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紙の本
国家単位での想定外の事態とは
2015/08/02 15:21
14人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
結構きつい本でした。日本は、かなり深刻な事態に刻一刻近づいているようです。
『現在の若者の多くは下流老人と化す。非常に残念ではあるが、これは現状避けようがない。非正規雇用がこんなに増えるとは誰も思わなかったし、婚姻率も下がり、老後を助けてくれる子供も産まない、産めない人々が増えてきた。家族の支え合いがこんなになくなるなんて、誰も予測していなかった。まさに国家単位での「想定外」だ(214ページ)』
それで、藤田氏が主張する想定外の事態への対策は、所得の再分配機能の強化(202ページ)や、生活保護の充実強化(203ページ)、そして、特に住まいの貧困を根絶すること(208ページ)。確かに老後不安さえなくなれば、消費行動にも変化が起きる可能性は大きいと思います。
しかし、現実の政治はどうでしょうか。オリンピックには、何の躊躇もなく、莫大な予算が割かれますが、社会福祉や貧困対策には消極的です。昨日も介護費の個人負担が増加するというニュースが流れていました。一方で、安倍は戦地に自衛隊を派遣することばかりに異常に執着していますし、新自由主義政策の切り札であるTPPを推し進め、1年後には一段の消費税引き上げが待っています。とにかく安倍は大企業優遇ばかりで、格差対策には全く関心がなく、非正規雇用が一段と拡大される法案も難なく通過しました。それから忘れてはならないのは1,000兆円にものぼる国家の借金です。これには手を付けようとせず、むしろ国家予算は拡大する一方です。本当に日本国家は破産しないと言えるでしょうか。果たして日本は、どこに向かおうとしているのでしょうか。
本書によると、「下流老人」には誰もがなりうるとのこと。将来不安からくる自己防衛で、消費が上向かないのは自明の理と言えるでしょう。「日本をぶっ壊したのは、小泉と安倍だった」と教科書に載る日が来るかもしれません。
紙の本
貧困の只中に放り出される可能性が誰にでもある
2018/09/17 18:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Buchi - この投稿者のレビュー一覧を見る
高齢者が就労を継続する理由が「やりがいを求めてという人が大半だ」というのは誤った認識であることがわかります。
日本は社会保障が弱すぎるから高齢者が働き続けるしかない社会になってしまっていると納得せざるを得ないようです。"一億総活躍社会"という言葉が詭弁に聞こえてしまいます。"国自体を変えなければ「下流老人」貧困の撲滅はありえない"というこの本の訴えには頷かされます。
下流老人の悲惨な現状を知り、これから貧困の只中に放り出される可能性が誰にでもあるという現状を知ることができるという意味で良い本なのだと思います。
紙の本
下流老人 一億総老後崩壊の衝撃
2015/12/28 12:55
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投稿者:だいふく - この投稿者のレビュー一覧を見る
「老人」というタイトルからまだ、自分には関係のないことだと思っていたが
読み進めていくうちに、凍りついた。筆者が述べているように、これは誰にでも
おこりうることだ。将来、自分もなるかもしれない・・・そう思わせる本であった。
紙の本
良書
2015/11/30 22:59
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投稿者:たる - この投稿者のレビュー一覧を見る
「受援力」支援される側が支援する側の力をうまく生かし生活の再建に役立てる能力。支援者のノウハウを活用できるかは当事者たちの「貧困から立ち直ろうとする前向きさ。」現役から老後の生活態度のソフトランディングを図ることが大事だな~。幅広い読者層を想定していて、わかりやすく言語化されていた。鷲田清一の「しんがりの思想」にもつながるなあ。
(p96)家庭科の授業が男女共修になったのは、中学で1993年、高等学校では1994年である。それ以前の人、特に男性は家庭科における家事、調理を学ぶ公的な機会はなかった。
→確かに団塊の世代以降で専業主婦が長期入院するケースでは単身夫の家事支援に介入することがあった。妻が家を空けることを心配して治療に専念できないことも…自活する能力は必要だろうなあ。
(p157)貧困ゆえにサービスの利用料が払えない高齢者がいても社会保障や生活保護制度の活用を検討するケースは少ない。専らサービスの利用料の範囲内で組めるケアプランしか立てないケアマネジャーの多いことか。
→本当にそうかな?利用者と共に福祉事務所や年金事務所に同行するケアマネジャーもいる。労災や傷病手当金や高額療養費制度等該当しないか相談してくれるケアマネジャーもいる。貧困の現状から活路を探してくれる心ある人はいるんだけどな。ただ、ベースの資格によってはそういった制度に明るくない人がいることも確かだ。
紙の本
あざなえる縄のごとく複雑に入り組んだ社会は高齢者の貧困にどう向き合うべきか
2015/09/30 19:19
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投稿者:チップ - この投稿者のレビュー一覧を見る
かなり衝撃的な題名ですが、現在の日本は大変衝撃的な事態にまで追い詰められているという事がよくわかる。
作者はNPO法人で貧困者の支援をしているという事でかなり具体的な内容が多い。
昨今の「生活保護叩き」に大きな警鐘を鳴らしている。
現代の日本は複雑に入り組んでいるので「自己責任」で叩く事は自分たちに帰ってくるという。
現状分析は良いと思ったが、これからの対策についてはまだまだこれから考える事が多いと思う。
ただ、現実をしっかりと見つめる事が問題解決の第一歩だと思う。
紙の本
勉強になったが
2015/09/20 04:17
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投稿者:makhon - この投稿者のレビュー一覧を見る
勉強にはなるが、もう少し踏み込んでほしかったと思うのが正直なところか。ただ、なぜこうなるのか、といういりぐちのところは大変参考になる。そこに至る過程、社会の構図部分がいかにこの国がざるだらけである、のをしるには、しらしめるりょうしょであるとおもう。官僚やたずさわるかたがたいちどくいただきたいし、選挙権を持つ人間も意識を持つべきだと思う。極論だが。そこから先は、社会がかわるしかないのでさてどうするべきか、ということでどういったほんをよむべきか、とか、何処へ相談するべきか、など具体的なアドバイスがあるとのよいが。