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nhkで紹介あり。
オバマ大統領が、読んでいる。
図書館予約済み20170108
五章の農業革命までは、面白かった。
六章の神話から難しくなった。
またの機会に読み直そう。
20170402
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この本では、サピエンス、つまりヒトという種が、いかに興隆していったかを独特の切り口で論述していきます。
それをすべて「虚構」というもので一貫して語っている点が非常に興味深い。
かなりのボリュームと深みがあるので、一度なでるように読んでいるだけでどれくらい理解しているのかわからないけれど、それでも目に留まる記述が面白い。
紙を価値のある物として信用しているという話や、人種差別、国という虚構の概念を信用することで世界が成り立っているという話など、どこかでふわっと考えていたことはあるけれど、それを丹念に書いてくれています。
「虚構」に基づいて世界が構築されていると論じられていくと、なんだか空虚にも思えてくるけれど、人間が「こうだ」と信じている部分はほとんど虚構で、目に見えない抽象概念にどれほど寄りかかっているかを再認識させられました。
そう考えると、人間の想像力、見えない部分をカバーする能力というものは、本当に優れているんだと思います。
私たちは他者の存在、国の存在、また過去の人々が紡いでいった遺産の上でそれらの虚構を上手く引き継ぎながら、あるいは統率したり、馴染んだりしながら生きている…こう考えてしまうと、人の想像力の可能性の高さに驚きを隠せなくなる。
筆者は虚構が作り上げる巨大なシステムを明らかにしようとしているのだろうと思います。
いろんな切り口から人の想像力について述べていて、ときには力強くも見えるし、ときには残酷で傲慢にも見える。
ただの人類史的な本ではなく、「人とは何か」ということまで考えさせられる骨太の内容です。
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どこかで読んだ事があるような内容を著者流に整理してまとめてみましたという印象で新しさはない。著者はイスラエル人のようなので生粋の西欧人ではなく、著者なりに相対的に記述しようとしているようには思うのだが、やはりアジアの記述は少ないという点に置いて西欧中心史観的ではある。
全体的には文化人類学的であり、非西欧規範についてどう考えるか?という事がテーマになるが、アチェ族の事例は興味深く、家族と共同体の関係性についてあらためて考えさせられた。一夫一婦制とか親子関係というのもフィクション的でありこれらを解体したところでなんの問題もないのかもしれない。
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ホモサピエンスが如何様にして発展し栄華を築いてきたのか?
新旧の学説を用いて多角的に立てられる仮説には説得力があり、かつ興味深い。
上巻はサピエンス以外の人類がいた時代が主体であり、
あまり馴染みのない歴史が語られるがそれでも頁をめくる手がとまらないほど。
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まだ上巻ですが、感心した着眼点が2つ。1つは、総合的に優位なネアンデルタール人を絶滅させたのは、サピエンスに共同で虚構を信じる能力にあったという仮説。(認知革命) おそらく人類はこの能力によって現在も進化を続けていると気づきました。もう1点は、狩猟から農耕に移行したことは、格差を生み多くの人を幸せにしていないという指摘です。(農業革命) 実は、ここで搾取層が生まれています。延々と現代まで続く搾取層の存在にエリート理論を思い出しました。
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ホモサピエンスがこれまでどうやって生き残ってきたのかに関して
虚構の話をしながらわかりやすく話している。
その他お金の話や宗教、経済などの話も絡めているので、
読んでいて面白い。
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読み応え抜群。上巻はホモ・サピエンスの誕生から帝国の成り立ちまでを解説。我々人類を繋ぐものは「虚構の神話」であり、農業革命は「史上最大の詐欺」である、という事実にただ首を縦に振るしかない。例を交えての飽きさせない論調はさすが。
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ホモ・サピエンスの歴史を筆者の視点、持論で解説した本。学校で習った「歴史」は、かなり大まかにざっくりと、それも主流の解釈を学んだだけだったことに今さらながら気付きました。そして、学生時代に苦手科目だったのに、歴史ってこんなに面白いんだ〜と思いました。好奇心をかなり、くすぐられました!
