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【沿線格差】
首都圏鉄道路線研究会
「格差」とタイトルにあるが、社会問題として取り上げるほど深刻な論調ではなく、鉄道マニア達が独自の指標で首都圏の路線にランキングしている本。自分の生活圏や近隣の様子を思い浮かべながら読むとなかなか面白かった。
本書では快速のある率、他路線との接続数、混雑度、運賃収入など8つの指標を元に総合的に19の路線を評価している。一位は京急本線、最下位は西武池袋線、私の住んでいる常磐線はビリから2番目だ。
「○○線あるある」というミニコラムも楽しい。常磐線中距離電車はかつて「酒とつまみの臭い電車」と言われていて、事実そうだった。20年くらい前だかに新型車両になってからそれは解消されたが。他の路線でも多少毒を含んだ評価があり、概ね的を得ているようだ。
快速が止まる、ターミナルとしての利便性がある、といった要素は沿線の発展にやはり重要だ。私が仕事で出入りしているとある駅は他路線の乗り入れを地元商店街が反対して隣の駅にターミナル機能をとられ、結果その駅は衰退したらしい。実際そんな場所だった。