まるで旧約聖書を読んでいるかのよう。
2009/03/01 14:58
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:浦辺 登 - この投稿者のレビュー一覧を見る
今、金融業界は世界的な恐慌に陥っている。その原因はマネーゲームを楽しんだ一部の人間の欲というものだが、その欲得にかられた人間はバベルの塔の住人であることを認識しているのだろうかと思い至るときがある。
その金融不況の震源地であるアメリカには先住民族のアメリカ・インディアンが住んでいる。インディアンといえば、アメリカの西部開拓時代の悪役という印象が強いが、白人が侵略者でインディアンはその被害者でしかない。そういったことがようやくにして分かり始め、そして、彼らが代代引き継いでいる物語が旧約聖書にも負けない内容であることに驚きを隠せない。
《善人にも、悪人にも雨は降り、陽は昇る》
《家族の間に調和が保たれれば人生は成功だ》
《ひとりの子供を育てるには、村中の努力が必要だ》
《知識ではなく、知恵を求めよ。知識は過去の産物だが、知恵は未来をもたらす》
《宗教はどれも神に帰る踏み石にすぎない》
これは、アメリカ・インディアンに伝わる格言として本書の中に収められているほんの一例でしかないが、いずれもどこかで読んだ記憶がある。
《答えがないのも、答えのひとつ》
これもアメリカ・インディアンに伝わる言葉だが、今、人々に必要なことはバベルの塔の足もとに暮らしていた先住民族の知恵に学ぶことなのかもしれない。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ライサ - この投稿者のレビュー一覧を見る
何度も読み返しているが何度読み返しても毎回新しい発見がある稀有な名書。
言葉はシンプルなのにここまで響くのは。やはり西洋聖書以上に普遍的価値を語っているからであろう。
また日本人と民族の流れとしては同じアメリカインディアンの考え方に共感しやすい面もあると思う。
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まず字が大きい。
でも書かれている金言はどれも素晴らしい。
ダメ出版社の割には、がんばった一冊。
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前から繰り返し何度も読んでいて、ここに書かれていることをいつもずっと忘れないように生きていかなくてはと思っています。だから、いろいろな情報が入ってきたとき「そうだ、マインドなんだ・・・。」と気づいたんだと思います。自然に対して、全ての物事に対して、畏敬の念をほんとに持っていたら、いわゆる「環境」「エコ」にはならないな、ということもよくわかりました。子供のころから母親に「知識はあるが知恵がないねえ。」と言われていたのですが、それも「あ、痛!」という感じでよくわかってしまいました。勤めていた会社を退職するときのスピーチにも、ソーク族の格言を使わせてもらいました。これからも何度も読むことになると思います。
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■人生80年。長くても120年。それに対して人類の誕生から今までの時間は約600万年。インターネットが当たり前となり、情報の爆発が起きた現代においてもなお、この膨大な時間の中で育まれた先人の知恵は偉大だ。
■その先人の知恵を短い言葉に凝縮させたひとつが"アメリカ・インディアンの書物よりも賢い言葉"だ。確かに一つ一つの言葉は短い。しかし、深い。
「とりが鷲になる必要はない」
「ひとは山と蟻の中間だ」
「ひとりの敵は多すぎ、100人の友は少なすぎる」
「どんなことも7世代先まで考えて決めなければならない」
■これまでに託された言葉がある。これから託して行く言葉がある。この営みの中に、自分も関わっていこうと思う。
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自然とともに生きるネイティブ・アメリカンの言葉を集めた本。
ひびに疲れたり、壁にぶち当たったとき。そっと肩の力を抜いて、耳を傾けたくなる。素朴だけれど、胸に響く言葉です。
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目で判断せずに、こころで判断しろ。
http://www.touchingword.net/detail.php?id=1664
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インディアン達は平和な繁栄をしてきたという言葉が心に残った。
自分の目に見えるものだけが世界のすべてとは言えないし思いたくないなー。
