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投稿者:甘栗 - この投稿者のレビュー一覧を見る
海外ファンタジーらしい壮大な物語に圧倒されました。
美しい描写、思っていたよりも読みやすいところが印象に残っています。
「ここから始まる!」という雰囲気にワクワクしました。
映画やTVアニメにもなったクライブ・ステープルス・ルイス氏による全7巻からなる壮大な冒険物語です!
2020/05/09 10:12
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、イギリスの文学者であり、またキリスト教徒伝統者でもあったクライブ・ステープルス・ルイス氏による全7巻からなる子供向けの小説です。光文社古典新訳文庫からは全7巻シリーズとして刊行されており、同書は、その第1巻目です。同書は、ナルニアの天地創造の物語が語られます。聖書の創世記のアナロジーになっていますが、キリスト教の知識が無くても物語として十分楽しめる作品です。ふたりの子どもたちの目を通して、ナルニアの天地や生き物たちの創造と、そこにいかにして悪が入り込んだかが徐々に語られていきます。ぜひ、この壮大な冒険物語を読み始めてください。
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なぜか今まで読んだことがなかった名作。新訳が出たのを機にトライ。あとがきにもあるけど岩波版とは順序が違う。時系列で出していくとのこと、なので最初の巻は映画になった衣装だんすの話ではなく、それより前に起こった最初の冒険。つまり、たんすの向こうの異世界が開かれるまで。
キーアイテムは指輪。この役割がおもしろい。異世界どうしをつなぐハブの森に引き寄せられるか、離されるかという2つ。
子どもたち・・・ディゴリーとポリー、そして天馬のフレッジ・・・が、りんごを取りに行くところからの冒険がよかった。空を駆ける広々としたイメージ、ディゴリーの葛藤。新しい王と女王の誕生や、アスランが歩むごとに命が芽生える様子は、思い浮かべればうっとりするようなシーンだ。
魔女は完全にやっつけられるわけではなく、遠くへ行っただけでまたいつ戻ってくるかしれない。次のお話の予感がある終わり方って、いいよね。
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岩波少年文庫での刊行順とは違うので、戸惑うかなと思ったらそんな事はなかったので一安心。解説によると作者はこの新約の方の順で読まれることを希望していたとか。むしろこの順番の方が分かりやすいかも。
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出版順ではなく年代順に出していくのは作者自身も望んでいるスタイルと、あとがきにあり、へえ、と。でも、『ライオンと魔女』を先に読んでいるからこそ、ああ、あの外灯ってそうなんだ! という感動が生まれるわけで。たんすもね。やっぱりオリジナルの順序のほうがおもしろいような。
訳は読みやすかった。少し淡泊な感じもして、語りの力はやっぱり瀬田訳かなと思うけど、そこらへんはもう好みでしかない。
しばらくぶりに(前は瀬田訳で)読んでみて、ナルニア国の創世のあたり、ほんとうに聖書とのパラレルがすごいなと感じた。一歩間違えば説教くさくなりそうだけど、詩的で美しく、聖書に似せながらも独自の世界になっているところが、あたりまえだけどすごい。そして、単純な感想だけど「ナルニア」「アスラン」っていう名前のひびき、いいよねえ。この名前を思いついただけでも勝利ですわ。
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以前からナルニア国物語シリーズに興味があり、時系列順で読み始める事にしました。映画は公開当時に鑑賞済み。
魔術師のおいは最初のお話ということで、本当に冒険に片足を踏み入れたばかりという感じの内容(あっさりと言えばあっさりだし、ナルニアへはなかなか行かず行っても短いですが、序章と考えれば)でしたが、(この先を知っているからこそかもしれないが)これからを思ってわくわくする感覚で読めました。ライオンと魔女に繋がるナルニアの経緯が分かるのも、余計にこの先を楽しみにさせてくれました。
時系列順で読むと流れはすんなりですが、ライオンと魔女を通ってから読む方がやはり楽しい気がします。
訳の言い回しが今風になっており自然で分かりやすく、注釈もすぐのページに書いてあり、とても読みやすい○
挿絵が個人的にはあまり...でしたので-1☆。思い入れがあって描いてくれたようですが、文章から感じ取れるものより想像力の欠けた挿絵に思えて、どうにも冷めてしまいました。やはり原作に添えられているものの方よく感じます。
