紙の本
日本最大の全身骨格恐竜。はやく全体が見たい。
2017/07/04 17:18
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投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
今年(2017)4月に恐竜の全身骨格が発掘されたというニュースがあった。そのニュースでも発掘に至る経緯を話していたが、本書はこの執筆時点までの発掘の様子をまとめて著したものである。
著者は「関わった人間を中心にまとめた」と書いている。基礎的な知識の部分もかなりあるが、この聞き書きで書かれた部分が私には一番面白かった。趣味で化石を探す人、化学者になりたかったのに恐竜の専門家になった人。退職後の仕事としてかかわった人。それぞれの「人生」がだんだんと交叉して一つのストーリーが出来上がっていく面白さ。重要なできごとを異なる目から見てみる面白さもあった。これは良くできた映画にもあったような手法である。「ガッツポーズ」が小さかった理由、現場を見て「土木作業だ」との感想などなど、各人の感じたことにその都度ひきつけられてしまった。
発掘の手順やその前後の工程などもかなり詳しい。著者はサイエンスライターということであるが、大学で古生物学を専攻していたということでもあり、登場する関係者とも仕事をしたことがあると書いてある。恐竜の基礎知識部分が大変専門的で詳しかったりするのはそういうことか、と納得した。
恐竜に興味がある人はもちろん面白いだろうが「報道規制」の話があったり「町おこし」を考える話もあったり、いろいろな観点で読める話でもあると思う。
掘りだされたものもまだ半分近くは塊の中だということ。研究のこれからも楽しみだ。
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2003年に北海道むかわ町穂別で発掘された恐竜、「ハドロサウルス」の全身骨格化石と、その発見に関わった人々のお話し。
北海道で生まれ育った自分にとって、穂別は昔からメロンと恐竜の町というイメージがあった。でも自分が知っていたのは首長竜と呼ばれる水棲生物で、生物学的には恐竜とは違う生き物らしい、ちなみにプテラノドンなどの翼竜も恐竜ではない。そして日本国内で恐竜の化石、しかも全身の骨格が発掘されるのは非常にレアなケースだそうだ。
化石が見つかった場所は車が入れない林道脇、しかも地層は地殻変動により垂直に近い状態、発掘作業には相当なご苦労があったようだ。化石は2016年夏の時点で、ノジュールと呼ばれる岩石から取り出す作業の途中との事。穂別にあるむかわ町立穂別博物館で、ハドロサウルスの全身骨格が展示される日が待ち遠しい。
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単に時系列を追うだけでなく、プロジェクトに関わる各個人のバックボーンにまで踏み込んだスタイルを含め、一体の恐竜化石の発掘記というスケールには収まりきらない面白さを持つ一冊だった。
海棲爬虫類や翼竜は恐竜のカテゴリーには含まれないという薀蓄を始めとする、古生物や地学、化石発掘などに関する知識も分かりやすく平易に書かれているので、勉強しているという意識のないまま興味深く読むことができる。
出版前のチェックが少し足りなかったか、誤記や脱字、不自然な語句の繰り返しなどの不体裁もいくつか散見されるものの、そうした欠陥が内容にいささかの瑕疵も与えない、それだけの読み応えがある。
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非常に面白かったです。ノンフィクションですが、上質のミステリを読むようなドキドキ感がたまりませんでした。ワールドサイエンスニュースで見ていただけなので日本でどれぐらいフィーバーしたかはわからなくてとても残念ですが、それはそれはすごかったであろう想像しています。学名の入ったペーパーを読むのがものすんごく楽しみです、そして、むかわハドロサウルス科恐竜の全身骨格標本を自分の目で見たい。
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ザ・パーフェクト―日本初の恐竜全身骨格発掘記: ハドロサウルス発見から進化の謎まで
内容 :
日本恐竜研究史上最高と呼ばれるハドロサウルス科の恐竜の全身骨格化石はどのように掘り出されたのか。
発掘に関連した人々の知恵と工夫、思いとは。
北海道むかわ町での化石発見の全貌を、多数の写真と関係者の証言でひも解く。
著者 :
土屋健/執筆
埼玉県生まれ。金沢大学大学院自然科学研究科で修士号を取得(専門は地質学、古生物学)。オフィスジオパレオント代表。サイエンスライター。著書に「古生物の飼い方」など。
小林快次/監修 櫻井和彦/監修 西村智弘/監修
2016/9/10 予約 9/14 借りる。12/20 読み始める。1/27 読みたいが忙しいので 途中まででいったん返却、読み終わる。
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大仰な題名だが、中身は日”ムカワリュウ”という日本初の全身発掘恐竜の発見から発表までの発掘ストーリーである。
すでにテレビなどでも紹介されているので、すでに知っている話が多かった。TVには出ていない大学院生やその他関係者にも話を聞いていて、それぞれの役割の紹介になっており、一言で発掘と言ってもこれほどの大物だと大変だということがよく分かった。
ムカワリュウの発掘話を知りたいなら、ちょうどいい本かもしれない。
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日本初の恐竜全身骨格の第一発見から、鑑定、発掘にあたった人々のインタビューを元にしたノンフィクション。
これほどの大発見には熱意と好奇心に裏付けられた幸運と、それを支えた努力が様々な視点から描かれる。
「カムイサウルス・ジャポニクス」が認定され、全身骨格標本が公開された今こそ、この物語の後日談を含めた増補改訂版が読みたくなる。
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興味深く読めました。
が、ちょっと消化不良かも。
発掘の記録…
研究結果はネットで調べるとしよう。
恐竜とクビナガリュウ、モササウルス。
ジュラシックワールドで一緒に飼われてたやん。
全く違う生態系だって!?
一緒やと思ってる人のほうが絶対に多いな。
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日本の化石研究の現場や研究機関、歴史など網羅されており、発掘に縁があった人々のヒューマンドラマも魅力的。化石や恐竜が好きであれば最高に楽しめる1冊