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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
幻想的でちょっと寂しくて、わずかに残った希望を精一杯掴もうとする異界の王と人間のお話しです。
ツクヨミが人間だった時の気持ちや決断、天野の引きずってる思い出とかそれが二人の置かれた立場を浮き彫りにしてもどかしい気持ちになります。
繊細な絵と幻想的なお話がとてもよく合ってると思います。
『鴆』の番外編も収録。同人誌で出されたお話。
電子書籍
ファンタジー
2018/06/23 06:02
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投稿者:綾まんぼう - この投稿者のレビュー一覧を見る
ファンタジーの世界のお話なのに、過去に体験した現実の世界と繋がっているところがグッときます。お互いに相手への想いからとる行動がとても素敵でした。
紙の本
あわいの世界
2021/05/19 07:41
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投稿者:やじやじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
2012年発行の『満月の王』の完全版
人の住む”現世”、人ならざる者が住む”常世”
人間が経営し、異界の「人ならざる者」が利用する不思議な宿
そこで働く人間・天野
その旅寓を訪れた常世の主の「ツクヨミ」
その王が幼馴染の観月にそっくりで。
人と人でないもの
現世と常世のあわいの世界
強い思いと忘れていく記憶
哀しさと一緒にいる愛しさと
色々なものが混ざり合って紡がれる物語
これってはっきりしたことは言えないけれど
切なくて愛おしい話でした。
鴆の番外編は
ツァイホンが愛らしく、フェンも相変わらずで
心がほのぼのとしました。
電子書籍
こちらも独特の世界観で
2020/01/31 23:55
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投稿者:はなよめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
終始圧倒されました。この作家さんは天才だと思う。
後半で鴆のお話しがまた読めて嬉しい。ツァイホン可愛さが増している!
電子書籍
泣いた
2019/02/16 23:24
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投稿者:たぬき - この投稿者のレビュー一覧を見る
ファンタジーです。
世界観が良かった。
異界の空気が本当に重くるしく感じました。
記憶がなくなっていくって切ない。
ジェンの話も入ってます。
大満足の一冊。
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繊細でファンタジックな世界観に魅了されました。
表題作は読みたいのに入手困難だった「満月の王」に、描き下しと同人誌を追加した完全版で、読むことができて嬉しかったです。
"旅寓"のホテルマン天野×常世の王様ツクヨミ。
現世と異界を繋ぐ、不思議で切ない恋物語でした。
「鴆-ジェン-」を読んだ時にも思ったんだけど、ストーリーがものすごくツボをついてくるんですよね…
ミステリアスな設定とか、予期しない形での再会とか、気位が高い女王様のふと見せる弱さとか、悲しい過去とか…たまらないものがてんこ盛り。
ツクヨミさまを見た瞬間に天野がもしかしてと思い出す過去が切なくてうるっとしてしまいました。
何もかも変わってしまい、元にはもう戻れない二人に涙。
でも、この話のいいところはそこから!
生きる世界が変わっても、相手を想う気持ちさえあれば幸せになれるんだって思わせてくれました。
「最後の手紙」は、ツクヨミを得る代わりに忘却という代償を覚悟している天野がステキで心を打たれました。
同時収録は「鴆-ジェン-」の同人誌などの番外編。
番外だからか、かなりイチャコラしていてニヤつきました!ツァイホンがかわいすぎる…!フェイもデレ全開で、本編より生き生きしてて微笑ましかったです。
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▼あらすじ
人間×異界の王
住む世界が異なる二人――それでも、
「ずっと傍におります…ずっと二人でおりましょう」
人里離れたとある旅寓で働く天野。
ここは人間が経営し、異界の"人ならざる者"が利用する不思議な宿だった。
そしてある日、その旅寓を訪れた常世の王。
高飛車で美しいその王は、学生時代に失踪してしまった天野の幼馴染み・観月に外見がそっくりで……?
「満月の王」に40p以上の大幅加筆修正を加え、「鴆-ジェン-」の番外編31pを収録!!
***
文善やよひ先生の新刊という事で期待を込めて購入しましたが、調べてみたら元々は2012年に発売された作品なんですね。
『満月の王』というタイトルで、もう既に絶版になってしまっているようですが、表紙は以前のものの方が色遣いが美しくて良いなと私は思いました。
さて、肝心な中身はと言いますと…世界観は良かったけど、めちゃくちゃ萌えた!って感じではなかったかな?
人間×異界の王となっているので、『鴆-ジェン-』同様、異種間モノかと思いきや蓋を開けてみれば何と二人は幼馴染み。
ツクヨミと呼ばれる異界の王も元々は観月という普通の人間で、裏でツクヨミとして人柱に選ばれた天野を守る為、自ら人柱として海に身を投げて常世の王として一人で生きる事を決めます。
愛する男の為に自ら犠牲となったツクヨミですが、常世にいると記憶が少しずつ無くなっていくらしく、天野と再会しても彼がかつての自分の想い人だという事に気付きません。
この記憶が無くなっていくっていうのが本当に切なかったです…(;;)
そしてツクヨミと共に常世で暮らす事を決めた天野もまた、いつか大切な記憶が無くなってしまうのかと思うとこれまた切なく…!
しかも天野はツクヨミに自分が幼馴染だって事を言わずにあくまで別人としてツクヨミの傍に居るんです…!!
だから本当は両思いなのに両思いじゃないという何とも切ない関係で、どうせいつか忘れちゃうなら少しでも昔の事を覚えている内に本当の事を教えてあげたら良いのに…!!って、非常にもどかしく感じました。
それでも自分が忘れない内にと胸に秘めた想いを手紙にしたためて現世の旅寓に送った天野。その手紙の内容についてツクヨミに聞かれた際、告白だと言っていたので、きっとラブレターなんでしょうね。
その手紙をいつかツクヨミが読む事になったら、忘れていた日々の事を思い出してくれるのでしょうか…。
仮にその手紙を生涯読む事が無くても、ツクヨミと天野が幸せである事には変わりませんが、やはり個人的には手紙を読んで欠けてしまった記憶を取り戻し、最後は正真正銘のハッピーエンドを迎えてほしいなと思いました。
続編が出るなら是非、そういった二人が救われるラストに期待したいですね。
そしてこれを目当てに買った人も多いであろう『鴆-ジェン-』の番外編ですが。
読んだ時、「これだよこれ!!」と思いました(笑)
『極夜』も面白かったけど、やっぱり『鴆-ジェン-』には敵わないですね〜。
文善やよひ先生の作品を読むのは『極夜』が初めてだという方はこれを機���『鴆-ジェン-』を読む事を強くお勧めいたします。
私は同人誌なども買っているので読んだ事のあるお話が大半でしたが、また鴆を読み返したくなりました。相変わらずツァイホンが可愛いです!(*^▽^*)
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表題作「極夜」は人間と異世界の王との恋の話で、現世のとあるホテルで出会いラストは常世までツクヨミを追いかけて2人でいる事を選ぶのだけど、ツクヨミが過去の記憶をどんどん忘れていってしまうので読んでて切なかったです。その分「鴆」の番外編はフェイとツァイホンの甘いやり取りが読めて良かった!頑張って看病しようとするツァイホン可愛い・・・・」!