日本のペットブームは何時も異常
2017/06/20 23:55
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投稿者:タンポポ旦那 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「楓ヶ丘動物園」シリーズも、もう4巻目か。なかなか、鴇先生の事情が明らかにされなかったので、本巻ではモヤモヤがやや解消。とは言え、今回も面白さに変わりないが、園を離れ番外的(とは言い過ぎか)な一冊。
日本独特のペットブームと、ブリーダーを含めたペット業界に一石を投じる、意義ある書籍ともなっていると思うが、次作からは本筋的? ストーリーへの回帰を期待する。
偉そうに言いながらも、キャラクター総出演で、「楓ヶ丘」らしさは充分、思い切り似鳥ワールドを堪能させてもらった。
個人的には、エゾモモンガのファンであるが、娘が飼っているだけにフクロモモンガにも愛着十分、特に楽しめた。ただ、娘によると、雄は額に臭腺があるため、成長するにつれ、擦り付けることで額が剥げてくるのだそうだ。確かに、娘が帰郷の折、連れ帰ったモモは剥げていた。
今回、日本のペット事情に触れて貰えたことで、常々感じている無責任な“ペット愛好家”が真の動物理解者となることを願う。
やっぱりおもしろい
2019/09/03 18:36
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投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
このシリーズ、好きですねー。
特に服部くんがおもしろすぎます。
今回は動物園っていうより、ペットのお話でしたね。
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動物好きとして、そして獣医のひとりとして、この作品がより多くの方に読まれ、そして今の日本のペット業界の矛盾や、動物にまつわる一筋縄ではいかなさ加減について考えられることを願う、そんな一冊でした。動物はかわいいと思う気持ちだけでは飼えないし、安易に家族とか愛護とか保護とか口にする前に、感情はとりあえず棚にあげて向き合ってほしい。
そんな感想をいだいた小説でした。
しかし、オオアナコンダに素手でアッパーカットを見舞う鴇先生は、クイーンオブヴェテリナリアン。
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シリーズ最新作。
今回は動物園ではなく、ペットの方が主体になっている。コミカルなストーリーとは裏原に、けっこうな社会派ミステリになっていた。
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今巻は、ペット動物関連の連作短編集になってました。
ペットショップで犬猫愛でてるだけじゃ駄目なんだな……。
相変わらず面白かったし、動物かわいかったけど、色々考えさせられたー。
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今回は動物園以外の場所でのお話が中心ですが、動物とのつきあい方に関する結構重いテーマの連作短編集になってます。動物を売る側、飼う側、双方がちゃんと責任を認識しないと改善は進まないんでしょうね。悲しいけど。
かなりいいお話なんですが、後書きで色々台無しです。まぁ、あの後書き含めてこの人の魅力なんだけど。
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動物園職員の面々が騒動に巻き込まれるシリーズ4作目。少しずつ進んでいる(と思う)桃と先生の間の変化と服部君のますます進んだ変態っぷりと動物たちの現実の問題が描かれています。動物が絡むと密室がこうも変化するのかという楽しみもあります。
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第一話:いつもと違うお散歩コース
第二話:密室のニャー
第三話:証人ただいま滑空中
第四話:愛玩動物
豆柴、スコティッシュフォールド、フクロモモンガ、オオアナコンダ??
ブリーダーに販売業者、飼い主に引取業者。全部悪い奴だったらペットには地獄。そして、こんな事件が‥‥
生き物を商売にしちゃいけないね。儲けを目的にしないやり方が欲しいよね
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【事件の鍵を握るのは柴犬? ニャー? フクロモモンガ?】体重50キロ以上の謎の大型生物が山の集落に出現。その「怪物」を閉じ込めたはずの廃屋はもぬけのから。大人気動物園ミステリ。
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悪徳ブリーダーやペットショップ、ペットを捨てる飼い主…今回は身近な問題が題材なので、いつもほど楽しいばかりじゃなかった。
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文庫描き下ろしシリーズの4作目。
動物園職員を主人公にしたお仕事小説にして、毎回事件に巻き込まれる系の短編ミステリ集。取材もしっかりとされていて、ミステリとしてもよくできていて、気楽に読めるのでありがたい。
作者お得意の詳細な欄外注や、みっしりと書かれたあとがきも健在。
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"「服部君もういい」僕は七森さんが耳を塞いで縮こまっているので止めた。
「死体性愛に様々な形があることは変態学の常識です。自分が殺した男の横でモモンガの世話をすることに快感を覚える、というシチュエーションも」服部君はなぜか何かをイメージするような顔になって僕をじっと見ると、ふむ、と頷いた。「……そうですね。人によっては快感かもしれません」
「今、どういうシミュレーションしてたの?」僕の抗議に同調するようにモモモ氏も格子を上り下りしている。"[p.132]
4巻目。
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今回も脚注とあとがきに存分に楽しませていただきつつ、もちろん本編も安定の面白さ。動物たちの描写の可愛らしさに、メインの四人の惚けたやりとり、本格推理小説と言ってもよさそうな謎解きと、1冊でいくつも美味しいシリーズです。モモンガの描写可愛い(待)
今回はペットの飼育放棄などの問題をかなり掘り下げてきており、考えさせられることも多かったです。
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動物園の外で遭遇した動物に関する短編集。犬の散歩だけでも怪しさがばれちゃうのね。この4人チームはすごい。悪徳ペットショップか出てきたけど、ワンコたちのお値段設定にびっくり。
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楓ヶ丘動物園シリーズ第4弾。シリーズ初の短編集。
体重50キロ以上の謎の大型生物が山の集落に出現。その「怪物」を閉じ込めたはずの廃屋はもぬけの空だった―。
楓ヶ丘動物園の飼育員たちが動物に関係する事件を解き明かすシリーズ。
和気あいあいとした飼育員たちの会話に和むとともに、骨太な社会派テーマも織り込まれており読み応えがあります。
利益のためには動物の命を粗雑に扱う悪質なペットショップ・ブリーダー・処理業者によるペットビジネスについて考えさせられました。
こういうビジネスが成り立つのは、ただ可愛い・流行っているというだけでペットを気軽に飼う消費者の需要があるからなんですね。
生き物を飼うことによって伴う責任についてもっと考えるべきだし、自分自身、ペットを飼ったことが無いので無知だったなーと思い知らされました。
また、ミステリの謎解きも本格的で、こちらの方面も読みごたえがありました。
最後の短編、「怪物」の密室からの消失という謎にはわくわくしました!
動物という不確定要素によって偶然から成るトリックミステリの醍醐味を味わいたい方も楽しめます。
解決の手順に工夫が凝らされているのが見事です。