紙の本
お奨めです
2016/11/08 07:26
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Atsushi - この投稿者のレビュー一覧を見る
各所で話題になっている本だが、想像を超える面白さ。あまりに面白くてページを繰る手が止まらないので、平日の深夜に読むのをストップしたほど。
裏社会のフィクサーによって数千億円もの金が不正に引き出され、自殺者・逮捕者を出すこととなった「イトマン事件」について、金の出所となった住友銀行の行員であった著者が、当時の克明な手記を元に何が起こっていたのかを解き明かすノンフィクション。自ら「Letter」と呼ばれる内部告発文書を大蔵省・マスコミ・住友銀行上層部へ送り付けながら、住友銀行・イトマン上層部の退任を迫る様子は、読み物として非常にスリリング。
バブル時期と比較して日本のコーポレート・ガバナンスは、少なくとも表面上は整備されつつあり、このような裏事件が今後日本で起こるかどうかはわからない。しかし、いったん大企業におけるガバナンスがおかしかくなると、このような狂気の沙汰が繰り広げられる可能性があるという点で、後世の我々が学ぶべきところも大きい。
紙の本
かなり衝撃的
2023/10/28 13:44
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投稿者:ロンバルド - この投稿者のレビュー一覧を見る
事件が明らかになった時以上に刊行時に衝撃が走った記憶があります。当時は借りて読んだのですが、今回購入して改めて読んでも衝撃的です。その後の著者の人生も含めて。
紙の本
昔を振り返り
2017/09/07 08:28
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投稿者:てけちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
同業者として同じ年代を歩んできた他行のものとしては、ちょっとわかりにくい点もありますが、時代を思い返す本ですね
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当時の状況を知る者からすると大変興味深いのだろうが、そうでなければ、住友銀行といえども経営者に私物化されるし、役員たちも保身に走って状況を変えられないということを再認識するだけだ。
東芝といい、そんな例はいくらも出てくる。
著者の偉そげなトーンはちょっと鼻につく。
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イトマン事件の裏側。
なんつか。
事件自体の記憶があんまりないし。
当時やっぱり組織の中で上手く立ち回ったんじゃないかという感じが否めない。今更、銀行のため、社会のためと言ったって、あなたを信じて裏切られた人もたくさんいたわけだよね。それを、保身しか考えてないとバッサリ切る。そうかもしれないけど、信じてた人に結局裏でコケにされてた人たちはいたたたまれない。
構成としても、当時のメモと、本文が錯綜するのは読みづらい。どっちかにしてほしかった。
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以前から気になっていた人物。
その昔、「男は強くなければ生きていけない、優しくなければ生きている資格がない」
というセリフがあったが、男は面白くなければ生きている意味はあんまりないと思う。
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銀行の役員って仕事してないんだな、こんな仕事したくないな、この人って自己顕示欲の固まりなんだなって薄っぺらい感想しかわかない。読み物と言うより、資料。
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バブルの闇がわかる本。正義の側に立っているような書きぶりだが、やっていることがエゲツなさ過ぎて著者に共感はできない。クソみたいな世の中だけど、バブルの頃よりはマシになってるんだなと思った。
内容はどろっどろで面白い。事実は小説より奇なり。中心はイトマン事件についてだが、この本ですら全容ではない、というのが凄い。
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事実は小説より奇なりを地で行く本だった。バブル崩壊の象徴ともいえるイトマン事件のまさに真っ只中にいた著者によるノンフィクション。欲望が渦巻いている世界が凄まじい。
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各所で話題になっている本だが、想像を超える面白さ。あまりに面白くてページを繰る手が止まらないので、平日の深夜に読むのをストップしたほど。
裏社会のフィクサーによって数千億円もの金が不正に引き出され、自殺者・逮捕者を出すこととなった「イトマン事件」について、金の出所となった住友銀行の行員であった著者が、当時の克明な手記を元に何が起こっていたのかを解き明かすノンフィクション。自ら「Letter」と呼ばれる内部告発文書を大蔵省・マスコミ・住友銀行上層部へ送り付けながら、住友銀行・イトマン上層部の退任を迫る様子は、読み物として非常にスリリング。
