投稿元:
レビューを見る
篤姫が大河ドラマだったので、その影響で読んでみました。
篤姫の原作中では結構悪く書かれていましたが、
戦争を避け国を守ろうとした信念が慶喜にはきっとあったのだと思うので、
こちらの方が慶喜の真実の姿を現していたのではないかなと思います。
投稿元:
レビューを見る
第15代将軍徳川慶喜の生涯を描いた小説。家康以来の名君と呼ばれたほどの知恵の持ち主が、徳川幕府を閉めるにあたっての経緯・心情が司馬遼太郎らしく史実に即して描かれている。まさにこの時代に生まれてくるべくして生まれてきた人であったと思える人物である。
投稿元:
レビューを見る
すでに『竜馬がゆく』を読んでいるせいかもしれないが、大政奉還をした慶喜のすごさが分かる。
中学校のころ、「徳川慶喜が大政奉還をしました」とだけ習ったが、これがどれだけの事件か分からなかった。
先を見据えすぎることで、その時代の人間をおいていった慶喜。
先見の明があっても、やはり大事なのは「そのとき」なんだなぁ。
読んでいて、なんとなく小器用な人間という印象を受けた。
才能はすごいのだけれど、大器という言葉はあてはまらない。
それにしても、後世からの評価を気にしていた慶喜が、いまの一般の人たちにそれほど評価されていない。
これはやはり賊軍になったからだろうか。それとも、人間的魅力によるものか。
投稿元:
レビューを見る
これを読んで徳川慶喜の見方が180度変わった。
自身を持って面白いと言える。高校時代の友人を思い出す作品。
投稿元:
レビューを見る
NHKの「篤姫」で出てきた慶喜が、あまりにも暗くて情けない人だったので、興味を持ちました。頭がよくて先の読めてしまう人だったことが判り、時代が違えば本当はもっと活躍できるはずの人だったと思いました。月代を剃る役目の人に、慶喜が剃り方を教えてやったなんてくだりは、人間味を感じさせます。
投稿元:
レビューを見る
最後の将軍、徳川慶喜の一生を綴った本です。
豊臣秀吉も徳川家康も、その直属の家来をのぞいては、外様大名の君主ではなく盟主であった。諸侯から担ぎあげられて秀吉は関白になり、家康は将軍になり、封建制度の頂点に座った。その盟主の勢いが盛んな時には諸侯に対し、一種君主のごとく臨むことができたが、勢いが衰え、諸侯に対する統制力が弱くなれば、所詮は盟主でしかないことが明らかになる。そして、幕末以前には単に装飾的存在にすぎなかった京都朝廷が、雄藩や有志に擁せられて国政上の拒否権を持つようになった。
こういう明らかに幕府というものが衰退し始めた時期に慶喜は将軍になった。年数でいうとたった2年です。時代に嫌われた将軍って感じ。頭がいい分無謀な戦いもできず、(だからこそ大政奉還が上手くいったんだけど)都から落ちていく姿が読んでて辛かった。頭脳明晰でも時代の流れには勝てない、か。
全体としてはおもしろかったんですけど、大政奉還からあっという間に終わっちゃったのが残念。戊辰戦争のところがもっと読みたかったな。
それにしても幕末は英雄が多すぎる。
投稿元:
レビューを見る
14節218P「慶喜は孤独であった。
古来、これほど有能で、これほど多才で、
これほど孤独な将軍もいなかったであろう。」
投稿元:
レビューを見る
初めて読んだ司馬遼太郎。
慶喜公はこんなにクールな人だったのか…!!とたまげた。所詮日本史は中学生知識で止まっている。
まだこれを読んでいたころは日本史知識がほんっとになかったので、長州関連のことを理解するのにものすごく苦労した。複雑すぎなんじゃー!
この本で徳川慶喜のイメージが180度変わったなあ。
歴史小説の面白さをさっぱり理解できていなかったわたしに、いろいろなことを教えてくれた本だった。
投稿元:
レビューを見る
「竜馬がゆく」「燃えよ剣」を読んだので。
あとがきにあるように、将軍、
もう少し深く知りたかったなと思いました‥
投稿元:
レビューを見る
徳川慶喜の話。この本の良さは歴史的敗者である徳川慶喜のナイスプレーぶりが分かること。竜馬がゆくと合わせて読むといいよ。
投稿元:
レビューを見る
幕末動乱期、徳川幕府最後の将軍となった男の歴史です。
幼いころからあらゆる分野の芸事に秀で、
周囲に期待され、
そして・・・
投稿元:
レビューを見る
読了はNHK大河ドラマ「徳川慶喜」放映の前年だったように思います。同ドラマの原作。
本書は小説としては会話が少なく、切れ味のよい文体でたんたんと歴史の流れが進んではいるのだが、司馬作品としては少々物足りない気がした。本当は大政奉還後の方が慶喜の人生としては長いのだが、明治からの物語はほんの少しで、慶喜視点の幕末を軽く描いたという感じ。むしろ、「何もなかった」後半生を描くことが本来小説家の腕の見せ所のはずなのですが・・・。思うに司馬さんは慶喜がそんなに好きではなかったのではないか。多才多芸な割には踏ん張りがなく、消極的な貢献での評価が大きいためでしょうか。小説としてはコンパクトにきれいにまとめられていると思いました。
余談だが(←司馬さんが好きなフレーズ(笑))、現在、CSの時代劇専門チャンネルで「徳川慶喜」が放映中でこの原作も懐かしく思い、「レビュー」を書いてみました。さらに余談だが(笑)、大河ドラマ「獅子の時代」も放送中で、毎日録画したものを連続して観ているのですが、両方に菅原文太と大原麗子が登場していて少し混乱気味です。(笑)
投稿元:
レビューを見る
解説でもあるとおり、俯瞰する小説。
あたかもドキュメンタリーであるかのような。
恥ずかしながら、司馬遼太郎の小説を読むのははじめて。
エッセーは読んでたんだが。
面白い!わくわくする!ということではなく、知的好奇心を書き立てられて、読み進むという類のものらしい。
だが、ラストの慶喜の死のシーンではなぜか涙が。
まったく想像していなかったので、こんな淡々としている小説なのに、割と感情移入していたのだ、とおどろいた。
さすが司馬遼太郎。
投稿元:
レビューを見る
世に言う、徳川慶喜の功績を、
これほどまでにわかりやすく、
尚且つその苦悩の一端を、
感じることができた。
維新とは何だったのか?
その大きな歴史の流れを受け入れた男の一生が、見事!
投稿元:
レビューを見る
徳川幕府最後の将軍である徳川慶喜を描いた作品。
260年続いた終わらせた、もっといえば鎌倉幕府から始まる600年以上続いた武士の時代を終わらせた将軍である徳川慶喜。優れた才をもちながらも時代の勢いには勝てず、違う時代に生まれていればもっと活躍できたのでは、とも思うが幕末の時代にこそ必要な人間だったのだろうと思います。