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ナルニアは岩波少年文庫の『ライオンと魔女』と『カスピアン王子の角笛』を読んだきりで止まっていた。岩波は出版された順にシリーズが進んでいたが、こちらのシリーズは物語の年代順に進んでいるらしい。
本書はナルニアの創世記が書かれているのですが、いや~、面白い❗️アスランも魔女も出てきますが、魔女は「ライオンと魔女」に出てきた時とは威厳があって堂々としていたが、こちらでは別人のよう、ちょっと間抜けに見えてしまう。
ナルニアの情景も素晴らしくて、これは是非映像で見てみたいです。ジブリさんでもポケモン映画のスタッフでもいいからやってくれないかな。
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渡り廊下的屋根裏から始まり、世界の間の森に至る…。悪が入り込まなければアスランの新世界は仏教で言う浄土世界だったのか?先に発表された『カスピアン王子の…』で「(ものいうけものの国)ナルニアは人間が王たるべき国」と言っていたが、まさか英国の馭者をいきなり初代国王にする形で定まったとは!どこまでがアスランの予定だったのだろうか?/小学生時分に、父が最初に買ってきてくれたのがこの本だったが、やはり『ライオンと魔女』から読んだ方が謎がさかのぼって解けていく発見があるだろう。しかしシリーズ随一の面白さではあると思う
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ナルニア国物語は、指輪物語、ゲド戦記と並んで、世界三大ファンタジーと称されるそうですが、自分はどれもこれも未読です。なんとかいつか制覇したいものだと常々思っていたのですが、まずはkindleのセールも行われていたここから攻めることにしました。
ディゴリーとポリーという二人の子どもたち、マッドサイエンティスト気質のアンドリュー叔父さん、魔法を操る女王、それぞれのキャラクターは児童文学らしく、分かりやすい性格なのですが、どの人物も良い味を出しています。
主人公となるディゴリーとポリーのキャラがいいのはもちろんですが、悪役側の叔父さんや魔女も、どこか憎めない感じがあるのがなおのこと良い。最初はとんでもない野郎だな、となった叔父さんですが、中盤以降はそのどこか情けない性格や、色々と散々な目に遭う様子を読むにつけて、どんどん憎めなくなっていきます。
そしてこちら側の世界では魔法が使えないため、腕力で警官と対峙する魔女というのも面白い。こうやって書くと、なんだかめちゃくちゃシュールな話だな…
そしてこの騒動に巻き込まれてしまう馬車を操る御者とその馬。この御者のおじさんのキャラも朴訥としてていいなあ。ディゴリーたちと一緒に異世界に飛ばされても泰然としています。もっと慌てろよ、とか思わなくもないのですが(笑)
でも、不思議なことを違和感なく受け入れるキャラっていうのは、児童文学ならではのような気もします。これって何でだろう、と自分なりに少しだけ考えてみたのですが、これって物語のテンポが悪くなるからという理由だけでなく、
子どもって良い意味で世間ずれしていないから、突然不思議な世界に迷い込んで「なんでこんなことに……」と現実と照らし合わせ鬱々とするキャラよりも、
信じられないことも現実の延長として捉え全て受け入れてしまうキャラの方が、すっと感情移入してしまうのかな、とも思います。
子どもの頃の想像力って見えない友達を作ったり、自分だけの世界に浸ったり、今よりも本当に深かった記憶があります。児童文学にファンタジーが多いのも、きっとその想像力ゆえ、大人よりもずっと身近にファンタジーの世界を感じられるからだと思うのです。
だから、御者に「もっと慌てろよ」と思ってしまった自分は、たぶん大人になってしまったんだろうな、とも思うわけなのですが……。
閑話休題
そんな大人になった自分ですが、ナルニア国が創世される8章から9章の描写には夢中になりました! 詩的で壮大、かつあまりにも美しく描かれる世界が誕生する瞬間。神話の始まりの部分を、目にしているかのような圧倒的な描写! ここを読んだ瞬間、ナルニア国物語が世界三大ファンタジーと呼ばれる意味が分かったような気がします。
そして天馬に乗って創世されたばかりのナルニア国をめぐる冒険! これも年甲斐もなくワクワクして読めました(笑)たぶん自分の中の子どもの部分は、まだ完全には死んでないのでしょう。
ナルニア国物語でぱっと思い浮かんだのは、四人の兄弟がライオンと一緒に冒険する映画のCMなのですが、それはこのエピソードからまだ先の話みたいです。
