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竹宮ゆゆこさんのライト文学第2弾。話は今年読んだ桜庭一樹さんの「砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない」みたいな雰囲気で、ラストも同じ感じなのかなと予想していた。ただ想像の斜め上を行き過ぎて、初読では理解できなかったのが正直な所。理解できないと寝ざめが悪いので迷わずネタバレサイトでどんな仕掛けだったかを読み納得した。普通に読んでいると必ず最後の所で「???」となりますが、ともかく悪い流れの終わり方ではなかったので評価は普通といったところです。
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いじめられていた女の子を助けたら好きになっちゃった系の、高校青春ストーリーです。
青春とか恋愛ものは好きなんですが、この作品に出てくる人間はくさいセリフを平気で連発するので、ちょっと苦手なノリでした。
ミステリー的な要素もあり、面白かったですが、さすがに帯の紹介文はハードル上げ過ぎだと思います……
作品は悪くないのに、構えて読んでしまうからやめてもらいたい。
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読み終わった直後は意味がわからず、他の人のレビューを読んでちょっとは理解できたかも。これ読んだ人の解釈を聞きたい。
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帯の意味が理解できず、、、後半置いてきぼり感が否めない作品でした。
UFOのくだり以外は既視感ありありなストーリーに感じました。UFOとかヒーローとかこの作品のオリジナリティの部分があんまり理解しづらかったのが残念。
うーん、あまり好きな作風ではなかったかな。
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≪「私の世界は,ぐるん!と回ってしまったんです」≫
登場人物どうしのセリフの掛け合いは楽しい.
玻璃や尾崎妹,なんて天真爛漫という四文字が似合うんだ.
でも,玻璃にはいじめやUFOという問題があって...
物語終盤,自転車にのる清澄と玻璃の会話,疾走感と吐く息は,夜なのに輝いて見えて,「あぁこういう輝いた2人を描いた映画を久しぶりにみたいなぁ」と思った.
「最後の一文」という宣伝文句が付けられていたけれど,個人的には,読み終えた後にすぐに二週目に入り,P18-19まで読むと,なんだか,最後の一文の力強さが増した気がする.
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帯に書いてた事は理解できなかったけど、死んで肉体が消えた程度のことでは揺るがない二人のラブラブっぷりは理解できた。
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「俺たちはUFOを撃ち落とす。今から二人で撃ち落としにいく。木端微塵に破壊してやる。俺たちは、ヒーローだ」
ー濱田清澄
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一気に読んじゃった
一気に読んじゃったけど、最後の展開が急すぎて消化に時間がかかっている
いじめられっこの玻璃と、ヒーローになりたい濱田。
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最終章であれ?となったから最初の1章読み直してみると、そういう話の構造なのかとわかる。
一人称をぼやかして語り手が変わるってのは、よくあるじゃないか。その手を忘れてた。
「UFOが撃ち落されてせいで死んだのは二人」
全校集会に遅刻して体育館に入っていった濱田清澄は一年生の列に並び、そこで紙くずを投げつけられる女子を見つける。
いじめを受ける蔵元玻璃を知ったのは、その時だった。
トイレのドアの外から南京錠をかけられ水をかぶった彼女を助けてから、清澄はことあるごとに介入した。そしてヒマセン(ヒマな先輩)の称号を得る。
毎朝、彼女を待つようになった。でも、彼女には触れられたくないことがあることを、腕に隠した傷が物語っていた。
その傷は、誰がつけた?
