品もあれば、山田さんならではの「サヴァラン夫人」「箱入り娘」「生鮮てるてる坊主」も。
使われている言葉が美しくて、ストーリーが少しグロテスクでも、読後は心がスーっと浄化される気がします。
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タイトル通りこれは本当に珠玉の短編集だと思う。
短編とは思えない読み応え。
全体を通して漂うねっとりする感じと艶めかしさ、野生的エロさとちょっとうすら寒くなる終わりがなんともくせになる1冊。
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久しぶりに山田詠美の作品を読んだ。「珠玉の短編」という書名に惹かれて本書を手に取った。いやもう、最初から最後まで、異常な人々のオンパレードでした。勘違いが酷い男女、我儘な女。特に女のキャラは濃い。若い女性から妙齢の女性まで、いい加減にせいよと突っ込みたくなるくらいの性欲だったり、何でもありだ。きっと人間って、地が変態で我儘で、子孫を残すのに必死なやつばかりなんだろう。もちろん良い意味ですよ。
以下、個別作品の感想。
◎サヴァラン夫人
占い師の夏子に憧れる女子高生のマリ。夏子のようになりたくてたまらなくて、それを突き詰めた結果、狂気の行為に。女の怖さが何とも言えない。
◎珠玉の短編
“珠玉”という言葉に悩まされる作家のお話し。悩ませられるというより、楽しんでいるようにも見える。作家の言葉に対する真摯な態度をコミカルに描いている。面白い。
◎箱入り娘
最後が怖いよ。人の身の丈で生きることとかそんなことの教訓を垂れるのかと思いきや。最後に一捻りがあった。
◎自分教
女の心の闇を描いた作品だ。それ以上でもそれ以下でもない。まあどこかコミカルなので、暗い気持ちにならないのが救い。
◎生鮮てるてる坊主
男と女の友情と愛情の物語だろうか。なんか違う気もする。そんな単純な話ではないことは分かる。でも、ラストを理解できなかった。
◎骨まで愛して・・みた
男の視点で書かれた男女の物語である。恋人が病死して遺骨の一部を肌身離さず持っていた男。もう恋なんかしないと思っていたが結局は結婚してしまう。ずっと持っている骨をどうしようと悩んでいる間に起こるスリル。面白い。
◎命の洗濯、屋
少々あっさりと終わりすぎている感じがする。もっと長い作品として読みたい。
◎蛍雪時代
変態としか言いようがない。蛍子の正体のようなものが暴かれるが、ここまで調教されるとは。
◎虫やしない
「虫やしない」とは腹の虫を養うようなちょっとした食事のこと。珠美の虫(性欲)を満たす男残して登場で珠美に幸せが訪れるかと思いきや、そうはいかない。
◎鍵と鍵穴
なんだ!この勘違い野郎は! ストーカーってこんなのがきっかけでなるんだろうなあ。少し展開が強引だが、守の勘違いによるものなので、フィクションとして許される範囲だろう。
◎100万回殺したいハニー、スウィート ダーリン
生きることと殺すことって同じなのかなと感じさせるお話し。いやまあ、この断片的も異常な人の話なんだけどね。
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エイミーの魅力がギュッと濃縮されている短編集なのだけど、その「非珠玉」さ加減にのけぞりまくり。小さな粒、どころかどの短編も大きな珠であり玉であり。
なんていうか、それぞれの主人公たちのナンセンスでハイセンスなキャラが魅力的で、彼らがその周りに作り上げる世界は泥のようで、なおかつガラスのようで。
長年のエイミーファンにはもちろんだけど初めて「山田詠美」に出会う人もきっとハマる。
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山田詠美って家族愛というか、居心地にいい家庭で育ったんだなって思う。
反面、陰湿な苛めのデティールもすごくてさすが作家だなっと思う所以。
”箱入り娘””蛍雪時代”印象に残った。
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初読。図書館。短編集。日本語へのこだわりで遊んでますねえ。他の方の指摘もあるが『快楽の動詞』を思い起させる。さらにブラックでシニカルさが増している。受賞作の『生鮮てるてる坊主』とかえぐり方がえげつない。なのに、なんだかどこか間抜けな軽さがある。なぜだか新刊を追いかけちゃう作家さんなんだな。
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読んでいて、良くあるシチュエーションだと思うのですが、話のよじれ方というかねじれ方というか押し広げ方に驚き、楽しみました。「火花」も良かったですが、エイミーの書き方に比べると何ごとにも説明が過ぎる印象でした。エイミーの描く説明から解放された人間の行動におもしろさを感じました。
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珠玉、と謳ってはいますがこれは詠美先生の持てる隠し玉の極み、味わうを通り越してしゃぶる、なぶる、そして弄ばれた末形となった、掌編集なのでした。
大人のための童話?と表現するといかにもだけど、舐めてかかると後から効き目が沁みてきます。
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「サヴァラン夫人」「珠玉の短編」「箱入り娘」「自分教」「生鮮てるてる坊主」「骨まで愛して‥みた」「命の洗濯、屋」「蛍雪時代」「虫やしない」「鍵と鍵穴」「100万回殺したいハニー、スウィート ダーリン」11の短編。男女の愛、自己愛、言葉への愛
「愛」のかたちは人それぞれ、たとえ他人からは「変態」とか「異常」と思われようと、当人が良ければそれはそれでありなのか?
人間の厭らしさ、おぞましいほどの描写に目を塞ぎたくなるのだけど、怖いもの見たさと、さすがの展開でぐいぐい読んでしまった。妖しく、黒く、面白い。
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いびつな愛の形を描いた、11の短編からなる作品集。
作者らしからぬタイトルが目をひいた。
作品のカラーと対極にあるような「珠玉の短編」との宣伝コピーを編集者にうたわれた違和感から始まる表題作は、やはり自身の経験がベースになっているのかな。
川端康成文学賞を受賞した「生鮮てるてる坊主」が秀逸。
男女の友情をまとった歪んだ愛情、自覚のないままに優越感に浸る嫌らしさがにじみ出て、最後にはまさかのホラー色も加わって強烈な印象を残す。読後に意味がわかるタイトルが怖すぎる…。
毒が強すぎて生理的に読み飛ばしたくなるものもあるが、自身の作品をジャンル分けしてさらりと説明しているあと書きがユニークで、妙に納得してしまった。
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言葉遊びにパンチが効いた作品集。毒がたっぷりと仕込まれている話たちに、ほろりやクスりとしながら読み終えた。次は長編読みたいな、
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装丁の綺麗さに惹かれた、所謂ジャケ買い?笑
言葉の意味違いの面白さから、この本が書かれたとあとがきに載ってました。
すごくたくさんの短編集で、それぞれが日本語?というか言葉?の意味に沿った物語になっているように思いました。
ただ、私は合わなかったぁーw
帯に書かれている通り『まやかしの珠玉 最高の顰蹙をあなたに』
このままなのですw
後味が残りすぎて…心に澱が残る感じ?
私は本読みに現実逃避を求めてるんだなぁーって改めて認識させてもらえた本でした!笑