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みんなのレビュー302件

みんなの評価4.1

評価内訳

288 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

笑ってしまいそうな真実

2011/03/20 15:28

7人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:muneyuki - この投稿者のレビュー一覧を見る

ヒトラーをして、「20世紀最大の精神を持つ偉人」と言わしめた、天才・ショーペンハウエルの読書にまつわる三篇の小品。

『思索』
まず、彼の読書についての骨子にあたる部分。
そもそも読書というのは、他人の思想の押し付けに過ぎず、いくら数を読破しても無意味である。
他人から借りて来たものばかりで出来上がった才人、これを「学者」という。
真の思想は、自分の内側からしか生まれず、読書とは素材に過ぎない。

じゃあ、その内側からどうやって生みだすの?という部分に、才能が関わって来る訳です。
「世界」という一次資料は、本も含めた素材と機会をくれるのみ。
そこをきちんと読み取る、即ち世界を読み取った者こそが真の「思想家」であり、「天才」なのです。

で、その「思索」、思い巡らすということが、一般人にはいくら考えても何かが生まれて来るもんでもないし、知識・経験量を上手く「真理」として吸収出来ないなら、いくら読書しても無意味。
つーか全ての経験が無意味。

その後も
「読書は思索の代用品」
「他読は自分で考える事をどんどん失わせる」
「学者は読書に呑み込まれた馬鹿」
「論争中に権威を持ち出してくる奴は馬鹿」

という感じで、読書をディスりまくり、果たしてこんな調子で表題に行きつけるのか?と読者をドキドキさせておいて、次。


『著作と文体』
三篇の中で最大量を誇る論文。と同時に、最もどうでもいい論。
「勝手に俺の本とかいわゆる名著とか引用に使うなボケ!引用するからにはちゃんと理解して最適な使い方しろカス!あぁ!?つかそんないっぺんに二個も三個も同時に考えられる訳ねぇだろ!一つの文章の中で何個も主張すんな!2ch?ざけんな!自分の正体きちんと晒せやオイ!
・・・いや、落ち着け落ち着け、クールになろう」
というような事が書いてあります。意訳し過ぎですが、大まかにさらうとこんな感じ。
そして表題へ。


『読書について』
いわゆるインテリ層の方々、ほんとはその本、読んでないんじゃないですか?
題名だけ知ってる状態で色々語ってませんか?
何かたくさん本読んだ事がステータスになっちゃったりしてないですか?

ドキっとさせられます。

本に限らず、全ての「情報」はどんどん劣化・風化していきます。
ショーペンさんが言うには、大体今出てる本なんて、五年もすりゃどーでもいい本になってるよ、との事。彼の活躍は1800年代なので、今だと半年から一年位の周期かもしれません。
そういう「作者が暮らしていく為」に書かれた本は、どーでもいい事しか書かれてない。そんな本は山ほど出版されている。でも、時間は、人生は限られている。だから、本を選んで読まなくてはならない。
なるほど。読書術らしくなって来ました。
さて、彼の「読書術」とは?

「良書を読む為の条件とは、悪書を読まぬ事である」


ずこー。
それは恐ろしいほど精度の高い、事実・真実です。

彼にとっての良書とは時の流れに負けぬ「名著」と言われる類のもの。
先人の言葉を引用し、「努めて古人を読むべし」としています。
限られた時間・限られた力を、多読ではなく
「良書を反復して読む為のエネルギーとして使え」
これがこの論の主張の様です。

本当に彼は頭の良い人だったのでしょう。
某SFロボットアニメのヒロインではないですが、
彼が周りの人を見渡し「バカばっか」と呟く姿が目に浮かびます。

しかし、僕は彼の言う「バカ」でも別に構わないなぁとも思います。
別段、僕にとって必ずしも人生とは成功しなくてはならないものではないからです。
いや、というか僕にとっての成功が「楽しみの為の読書の時間を持てること」なので、どうしても彼の意見に全面肯定という立場ではないんですよね。

ただ、下らないビジネス書・自己啓発書を百冊読んで「読書家」を名乗る様な人には、まずそうした「読書」を始める前にこの本を読んで、改めて読書とは何か、を考えてみて欲しい所。
この本は、彼の言う所の「良書」の一つですから。

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紙の本

書いてること半分ブーメラン

2023/10/25 08:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ブラウン - この投稿者のレビュー一覧を見る

自分の頭で考えること、悪文の氾濫への嘆き、読書の心構えにかんして、痛烈な批判と主張を述べている。
一方で、内容それ自体が本書の表現形式への批判として返ってきていている。何かを主張する場合には首尾一貫した態度を持つべきだと考える身としては、自分を棚に上げた著者の態度は唾棄すべきものと映る。せめて対比形式を取れなかったのか。それとも今の私のような感情を読者に抱かせて、著者の思想を逆説的に称揚する風潮を作りたかったのか。天才の考えることは深遠にしても、こう延々と考えさせられても仕方がない。そもそも当時のドイツの世情への批判が大半なのだから、現代にも通じるエッセンスはほんの一握りなのだから。
誤れば車輪の再発明に誘いかねない主張があったり、ドイツ語に対してもはや妄信のような美学を持っていたりと、主張の中立性を疑わざるを得ない態度が見られる。広く普遍的な事象を説く割に、その基盤にある精神が内側に向かっている奇妙なバランス感。矛盾した精神と表現で著された本書は、しかし何故か時折鮮烈なフレーズを持って強く心に訴えかけてくるものがある。それは自己矛盾した内容の拙さを補ってあまりある養分を含んだ、人生の糧だ。

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2006/05/20 00:12

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2007/05/19 21:59

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2007/05/27 01:37

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2007/06/23 18:44

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