彼女にはどうすることもできない不幸が降りかかる。それをUFOのせいだとして仕方がないと諦めていた。
そんなUFO撃ち落してやる。そして俺たちはヒーローになる。
UFOを撃ち落されて死んだのは二人。代償は大きかった。しかし、その心は受け継がれる。
ラノベ作家の文体に慣れない。
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いじめとか虐待とか扱ったそこそこ重たい話で、ベタでもそういうのは大好きなので中盤あたりは面白く読んだが、全体としては正直期待はずれ感はある。
トリッキーな叙述が一種の小説の構造的野心を感じさせるけど、別にそれ必要ないよね?と思わなくもない。別にそんなところで複雑にしないでもいいだろう。この物語をやるのなら。
物語としてはとてもシンプルなのだ。愛の話。愛の為に砕け散るところを見せてあげる話(だと、僕は思った。《見せてあげる》の主語はきっと玻璃に見せかけて清澄で、でもやっぱり玻璃のことでもあるのだろう)。
それだけで苦しくなってしまうほど愛を受けずに育ってしまった少女がやがて育ち、愛を信じることができるようになるというところはむちゃくちゃ好きで、しかもそれが親から子へときちんと手渡しされていくところはもっといい。
愛情って複雑で、誰かを愛することでまず自分を愛せるようになって、そこで初めて誰かを愛せるようになるものだと思う。でも、それじゃあ最初に誰かを愛すためには自分を愛せなくちゃダメじゃない?ということになり、つまりは堂々巡り。しかし実際にはこのループは「無条件の愛」によって断ち切られるのだ。それを与えるのはきっと親であったり。恋人であったり。宗教で言えば神ということもあるだろう。アガペー的な。
玻璃の場合、与えられるべき無条件の愛が親にはなかった。だけど代わりにそれを清澄が与え、清澄が変えた人々がまた与えたのだ。そしてまた玻璃は愛を受け渡していく。
愛は永遠だ。
シンプルだが、大好きだ。
そのシンプルさに比してこの小説の構造はやや技術に寄りすぎているというか。ちぐはぐな印象を受けてしまう。
そのちぐはぐさは物語の深刻さと語り口の軽さにもあるような気がする。語り口っていうか、キャラクターの軽さかもしれない。キャラクターが『人物』であるよりも『キャラクター』に留まっているような。
作品全体の良さとは独立して、清澄も玻璃も、清澄の母も(『僕だけがいない街』に出てくるお母さんみたいでよかった。頭がよくてかっこいい母)みんな魅力的なのだが。それだけに惜しい。
最後の最後で愛がつながるというか受け渡されている、と気づく快感は確かにあるが、こんなに凝ったことをしなくとも普通に子の話と親の話と子の話とをきっちり分けて描いても良かったのではないかと思う。
p.21の「で、ここからが本当に俺の話。」のくだりはかなりアンフェアじゃないですか? 読者を騙そう騙そうという意識が全面に出すぎていてちょっとなー。うーん。
「最後の一文であなたは!」みたいな宣伝もどうかと思いますが。
好きなんだけど、全体的に惜しさが残る小説だったかも。
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清澄は朝礼でごみを投げつけられ、いじめられている玻璃を見つける。ヒーローにあこがれ、曲がったことが嫌いな清澄はその後もいじめから玻璃を守り続ける。それが恋に発展し、萌えな感じがあるが、いじめでは決して体に傷は負わされていなかった玻璃の体が傷だらけなのに気づき、実は家で父親に虐待されていることに気付く。最後父親と対決する展開となる。最後語りの人称を変えることで、何かミステリ色を出しているが、文化的なことが理解できない僕にはよくわからない。何か哲学的なことでも言おうとしているのか?不完全燃焼で、星2つとしました。
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一人称の視点を変えた小説。 一読すると語り手が変わったことに気がつかないため、混乱するが、時系列が変節した箇所を読み返すとすぐに気がつ く。
冒頭から親子のコントまでが主人公の清 澄が死んだ後の玻璃と、2人の息子(真っ 赤な嵐)の話。 その後の回想が、高校時代の清澄と玻璃の話。
玻璃は、父親から受ける虐待と学校での いじめなど、辛いことは全てUFOのせい だと現実逃避している女の子。なので、 成り行き上父親を殺してしまったこと を「UFOを撃ち落とした」と表現されま す。 そして、そのUFOを撃ち落としたことで 「死んだのは二人」と大人の玻璃は言います。その二人とは…
玻璃のお婆ちゃん⇒人差し指
玻璃のお母さん⇒中指
玻璃の父親⇒親指(玻璃が殺す=玻璃の UFOを撃ち落とした)
清澄⇒薬指(玻璃を助けられなかった後悔から?水難者を助けて溺死=自分のUFOを撃ち落とした)
ということで「UFOを撃ち落としたこと で死んだのは二人」、玻璃の父親と清 澄。
