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企業・経済通の池井戸ワールドに至る先駆的作品という印象でした。
2016/12/07 00:35
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投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
<蛇足-1>
題名の「BT」はボンネットトラック(鼻先の飛び出した形のトラック)の略であり、その後に続く「'63」は、時代を隔てた1963年の話であるという意味らしい。本書で重要な役割を担う、日野DS10型はインターネットで調べたところ、日野TH10型(BT)あるいは日野TC10型(これはBTではない)などに関しては写真や諸元表も見つけれたが、日野DS10型に関しては駄目でした。
<蛇足-2>
本書でもう一つ目を引いたのが、父・史郎の勤める相馬運送の経営不振の起死回生の打開策として出てくる「宅急便」である。下記のように、ヤマト運輸の「宅急便」がスタートしたのは1976年1月23日と言うので、本作品の時代は13年も早いことになる。よって、著者は、ヤマト運輸の「宅急便」を巧みに作品に取り込んだことになる。
「宅急便」とは、ヤマト運輸が提供する宅配便サービスの商標であり、黒い猫、通称「クロネコ」をトレードマークにしており、同社の親会社であるヤマトホールディングスの登録商標(第3023793号ほか)である。
元々、当時の大和運輸(現・ヤマトホールディングス)は三越(現三越伊勢丹)や松下電器産業(現パナソニック)などの専属配送業者であったが、1960年代、全国に高速道路が整備され他社が長距離運送に参入していく中で大和運輸は乗り遅れ、ここにオイルショックが重なり、経営危機が噂されるほど業績が低迷した。
1971年に社長になった小倉昌男は、当時の運送業界の常識であった「集荷・配達に手間がかかる小口荷物より、大口の荷物を一度に運ぶ方が合理的で得」という理屈が誤りだと悟る。小倉は「小口の荷物の方が、1kg当たりの単価が高いのだから、小口貨物をたくさん扱えば収入が多くなる」と確信した。
また、当時、個人が荷物を送るには郵便局に持参する郵便小包(現在の「ゆうパック」に相当する宅配便サービス)があったが、重量は6kgまでであった。一方鉄道を利用する「チッキ」という制度があり、こちらは30kgまで送れたが、差出はしっかりと梱包し紐で縛って小荷物取り扱い駅に持参し、受取人は駅に取りに行かなければならないという制度であった。どちらも現在のように一つ一つの荷物を番号管理もしておらず、いつ届くのかさえわからないサービスであった。小倉昌男はこの状況を見て、サービスを向上させて参入すればライバルは存在せず、必ず成功すると確信した。
そして、1975年の夏「宅急便開発要項」を社内発表、現会長の瀬戸薫(当時27歳、グループ内最年少)を含む若手社員を中心としたワーキンググループが1975年9月から新商品開発を進めた。1976年1月23日「電話1本で集荷・1個でも家庭へ集荷・翌日配達・運賃は安くて明瞭・荷造りが簡単」というコンセプトの商品『宅急便』が誕生した。
父と息子の感動物語
2016/03/04 12:37
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投稿者:かず - この投稿者のレビュー一覧を見る
息子の病によりこの物語が発生していくのですが、過去の父親との出会いにより苦悩していく姿が非現実的でどんどん引き込まれていきます。
読み進みたくなる作品です。
2015/10/31 23:10
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投稿者:ぱぱちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作品は,池井戸潤の他の作品と違って,経済の色彩はあまりありません。二つの時代を行き来する主人公の見ること,聞くことの臨場感を肌に感じることができる作品と思います。BT63の意味を理解するまでには,かなり読み進まないとわかりませんが,早くページをめくりたくなるストーリーは,さすがです。池井戸潤の作品の中では,1,2を争うくらい好きな作品です。
それなりに面白いのだけれど
2021/03/17 22:19
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投稿者:はなこさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイムスリップもので、良く練られたストーリーでドキドキする展開。
猫寅とか、独特のキャラで実写版を想像するとかなり怖い。
清々しいラストだし、続きが気になってどんどん読み進めてみたものの、何故だか読後はイマイチだったな、という印象。
何だかB級ホラーを見た感じ。