化学で証明できない事
2019/09/23 16:36
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日常で起こるちょっと変だな・・・って思うこと、揃えて出かけたはずのスリッパが帰宅したら乱れてる、街を歩けば皆が自分を避けるなどなど。
スリッパの話はちょっと怖かった。家帰ってスリッパが揃ってなかったら嫌な気分になったもんだ。
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日常の謎!では、決してない話。
ありそうに見えなくもないが、ないない。ないよね〜。
そういう変わった短編集。
ある意味、なにげに小泉がすごいぞ。
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一歩ずつ進む/二歩前を歩く/四方八方/五ヵ月前から/ナナカマド/九尾の狐
起きている事象に科学的な説明は付けられない。その事象が表していることの説明が付くとき、求められているものが見えてくる。う ぅ 怖いです。その原因のようなことをしたご本人も。九尾の狐 にはホッとしたけどね。
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あまり読んだことがないタイプのミステリ。若干ホラーチック。
「今回の問題ではHOWは議論しないことにしましょう。超常現象に理屈を求めても、仕方がありませんから」
解説で引用されているこの言葉が、まさにこのミステリにおける鍵。超常現象が起こす謎を、探偵役の小泉くんが解き明かそうとするミステリ短編集。
「HOWが超常現象」が確定しているミステリを受け入れられるかが、この本を楽しめるかどうかの分かれ目な気がする。
6篇収録だけど、後味悪い話が多いー。
私はラストが(比較的)気持ち良い「五カ月前から」「九尾の狐」が好き。「九尾の狐」はなんだかなあと思ったりもするけど、女心が可愛いじゃないか!
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ミステリー短編集。
それぞれの主人公に起こる超常現象。
理屈で解決できない不可思議な出来事には、ある法則があった。
その法則が明らかになるとき、秘められた過去が・・・。
理屈で説明できない超常現象。
それ自体も不気味ですが、過去が明らかになった瞬間ぞくっとしました。。
どの作品も読み応えがあり、そして読後は寒気がします。
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超常現象が起こっている友人・知人の問題を解決する超常現象探偵?・小泉(ただの研究員)が活躍する短編集。
説明がつかないものは、超常現象の可能性も考え理由と目的を探ろうとする。こんなのミステリーと呼べない!と言う人も多いだろう。でも、個人的にこれもたしかにミステリーだった。
やや残念なのは小泉の職場の人間しか出てこないこと。昔の名探偵シリーズよろしく、超常現象が起こる人間が多い職場かもしれないが、ママ友や、学生時代の友人等、違うカテゴリーのキャラが超常現象にあってもよかったと思う。
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超常現象は超常現象として受け入れて、なぜそのようなことが起きているのかを解いていく。なるほど、こういうお話でしたか。短編集で読みやすく、個人的には好きですよ。楽しかったです。
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理詰めの石持さんがオカルトを書くのだから、どうなるのか不安と期待が高まる。石持さんの持ち味はそのままに謎に迫ると、ほんのり恐怖が残る感じ。とても面白く最後まで飽きずに読めました。
あらすじ(背表紙より)
ある日、僕は前から歩いてくる人に避けられるようになった。まるで目の前の“気配”に急に気がついたかのように、彼らは驚き避けていく…。(表題作)とある企業の研究者「小泉」が同僚たちから相談を持ちかけられ、不可思議な出来事の謎に挑む。超常現象の法則が判明したとき、その奥にある「なぜ?」が解き明かされる!チャレンジ精神溢れる六編のミステリー短編集。
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とあるメーカーの社員たちが何気ない超常現象に気付き、その原因を探りながら過去の出来事との因果関係を解決するという趣向の短編集。
石持氏お得意の安楽椅子探偵が活躍しつつも、超常現象の存在を肯定してしまうところが斬新です。
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連作短篇集。テーマは超常現象。例えば,一人暮らしのマンションに毎晩帰宅するたびにスリッパが1歩ずつ進んでいく,空に近付いたガソリンタンクが知らぬ間に7割程度まで復元してしまう,など。相談を受けた研究者小泉は,「超常現象の非存在が証明できない以上,否定することはできない」という「合理的」な考えを持ち,「どういうメカニズムでそれが起こるか」ではなく「なぜそれが起こるか」という視点から解決を与える。それはそれでよいとして,結果的にホラーになる。野心的な一作。