ここまではただの事実を紐解いただけ で、ここから先は「何故清澄の心に新し いUFOが浮かんだか」という疑問を、私 なりの解釈で書いていきます。
清澄は、父親殺しというもっとも深い業 を玻璃に背負わせたこと、また結果的に 助かったとはいえ、自分自身の手で玻璃 を助けられなかった不甲斐なさからか、 後悔の念を背負ってしまう。それを⇒新たなUFOの出現と表現。
名前を変えた玻璃と「俺たちは再び出 会ってしまった」ため、二人は共に清澄 の母も含めて三人で暮らす。 しかしそれは名前を変えた「新しい」玻璃であって、あの日のことをなかったことにした仮初めの玻璃。 玻璃も清澄のUFOは見えていたことから、彼の思いは痛いほどわかっている。
清澄はずっと玻璃と名前を呼んでいな かったことから、あの話は新しい玻璃の 心の中に封印していたのだろう。 でもそれでは清澄の気持ちは報わず、助けられる命を助けたいというhero願望は消えなかった。 そして、偶然水難者を目の当たりにし、 助けに入ったとき、自分のUFOを打ち落 とすことができた…。
もしかしたら、UFOは清澄の恐怖心の具 現化されたものかもしれない。 玻璃の父親に半殺しにあったあの日、本当は死力を尽くせば動けたのに、彼はどこかで諦めてしまった。殺される恐怖におののいた彼は、玻璃の父親の影に(存在しないにも関わらず)怯えて生きていたのかもしれない(一種のPTSD?)、ともとれる。
ただこの解釈もストンと腑に落ちない。 ただの後悔なら一生玻璃の側にいてやれ ばいいわけだし、heroになりたいことへ の妄執なのだとしたら、…それにとらわれて、結局新しい玻璃も置き去りにしたことになる。 いずれにしても愛する者を置き去りにして1人逝った清澄に、あまり私は共感できない。
他のレビューで「スマホが光った」のはどう いう意味か、と書いている方がいましたが、あれは玻璃の息子からだと思いま す。 この描写以前に彼から「台風の天気レポーターとしてテレビに出る」と着電があったことから、再び無事を知らせる着電があったことを示唆しているものだと思う。
「真っ赤な嵐」という表現は産み落とし たときの状態や、新しい生命の比喩だと 思いました。 砕け散るところを~というタイトルは、もうそれこそ直接的に父親の頭蓋骨というか、UFOを打ち砕くことでしょうね。
評判の悪い帯の文言の意味は、ただ単に 死んでもその細胞は息子に受け継がれて いるということなのでは。 駆け抜けるように読めるいいお話ですが、ちょっと比喩が陳腐なきもしますし、全体的に台詞が青臭くてラノベ感が あります。 筆者はラノベ界で人気だった方のようですね。
そのため、帯が大言壮語だと思われま す。ハードルは上げなくていいと思いま す。 私は清澄が、殺されかけた時に必死で指を上げる場面で胸が締め付けられました。
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砕け散るところを見せてあげる。あげる、という言い振りと、表紙イラストの女の子のなんとも言えず切なげ?な微笑みから、この物語はハッピーな結末ではないんじゃないか、と思って読み進めた。予想通り、楽しく朗らかな恋愛コメディではなく、扱っているテーマは重い。人物像の掘り下げには、自分の想像力をかなり駆使する必要があるけれど、物語の構成としては、うん、たしかに良い感じ。書店でここまで推されるほどかと言われるとやや疑問だけれど、全編通して、作者は愛を信じてるし世界を信じてるっていう、シンプルな想いを感じるのは良かったと思う。
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本屋に平積みされてたので手に取ってみた
読み終わった後に巻頭→巻末と読み直すと話が分かりやすい
叙述トリックなのである程度は仕方がないが、
それにしたって最後の方が駆け足過ぎて置いてけぼり感がすごい
また、会話の内容が個人的には馴染めなかった。
面白い会話として描かれている箇所が1つも面白くなく、読んでいて乗ってこなかった。
後半の主人公の行動にも納得が出来ない。緊急事態なんだからその辺で電話借りろよと。
ヒロインの主人公に対する想いは良かっただけに、全体的に勿体無いなと感じた。
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お友達にオススメされて読んだ本。カバーとかタイトルとか最初の印象と、ラストは全く違っていて、しばらくあぜん、、、UFOの描写がわからなくて、冒頭と、最後の方を何度か読み直して、なんとなくわかったような、ふしぎな感じ。ラノベ的なものを初めて読んだし、どちらかというと苦手意識があったけれど、自分にとっては新しい世界という感じで良かった。さらっと読めるのに、内容はずっしり重い。愛には終わりがないことを信じている、いい言葉だなあ。玻璃と、息子には幸せに生きて欲しい。途中、かなりダークな雰囲気でおわってしまうのかと不安になったけど、光を感じられる終わりで良かった。