キャラクターに迫る
2017/12/27 17:28
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投稿者:栞 - この投稿者のレビュー一覧を見る
映画だけしか見てない方には、いいと思います。一人ひとりのキャラクターの内面をコミックの場面を絡めて作者が解説しています。
作者が新人賞を受賞した時のコミックも掲載。
でも欲を言えば、もっとカラーイラストが欲しかったな。
それと、聖地巡礼者に優しいガイドなんかが欲しかったです。
「ちゃんと見る」、「ちゃんと聞く」・・・・・・。
2016/11/26 23:59
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投稿者:ヤメピ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ページ順に
1.各媒体で世に出たカラーイラストのギャラリー
2.2008年の第80回週刊少年マガジン新人漫画賞入選作品としての「聲の形」
3.2013年の週刊少年マガジン第36・37合併号掲載の読み切り作品としての「聲の形」
4.大今良時先生が答える「聲の形」にまつわる85のQ&A
5.主要人物の解説
6.大今良時先生ロングインタビュー
という内容です。
個人的に4でなされた十字の影についての解説がお気に入りです。
また、6で9月2日(火)の夜に硝子と将也がそれぞれが目覚める前に見た夢に込められた意味を知ることで、自分の現実の悩みへの答えに通ずる考えに触れることができてうれしく思いました。
著者自身による作品解説の手ほどきを受けられる機会として、こうした書籍や雑誌の形で世に出るものにありがたみを感じつつ、それらに依存しているせいか自分が作品本編を読む際にイージーリーディングの様相を呈してしまうことを反省します。
聲の形を完全網羅したい方へ
2017/04/30 17:25
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投稿者:コスモス - この投稿者のレビュー一覧を見る
登場人物たちはあの時、何を思っていたのか?
作者はどういった理由で、この物語を描いたのか?登場人物たちの設定を考えたのか?
気になる疑問の答えがこの本にすべて載っています。
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投稿者:akb49484800 - この投稿者のレビュー一覧を見る
過去の読み切り作品や、イラスト、作者へのインタビューなど、内容が詰まっていてとても良かった。単行本を読んだことのある人はもちろん、これから買おうと思っている人にもおすすめの一冊です。
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・新人賞入選作の読切版、連載前の読切版が読めたのは嬉しかった。
・裏設定や場面に込められた作者の意図が「正答集」のように並ぶかと思いきや、読者の「読み」がそれを越えていた事例も率直に語られる。このことがむしろ、一意に定まらない人の心の常と同様、ポリフォニックな心理的背景が描き出された本作品の深みを裏打ちするように思われた。
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最初の読み切り版(入選版)は読んだことなかったので硝子の性格がちょっと違う気がするとか発見があって面白かった。作者インタビューや一問一答なところは自分で考察していた所とあってたり違ったりの答え合わせが出来て面白かった。なにげに扉絵とか市のパンプ描き下ろしのカラー絵が収録されていたのが嬉しかったです。
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※このレビューでは主に「聲の形(2008年第80回新人漫画賞入選作品)」※1及び「聲の形(2013年週刊少年マガジン第36.37合併号読み切り作品)」※2についてのみ扱っています。
※暴力及び流血表現の含まれる作品です。
【印象】
聲の形の別の形。
真正面からぶつかってくれる人に飢えていた人。
【類別】
漫画。
短編であり、入選版は約40頁、読切版は約60頁。
青春、ヒューマンドラマ、ロマンスの要素。
【構成脚本】
入選版では「迷惑なんだよ」の形で吐露された人物の本音が早々で印象的です。
読切版については、入選版を拡張して丁寧に磨きあげたような感触があり、研がれた牙を垣間見せるに留め、なんかここまで書いていて自分でよく分からなくなりましたが、とにかくドロっとしたなにかがギュっとされたなにかです。連載版※3の序章的位置付けに当たる部分をギューとしています。
【画】
入選版「だって石田君がそう思って私に会いに来てくれた だから」の齣において、低い人間が高い人間の涙を拭う仕草に魅力を感じました。
読切版、頁88における2齣目の錯乱あるいは絶望に満ちた表情から魅力を感じました。
5年がもたらした作者の絵柄の変化を見るのも楽しみのひとつかもしれません。知りませんが。
【備考】
このレビューにおいては、※1を入選版、※2を読切版と表記します。
以上のほか、本著の含む内容には作者の一問一答や対談があります。
※3の連載版とは下記URLのレビューにて扱った全7巻のことです。
http://booklog.jp/users/70x20/archives/1/4063952681
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うん。作者の思い入れのある素敵な作品だということはわかる。
けれど、個人的には裏側の情報について語るのは、無粋だと感じる。
作者さんが悪いわけでもなく、皆が知りたいと思うからのファンブックなんだろう。
けれど、ここまで計算して作られた、構成が美しい物語に対してもったいないと思ってしまう。
蛇足により、なんというか間が抜ける感がある。
将也と硝子の2人が恋に落ちていて、幸せになりましたとさ、と、単純なハッピーエンドを夢見る読者が居てもいいんじゃなかろうかと思ってしまう。
(いや、作者はそう思う読者を否定してはいないんだけど)
人の心の正解なんてわからないという物語に対して、作者といえど公式見解を示してしまうのは、とても寂しい。
ここまで書いて、一晩おいて、公式ファンブックの違和感に気づく。
この物語は、誰かが誰かを傷つけたことに気づいて、それに向き合う物語だ。けれども、主人公の友人であり、映画つくりのきっかけとなる永束に対して、ひどい扱いをする。そして誰もそのことに反省したり謝罪したりしない。彼も、笑ってそれを受け入れている。なんだろう。この軽い扱い。みんなが遊ぶときにお金を出して、しかも家が裕福じゃないって、キャラ的にお笑いだから問題ないということなんだろうか。だとしたら、とても怖い。友束に対する作者のコメントの冷たさが怖い。いや、誰でもそんなに優遇されていないかもしれないけれど、友束という存在は、記号化された漫画っぽいlキャラクターであり、その違和感が強くなる。イトさんも同様に記号化された存在だが、それに比べると、切ない。