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1/2 徳をする、得をしない。
カフェの店長が貸してくれた。一味違う珈琲を淹れるだけじゃなくて、本もおすすめしてくれるなんて粋な人だ。歳は一回りくらい違うぼくにも、丁寧に話してくれる。ネコかイヌかでいうとイヌ。武士か貴族かでいうと貴族。平安か飛鳥かでいうと飛鳥時代。雅で、柔らかく、気が利いて、人当たりもいい。「お金を貸して」と言えば、「なんで?」ではなくて「いくら必要ですか?」と聞くようなタイプ。そんな店長の名前がとある作家さんと同じであったことから本の話をした、その翌日に、「よければどうぞ」と差し出してくれた。腰が低い。もっと威厳と自信をもって「君にはこれがいいよ」くらいですすめてくれてもいいものなのに。カフェの店長からすすめられたというだけで、その本はたいそう素敵な気がするものなのだから。注文を聞く時は腰をかがめて目線を下げろと言われるけれど、店長は常に中腰くらいで人に接している。太子、それでは他のものに示しがつきませぬ、それに腰を痛めてしまいます。でも根性で耐えている。根っからの苦労人だ。飾らない店長なりの、ゆずれないお洒落がある。根性だけではどうにもならないことがあるのを知っていて、それでも腐らない誠実さをぼくはこっそり尊敬していて、庶民からも慕われている。そんな店長から頂いた本は、面白かったが、好きではなかった。書き方が平凡だという平凡な理由。平凡なのに面白いということへの若干のジェラシーもある。店長にはなんと言うべきか。正直に「面白かったけど、好きじゃなかったです」と言えば、きっと「そうでしたか。すいません。じゃあこれはどうでしょうか」と別の本を貸してくれるだろう。それに人は(ぼくは)ついつい甘えてしまう。店長はいつも、損をする役回りである。「どこが好きじゃなかったですか」なんて聞かないのは、「なんで」は既に考えてるから。なんでこの人は本を読むんだろう。なんでこの人はお金が必要なんだろう。なんでこの人の笑顔には嘘があるんだろう。超常現象じゃなくたってわからないことはたくさんある。そんなことはとっくに考えていて、わざわざ聞くなんてことが無粋なことだってある。初めてこのカフェを訪れる人は、なんだ平凡なカフェじゃないかと思うかもしれない。でも店長は注文を聞く以上に聞いている。声なき声に耳を傾け、提案をしてくれる。どのようにだけを考えていては、気づけないことがある。それは危険なことかもしれない。最先端やトレンドではないけれど、むしろ時代遅れかもしれないけれど、店長は中腰で、二歩前を歩いている。
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連作短編。超常現象は起きるものの、それに関する原因はその話の主人公の過去に起因する。それを、話を聞いた小泉がサポートして気付かせる。といった筋のミステリー(?)
キレ者の探偵役が居る、という石持さんぽい作品。小粒だけど面白い。
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幽霊か?はたまた超常現象か?
ある企業の研究者・小泉が、同僚や上司、部下などから持ち込まれる不可思議な現象に挑むミステリー、短編6篇。
ひとつひとつは、たわいのない些細なことですが、謎を追うたびに、奥深い黒い闇が...
不可思議な現象そのものは追求せず、なぜその現象が起こったのか?という、whatではなく、whyを明らかにするミステリー。
『一歩ずつ進む』
家に帰ると、スリッパが少しずつ奥の部屋へ移動する。なぜ?
『二歩前を歩く』
向こうから来る人が驚いて自分を避ける。なぜ?
『四方八方』
若くして亡くなった妻の遺髪を、部屋の壁紙の裏に貼り付けた男の身に何が...
『5ヶ月前から』
朝、消したはずなのに、浴槽の電気が付いている。なぜ?
『ナナカマド』
いつのまにか、車のガソリンが増えている。なぜ?
『九尾の狐』
彼女のポニーテールの髪が左右に分かれ、まるで意志のある様に...
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前回読んだ「三階に止まる」では世界観に圧倒されましたが、本作はよりSFとホラーの中間のような不思議な雰囲気を楽しめました。
超常現象に怯えるだけでなく、その理由を突き止める。そこには心の闇や人に言えない秘密があって、隠された真実が明らかになる過程や心理描写に引き込まれました。なにより短編で読みやすいのもありがたい。
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「一歩ずつ進む」「二歩前を歩く」「四方八方」「五ヵ月前から」「ナナカマド」「九尾の狐」
不思議な現象を解き明かす小泉くん、いいキャラでした。
最後の「九尾の狐」はハッピーエンド?締め括りにはちょうど良かったです。
もしダリコさんとケンカしてしまったら髪の毛ユラユラ~ですね。