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長年地道に生きてきた普通の主婦が、性質の悪い女にひっかかった夫にいきなり捨てられ、裁判を経てから新たな生活を見つけるまでの苦闘の話。
というとあっさりして聞こえるが、地獄の業火を見る思いだった。果たして悪い女達の腐った根性につける薬はあるのだろうか?
娘の家庭と、悪女、和恵の家庭はどこか似たところもあるが、完全に明暗を分ける。
どこがどう違ったのか考えさせる。
世代間で愛情を受け継いでいくことの大事さを感じた。
著者の本は読後感がいつも良いのだが、今回は、主人公の誠実な清々しさよりも、和恵の救いのない強烈さが印象に残った。
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再読。
以前よりは、かなり客観的に眺めていたとは思いますが、やはり辛い読書でした。
和恵の悪意に絡め取られ、翻弄された家族。
長い夫婦の時間があればこそ、夫の不義理に対して、恨みがあってもどこか許してしまう気持ちもあったのかもと、聡子の心根を想像する自分がいました。
家族に支えられ、自分の足で立ち上がった聡子の強さが、最後は章を受け入れたのだろうと思います。
幸せは自分しだいで増やせるものだと気づいた聡子のこれからを応援したいです。
2021/11/11
再読。
家庭を省みることなく仕事第一に生きてきた団塊世代の廉太郎。自分よりも人という我慢が習い症になっていた杏子。
この時代の夫婦では平凡で当たり前で、感情を素直に出せない様子が切なかった。
杏子の病状が進み、廉太郎が鎧を脱ぐが如く杏子に感情を見せるようになる姿に何度も涙し、妻として残していく夫が心配で、家事や近所付き合いなどを教えていく様に、同じ女として尊敬の念を覚えました。
家族のお別れの時に、互いの尊厳を尊重し、その時を迎えることが出来る、そんな時間をもてたらいいなと私も望みます。
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底知れぬ悪意に翻弄されながら、自分を失うことなく強く生きる人びとの姿を通して家族の在り方を問う家族小説。
愛情とは人間の根幹から形成されるだけに、間違った経緯で誕生するとたちが悪い。長年連れ添った妻よりも、不幸な生い立ちの女性を守りたいという気持ちが、単純に誤っていると断言できないのが、この作品の怖いところ。関わる弁護士の言葉でタイトルを付けた巧さが光る。
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夫、章のアホさと、不倫相手の沼田の金しか目に入らない浅はかさにイライラしながら読んだ。
こんな裏切りが待ってる結婚なんて嫌だーーー。
弁護士さんや、事務員や、娘や姪がまともだから読めたけど、ほんと、読むのがしんどくなるくらい嫌な感じの話しだった。
小説としては面白かったのかな。
いやー、気分悪い。
せめて夫が反省する場面欲しかった。
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ストーリーとしては、大変面白く一気に読んでしまいました。
ただ、辛すぎて、気持ちが落ち込みます。
看護師の母親は、そんなに悪者でしょうか?
夫の愛情も金銭的な支援も無く、子育てしながら必死で働いて来たのに、最後の最後に全てを失ってしまうなんて。
息子のうち1人でも母親の辛さをわかって、助けてくれてたら違ったと思いますが、所詮子どもは、あてにならず。
結婚相手は、お互い 尊敬し、思いやれる人とでないと…ということですね。
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70を超えた夫に不倫された挙句
家も全財産も奪われた妻。
一人娘と義姉の娘と力を合わせて
不倫相手の女に立ち向かう。
夫の章が、ゲス看護師の沼田和恵に
溺れるのが、ただただ情けない。
同じ家族でもこうも違うのかと。
妻の聡子が言う台詞
「不幸はみんな同じ量だけど
幸せは心がけで変わってくる」
がグッと来た。
弁護士の芳川と事務員の話は既刊小説
「テミスの休息」で登場してるみたい。
まだ未読なので、そちらも読んでみたい。
タイトルの「ホイッスル」はなんかピンと
来なかった。
「余生」の方が良かったりして。
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今まで読んだ著者の本とはかなり趣が異なる登場人物が多数登場。それでも根底のテーマはやはり同じなのかな。最後に醜態を晒し惨めに退場する総理大臣がまさに今いるが、この本でもどうしようも無い最低の爺さんが主人公のひとり。歳を取ってからの過ちはそれまでの人生を全て否定してしまう。変な女に引っかからないように気をつけよう。
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題名からサッカーものかな?と思いましたが、夫不倫からの失踪、家を失い路頭に迷う妻、家族の絆、誠実な弁護士との出会い、不倫相手との法廷対決というサッカーとは遠く離れた物語でした。ホイッスル自体はサッカーと少し関係は有りましたが。
若い女に絡めとられ家族をいとも簡単に捨てた夫。積み重ねた人生を「何もない」と言ってしまう所がしょうもないですが、結局は老境に若い女との恋愛を体験する事で、あっぱっぱーになってしまったという事なのでしょう。
不倫相手もどんどん転落していきますが、その転落っぷりが非常に勧善懲悪な感じで、作者もそういう気持ちになっているんだろうなあと感じる位に、ごろんごろん転落していきます。
捨てられた妻とその娘と姪、そして弁護士。この4人の聖性が強くアピールされるので、非常に分かりやすい話と言えるかもしれません。
とてもすっきりする話ではあるのですが、出てくる男が一部を除いてクズなのがなんともはや。
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ある夫婦に起きた突然の出来事を中心に様々な夫婦の形態を描き出し、私達に考えさせてくれる作品です。
なんの予備知識もなく読み始めたのですが、ちょうど私自身が離婚を考えていることもあり非常に興味深く読ませていただきました。
俺はこんなに酷くない、とか、ここまでしても夫婦の絆は残るのか?とか、いろいろ思いを巡らせました。
一方で救いようのない人種が世の中にはいて、そういうのに引っかかってしまう不幸もあるなー、とも思いました。子どもたちがこのような人たちに出会わないように祈るばかりです。
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暖かい法律事務所のメンバーのお陰で主人公一家の結束がどんどん強まって聡子さんがどんどん変わっていく様子が清々しかった。
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結末が気になり一気に読みました。
真面目に生きていても、悪い人の罠にスポッとハマってしまうことがあるんですね。
重めな内容ですが、それほど悲壮感は無く、テンポ良く面白かったです。
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長年連れ添った夫が突然失踪し、思い出の詰まった家も失った。理不尽な状況に、園原聡子は戸惑い絶望の淵に立つが、娘や姪、誠実な弁護士たちの支えで、新たな生活に向かって歩み出す。そして、夫を奪った不倫相手・沼田和恵と、法廷で対峙する日がやって来た。底知れぬ悪意に翻弄されながら、それでも強く生きる人びとの姿を通して、家族、夫婦の在り方を問う感動の長編!
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何なの、この旦那!!! 他人の人生に口出しはできないけど気分悪いわ。その気持ちにちゃんと向き合うことができたから、その後の人生がそう悪いものにならなかったんだろうな。
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現実にこんなことはあり得るのだろうか?と思える老いらくの恋・・
自分だったらやっぱり立ち直れないかな、それともホイッスルと共に自分の人生を生きると切り替えられるかな~
どんな時も支えてくれる人がいるのは大切なことですね。
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初めての作家さん。なかなか面白いです。私が知らなかっただけで作品は多いようです。他の本も読んでみます。