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紙の本
「粋」
2003/10/17 00:22
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:見城 月都 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大人気・魔法ファンタジー・最終巻。
ラストシーンが粋だった。
主人公らはこの巻に至るまで、とんでもなく波乱にとんだ運命を生き、それを身をもって知っている。にもかかわらず、「ジオ(夫)と共にいる自分は幸福だ」と言い切る、ダイヤモンドの力強さと美しさ。
最後に彼女は、子供達に読み聞かせていた本を、こう言って、閉じる。
「そして、王子様とお姫様は、いつまでも幸せに過ごしました。」
幸せを自ら手で鷲掴み、これからもしそれをなくしてしまったとしても、また自分の手で掴んでやるわよ!ってな感じのダイヤモンドが言うからこそ、納得できる台詞。
かすかな余韻を残し、静かに物語は終わる。このタイトルにふさわしい幕切れだった。
電子書籍
魔王とジオが再会
2017/07/30 15:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:黄龍 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「世界が君を歓迎している」魔族の英雄の異名を持つ少女・宝珠はぼろぼろの身体をした魔王と対面する。予想外の魔王の言動に当惑する宝珠だが…。魔法ファンタジー最終巻。ジオラルドと魔王が再会した時どうなるかと思ったけど、最後の最後で、ジオラルドと魔王が和解してよかった。二人には一生親友でいて欲しい。「そして、王子様とお姫様は、いつまでも幸せに過ごしました。」
紙の本
癖はあるけれど、読んでみると面白い
2005/10/16 14:15
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:浅葱 翔 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本編・外伝を含めると20冊を超える『ちょーシリーズ』の最終巻で、
親世代に端を発したある事件もここにきてようやく終わりを迎えました。
主要人物達は全て自分の望みに率直に行動しました。これだけ書くと随分身勝手な人物ばかりがいる様に聞こえそうですが、言い換えれば『自分の望みを叶える為の努力を惜しまない』人物ばかりでした。『世界を救う』という偉業を成し遂げた彼らですが、どちらかと言えば『家族・友人を助けるついでに、世界を救いました』という彼らでした。
そんな変わっているけれど、素敵な登場人物達。この事件が終わった後も続くであろう彼らの生に幸せな未来があると思わせてくれる『何か』が読了後の余韻から感じられ、ほっ…と心が暖かくなりました。
<『ちょーシリーズ』全編を通して>
著者が『色彩』というものに対して非常に興味を持っている事が伺えます。景色・服装において、読者側の想像をかきたてるような大変美しく描写しています。
ただ、それとは逆に台詞、本文ともに言葉遣いが綺麗とは言えません。気にならない僕にはどうとはないのですが、気になる人は読み進めていくうちにイライラしてくるそうです。
まずは『ちょーシリーズ』第一巻ちょー美女と野獣を読んでみて、面白いと思えば全編通して読んでみて下さい。呪いが解けて獸から人間へと戻ったジオラルドに対して、ダイヤモンドが言い放った言葉に拒否反応が出た方は、そこで読むのを止めて下さい。そのノリが最終巻まで続きます。