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「アメリカ・インディアンの書物より賢い言葉」4
著者 エリコ・ロウ
出版 扶桑社
p176より引用
“少しずつ
少しずつ
行けるところまで
進む。”
フリージャーナリストである著者による、アメリカ・インディ
アンの格言をまとめ解説エッセイをつけた一冊。
彼らに伝わる創世記から道化師についてまで、味わい深い絵と
ともに記されています。
上記の引用は、数ある格言の中の一つ。クロー族の格言。
結局自分の進める距離というのは、たかが知れているのかも知れ
ません。けれど自分の進める分を確実に進むためにも、一日一日
を大切にしたいものです。自分の行けない所を次の人に任せるた
めにも、大切に丁寧に整えておくのがよさそうだと思いました。
p82から書かれている話を読むと、普段からの行動の大切さを考
えさせられます。産みっぱなし作りっぱなしではなく、日頃から
手入れを欠かさないことが肝心なのではないでしょうか。
ーーーーー
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自然に生きる・本質的な生き方など、
私は記憶にあまりないけれど、
古き良き日本の姿にも似た
社会の在り方を見たように思う。
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いつも引き出しにそっとおいてある一冊。
つらいとき、たまたま開いたページを読む。
すると、不思議と元気が沸いてくる。
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邪念が起こったときなど、自分を浄化してニュートラルに戻すのにちょうどいい本。
アメリカインディアンの伝統的なモノの見方、考え方などをストーリーと偉人の言葉の構成で、一つ一つ解説してくれています。
モヤモヤそたときに、パッとページを開いて、そのページの意味するところ読んだりするのにも、とても役立ちます。
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インディアンが好き
アフリカが好き
アボリジニが好き
ポリネシアが好き
なぜが祖先や太古の風を感じさせるものが
気になる
尊敬して柱とする人たちは
私にとって今を生きる人々ではなく
こうして叡智を残していった偉人たちだ
松木正氏やジョセフブルチャック氏のインディアンの知恵や伝承を収めた本はいくつか持っているけれど
リアルに生きる人の体験談というより
その用語解説だと思った
それらの本に出てくる意味が
より深く、鮮明に分かってくる
彼らの言葉は
まるでコンパスだ
海の波に漂いながら
ぐるぐると廻りやがて一つの方角を示す
教えてほしければ待つしかないのだ
信頼し、手放し、委ね、認めて、
謙虚な気持ちで、その時を待つしかないのだ
急いでも見えない
焦れば見落とす
不安の声に耳を傾けず
より深い場所から囁き声さえ聞こえないかもしれない
その透明な光の筋を 信じるような
その後私はスピリチュアル系にはまるけれど
やっぱりルーツはここだと思った。
「インディアン」という名前があるだけで
ついつい目で追ってしまう
――
求めてもいい
しかし執着してはいけない
求める者は道を見出し
執着したものは 道を見失うものだ
――
揺らぎ続け
変わり続ける
今をより確かに生きる
指針が欲しい
その針は
どこかの本や映画のセリフや誰かの言葉に
あるのではなく、
自分の胸にあるのだと
信じることから
――始めよう。
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ニューヨーク在住のエリコ・ロウさんの1999年の著作を文庫化したもの。
アメリカ・インディアンに伝えられる叡智を、全13章に分けて解説した内容です。
各章、アメリカ・インディアンの叡智の言葉をいくつかと、アメリカ・インディアンの伝説を一つ、最後にエリコさんの体験談や解説が書かれる、という構成になっています。
最後の第13.章に配置された、ヘヨカという存在、この本で初めて知りました。
このヘヨカ、という存在、タロットカードで言うところの、ナンバー0のTHE FOOLにちょっと似てますかね。
笑いもメディスンである、という概念が、最後の章で説明されるという構成が素晴らしい。
この概念を最後に置くことで、この作品の読後感が、晴れやかで軽やかなものになっていますよ。
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昔の日本人も、自然のすべてに神々を見て、信心深く、先祖を敬い、お互いを助け合って生活していたので、何となく懐かしいような、感じを受けました。私が悪いことした時、親から「お天道様が見ているよ」と言われた事を思い出しました。読み返すたびに、新たな気づきがあり、この本に出会ったのも、深い意味があると感じました。