バブル時期と比較して日本のコーポレート・ガバナンスは、少なくとも表面上は整備されつつあり、このような裏事件が今後日本で起こるかどうかはわからない。しかし、いったん大企業におけるガバナンスがおかしかくなると、このような狂気の沙汰が繰り広げられる可能性があるという点で、後世の我々が学ぶべきところも大きい。
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この本を開くと最初に登場人物を紹介するページが3ページほどあります。そこに出てくる名前をみただけで手がちょっと震えました。
私が住友銀行にいたときの頭取、取締役。(私はぺーぺーでした)
イトマン事件がどれほど根の深い事件だったかが一番身近にそれを見た著者國重氏のメモをもとに解きほぐされます。
最終的には、背任罪として告発された事案ですが、検察、大蔵省(今なら金融庁)、マスコミ、銀行内部、で全く見方が違う。
当時なく、その後整備された制度として「個人情報保護」(個人情報保護と同時に、法人間で情報を漏らさない、というルールが引きずられる形で確立したと感じます。この本では情報リークと引き換えに別の情報得た式の記述が多数。)「反社会的勢力」(今ならどんな形ででもやくざと接触があった、とされればそこでシャットアウト、イトマンに伊藤や許が食い込んだようなことはもうないでしょう)、あとは根本的なところで「不良債権」の定義。これはこのあと、金融検査マニュアルにより明確な線引きがされました。その金融検査マニュアルもいまは昔、実質廃止…
克明な記録です。しかし、その当時を知る人でなければ、特に何の感傷も呼び起こさないテーマでしょう。
当時住友銀行に在籍した人間、今、三井住友銀行に在籍している人、金融庁関係など、この本を手に取る人は多いはず。
付随して、「経営者とは」「バンカーとは」「企業のガバナンスとは」「男にとっての晩節とは」を考えさせられます。
登場人物のほとんどが既知(もちろん、お名前は存じております、というレベルですが)なので手に汗握って読みました。
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保身、出世欲といった当然の感情よりも会社のために行動した國重さんには頭が下がる。自分なら同じ行動ができるかと言われれば、即答できない。
少なくともイトマン事件がどういう事件かという前提知識がないとスムーズには読み進められないと思います。当時のメモがネタになっていて、臨場感がすごい。
#読書 #読書記録 #読書倶楽部
#住友銀行秘史
#國重惇史
#2016年96冊目
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ビジネス街の書店を賑わすこの本。しかしどう評すれば良いのだろうか。
一つ言えるのは、著者は相当なメモ魔であるということ。イトマン事件についてはこれまでもいくつかの本が出ているが、ここまで克明な記録を25年経って出せた人はいない。それは、彼が内部・外部の人たちとのやり取りを克明にメモしていたから。日経の大塚さんもおそらく取材メモを残していて、その成果は日経新聞社刊「ドキュメント イトマン・住銀事件」(1991年)などに反映されているのだろうが、彼が書けなかったことも、多くの主人公が引退しまたは鬼籍に入った今日となっては書けるということもあるのだろう。
ただ、仕事上知りえた秘密を本にして出版できるんだったら、世の中何でもありになってしまう。その点も一応、念を押しておかないといけないので、星を一つ減らして四つとしたい。
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イトマン事件の影の当事者が残した手記をまとめた本。おじいちゃんが自分の過去の武勇伝でも語りたくなったか、というテイストなのがちょっと気になるところと、終わり方が非常にイマイチだったのは残念。
イトマン事件は全く詳しくないが、当事者が書くとこうなるのかな、という印象を持った。
研究者が様々なインタビューや公開資料から書き起こした日米安保と沖縄返還と比べると良い対比となっていた。
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▶︎2016/11/19-2017/02/10 一割読んで断念
▶︎誰が頭取になるかは、「誰を頭取にするか」の権謀術数に優れた者の通りになる。人の実力才能など大したものではない。渦に飲み込まれた浮遊物は、結局深く底まで沈んで行けるか、渦の外に追いやられるかである。そして潮流が変わらない限り、結果オーライなのである。▶︎民主主義は一寸先がわからない。イギリスのEU離脱。トランプの大統領就任。古くはベルリンの壁崩壊。
▶︎これはやはり記録であり、ノンフィクションと言える代物ではない。
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