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ちょっと難しすぎてよく呑み込めなかったが、共同主観的秩序が虚構を信じこむことによって法律、貨幣、神々、国家国民を想像し、成立させる。なんか分かり切ったことを言ってるのに過ぎないとは思うのだが、、、
男女間の格差は性に対して能動的受動的行動差に起因するような気がする。
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私はいつも自分の存在が人間という枠の中でもがくしかない絶望感にとらわれて悲しみにとらわれていた。本書は救いの書である。新しい解釈で、新しい視点で人間というものの存在を再確認できる。この本を読んで、渋谷の交差点を見下ろしてみるがいい。人間の存在が実にばらばらであるが、妙に統一感がある不思議に、本当に感動する。
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話題の本です。電車で読んでいてふと後ろを振り返ると、「各種メディアで取り上げられ、○○氏絶賛!」とか、でかでかと書いた広告があって、ミーハーな自分が恥ずかしくなりました。先に広告を見ていたら、買い控えたかも。あの手の広告は(少なくなくとも私には)逆効果。
それはともかく、流行るだけあって、論旨明快。なにより、非常に読みやすい。これは訳者の上手さに負うところが大きい。
上巻前半の内容は、ちょっと前に、NHKスペシャルでやってたシリーズ「ヒューマン なぜ人間になれたか」を発展させたような感じ。ネアンデルタール人などは、ホモ・サピエンスより明らかに、体格的にも、知能的(少なくとも脳の容量的に)にも、優れていたのに、なぜ、栄えなかったのか、他の人類種とホモ・サピエンスの違いを丁寧に追ってく展開は、とてもスリリングで読み応えがあります。
初期の農耕は明らかに非効率的で、「植物に人間が家畜化された」とまで言える状況なのに、なぜその道を選んだのか?という問いも、非常に興味深い。本書でも、その疑問に十分に答えが出ているとは言えないと思うので、更なる研究の進展が待たれるところです。
下巻も楽しみ。
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なかなかに刺激的な内容で、文章もイヤミギリギリのユーモアが散りばめられ(日本人からするとアメリカの笑い声が入るコメディドラマを観てるような気分にさせられるやつ)、読みやすい。
視点を転換して「サピエンス」の歴史を見て行くと、違った歴史が見えてくる。はー、なるほど、確かにね、と。
ただ未来に夢見る少年少女が読むと、素直に世界に絶望しちゃって、不良になっちゃうかもだから、親御さんは気をつけて。
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イスラエルの歴史学者による巨視的タペストリー・オブ・「人類」。48ヶ国でベストセラーとの売り文句だが十分頷ける労作だ。この上巻では主に、言語や交易によって生まれ、農耕社会の発達により培われた「共同主観秩序」が、貨幣・帝国・宗教といった虚構を通じて人間世界のグローバルな均一化に果たしてきた役割について論じられる。
正直に言って、自分にとっては個々のトピックは真新しいものではなく既視感のあるものばかりで、そういう意味ではサプライズはほとんど感じられず。ポストモダニズムの残滓のようなものが嗅ぎとられるのにもやや食傷。しかし、単に歴史上の出来事を相互に関連づけようとする教科書的な記述とは一線を画し、あくまで生物学的な視点を残したまま、「サピエンス」という種の集合的意識/思考を主軸に世界史の大きな流れを摑み取ろうとする試みは斬新で、他に類を見ないものだと思う。
また、何よりも平易で読み易いのが本書の身上。ある程度の読み手の中にはやや手応えの無さを感じる向きもあろうが、扱う範囲が広い割に込み入った議論がないので、同じところに何度も立ち返って考える必要がない。本書のような壮大なテーマに、電車の中で気軽に触れられるのはシンプルに素晴らしいことだと思う。
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思っていたことをより鮮明にズバッと言ってくれている本。
ただ家父長制度の普遍性と永続性についてはなぜだかわからないと明言している。
卑弥呼やアマテラスについてはご存知ないのかもしれない。
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クローズアップ現代での特集に興味を持ち読んでみる。途中で挫折しそうかなと思っていたが意外と読みやすい。ただけっきょくどんな結論になるのか下巻を読むまでわからない。下巻に進みたい。