魔女との対決に含みを残したりと、まだ壮大なナルニア国のプロローグといった感じの話でした。なんとか今年中にはナルニア国を踏破したいものだと思います。
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四国のzoomでの読書会に参加させていただいてる。
そこの2月課題本。
ナルニア国の初めの話。
ファンタジーなんだけどイギリス社会への批判もあるらしい。黄色の指輪と緑の指輪。
病気のお母さん。
ディゴリーがりんごの実をお母さんに持って帰る?って葛藤するところ。魔女がイギリス社会の秩序とは違って暴れるところ。が印象に残りました。
階級社会。身分ってとっても人を差別するもんだな。なんなんだろ。
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恥ずかしながら初読である。小学生の時だったか、岩波書店版の『ライオンと魔女』は読んだ記憶があるが、その先のシリーズまでは手が出なかった。理由はよくわからない。きっと飽きっぽい性格が災いして、一つの話がずっと続くものは避けたのだろう。そういえば、ナルニアと並ぶファンタジー巨編の『指輪物語』も『ゲド戦記』も、実際に読んだのは大人になってからだった。
そんなわけで、この正月休みを利用して、積年の心残りであったナルニア国物語にチャレンジをすることにした。
さて、岩波書店版と書いたが、本書『魔術師のおい』は岩波書店版ではシリーズ6作目にあたる。それが、この光文社文庫版ではシリーズ1作目となっているのは、岩波版が原著の刊行順としたのに対し、光文社版が作中の時系列順としたからである。
主人公はディゴリーとポリー。病気の母親と一緒に伯父と伯母が住むテラスハウスにやってきたディゴリーは、お隣の女の子ポリーと仲良くなり、屋根裏の探検を始める。屋根裏!子どもなら敏感に反応するに違いない。ルイス先生、わかってらっしゃる。そして、迷い込んだ伯父の部屋から、魔法の指輪で異世界へ行き、強大な魔女ジェイディスを復活させてしまうのだが…。
これはナルニアという世界の創造のお話だ。かの有名なライオンのアスランは威風堂々と登場したが、おぼろげに覚えていた衣装だんすが通路という設定ではなかった。それは次巻以降のお話か。
よく書かれた児童文学は大人が読んでもおもしろい、を地でいくような小説。本当におもしろく読めた。だがやはり、子どもの頃に読んでいるのが一番幸せな読み方だろう。子どもなら、途中で会社のメールやニュースが気になったり、キリスト教的な世界観が気になって作者のルーツを調べ出したりすることなく、一気に読み通したに違いない。少しの後悔とともに、2作目に進みたい。
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ナルニアは映画で見たことがあったけど、その前日譚。とてもよかった。アスランと魔女の関係がやっとわかった。
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素晴らしい、これからのナルニアが気になる
アスランの創生の言葉、最後のアンドリューの台詞、とても好き。
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少年と少女は世界の創造に立ち会う。
イギリスに行って、様々なルイスの足跡を見てきたのでようやく手に取ったナルニア。子どもの頃は何かよくわからなくて読んでこないまま来てしまった。美しい物語であり、キリスト教のにおいも感じる。しかしそれ以上に思うのは、素朴な人間の生き方への賛歌と、罪から離れられない弱さ。ディゴリーは、ポリーが止めたにもかかわらず、ベルを鳴らして魔女を起こしてしまうし、アンドリュー伯父は、危険を伴う冒険を人に押し付けて上前だけ掠め取ろうとする。けれどもディゴリーは誘惑に勝ってリンゴをアスランの元に持ち帰り、ナルニアは生まれたその日から悪を抱えてはいるけども打ち勝つ希望は確かにあるのだ。
キリスト教的な意味を読み取ることもできるが、もっと大きく「異国の文化が表れている物語」であると捉えてもよい。子どもの頃に読んでいたら、数々のディテールに憧れていただろう。このような物語を読むのは異国の文化との出会いでもある。
刊行順であった従来の翻訳とは順番が変わっている。ルイスもナルニアの年代順に読まれることを望んでいたらしい。次にあの有名な『ライオンと魔女』を読むのが楽しみである。
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episode0的な、ナルニア国の創世記。
カーク教授が少年の頃、アスラン、白い魔女のお話。
創世記なので、後半は聖書ぽく善と悪を諭してるけど
やっぱりファンタジーはとてもワクワクして面白い。大好き