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政治的混迷の中で最後の将軍となった慶喜の生涯
2022/03/15 21:53
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しん - この投稿者のレビュー一覧を見る
最後の将軍として教科書にものっているにも関わらず、幕末の志士たちにばかりスポットライトが当たるためあまり描かれることがなかった徳川慶喜に焦点を当てて丁寧に描いた作品。本作は、徳川慶喜が非常に英明であるとしている。それまで徳川幕府は概ね老中などの役人の手によって運営されてきており、そうした役人たちには、将軍が政治に口を出さない方が都合がよかった。それが幕末の混乱の中で幕府としてどう判断するかのトップによる判断が必要な情勢となり、水戸徳川の出身で政治的立場からも就任の目がうすかった徳川慶喜に将軍となる依頼が来る。
慶喜が何度も将軍となることを固辞したのはよくわかる。このような難局の中で先がいいものではないことは先を見通す能力を持った慶喜には明らかだったろう。時代には止められない勢いというものがある。その中で、江戸が戦火に飲まれることなく大政奉還、江戸城の無血開城がなった際の慶喜の思いが意外にさばさばしていたというのがなかなか面白かった。
紙の本
朗読が楽しみです
2017/11/26 21:23
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ME - この投稿者のレビュー一覧を見る
2017年末のNHKラジオの朗読番組の題材にもなっているというので、読んでみた。徳川慶喜という人は何でもできる人だが、一般人からみると不思議な人という感じがする。長生きして、明治政府からも表彰されたのは良かったと思う。
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徳川幕府最後の将軍「徳川慶喜」の話です。歴史の授業だと、この人が政権を返したってところで終わりですが、その後も慶喜は生きてたわけで、明治時代になってからの様子とかが面白かったです。この人、戊辰戦争生き残ったんだからスゴイね。普通殺されそうなもんだけど。歴史物も実は好きなのです。
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これ読んで慶喜の印象がだいぶ変わりました。家臣見捨てて江戸に逃げ帰る情けない将軍と今まで思ってたけど、ちゃんと考えがあったんだな、と。でも頭良すぎるのも考えもの。
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小説としては、面白いというよりも、徳川幕府の最後がどうであったかを知る、という関心興味なのだと思います。政治経済に関心の高い人に、興味深い内容になっているのではないでしょうか、政治はこうして破綻するのだと。
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物語性をあまり感じない。
作者も書きながら慶喜を探っていたんじゃないか─、そんな印象の一冊。生い立ちから晩年までを追っている。
今までずっと慶喜という人がわからなかったけど、やっと少し理解できたような気がする。
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徳川幕府最後の将軍である徳川慶喜の歴史書に近い本。この作家は本を書くためにどれだけの資料を集めているんだろ。慶喜がとても頭のいい人だったのは知っていたけどどんな人間だったのかは知りませんでした。一人の人間として描かれてます。
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神君家康公の再来かと期待され、かつ能力を兼ね備え、
しかし時運に恵まれなかった江戸幕府最後の将軍、徳川慶喜の物語。
やっぱり司馬遼太郎は面白い。
淡々とした語り口調で、余分な枝葉を入れず、かつ史実をストーリーとして追っていく。その筆致は見事です。
日本史に明るくないので多少読むのに時間がかかってしまいましたが、とてもいい作品で、最後の3頁になってから涙が出ました。
しかし、あとがきにあるのですが、司馬遼太郎ほどの人をもってして「筆力の不足」とまで言わせしめる徳川慶喜という人物、日本史の授業ではうかがい知ることの出来ない特異な人物であることは間違いないでしょう。
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慶喜って天才だったのか、どうなのかわからない。でも、この人のお陰で今があるのかなぁ?龍馬も慶喜と同じぐらい長く生きてたらなぁ。良いチームになってかも
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大河ドラマにもなりました。
短いですが、読みやすかったです。
後半に出てくる一会桑の絡みが私はすきだ・・・(笑)。
司馬さんの表現のよさには舌を巻くばかりです!!
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なりたくもない将軍にされられそうになり、なんとしてでもそれを回避したい慶喜様が楽しい作品(笑)
これを読んで慶喜さま&春嶽公が好きになありました。
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長くはないが、充実した1冊。読み終わって、慶喜サンについて、たくさんの「もしも・・・」が浮かんできた。14代だったら、幕府方の有能な家臣だったら、倒幕側の何処かにいたら・・・幕末から現代に至る歴史は変わっていたのかしら?
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15代将軍、徳川慶喜を描いた作品。時勢の流れをよく読み過ぎることが出来たゆえの、彼の悲しさを描く。大政奉還以外の、彼の歴史を知ることが出来て、面白い。
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彼が十五代じゃなかったら、日本の歴史は多少なりとも変わってたんかなーと思わせられる話でした。彼が頭のいいひとなのかはわかりませんが、先見に長けていたことは確かなんだろうと。歴史小説はあくまでフィクションと言われますが、司馬遼太郎ほど、フィクションに真実みを持たせる作家はいないと思う。
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竜馬の後に。将軍職についていたのが2年にも満たなかったなんてこれを読むまで知りませんでした。。。。激動の人生だなぁ。。